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第036話 天使ルシファー

アメリカのアリゾナにある地下研究所で18歳になるへデン・パネッティーは、研究に没頭していた。


ヘデンは、超エリートであり、12歳から多くの論文を発表し世界的に有名な科学者であった。


彼女の今の研究は、たった一人の少年の行動である。

彼に始めて出会ったのは、日本で偶然に奇妙な出来事を見てしまった事である。


どうしても、話したくなり、彼の身辺を調べさせて10歳の時に会いに行った。


小学校の転校生という形で、彼の小学校に入り込んだのだが、少年は、全く普通の男の子であった。

しかも、普通というよりも、いじめられる対象になりやすい性格をしていて、いつもいじめられていた。


興味を失ったヘデンは、アメリカに戻る事になったが、

少年から最後にプレゼントをもらった。


「ヘデンちゃん、戻っちゃうんだ。いつも助けてくれてありがとう」

「一週間だったけど、期待はずれだった。もう少し鍛えなさい、いじめられてるのは、貴方にも原因があるのよ」

「意味がわからないけど、一週間ありがとう」

少年の手に赤い宝石があった。

「あ、ありがとう」

もらった物は、赤い宝石であった。


宝石をもらってからは、いつも身につけていた。

宝石を見につけてから多くの不思議な異世界の夢を見る。

多くの未知の化学式が浮かび、それを理解した。

少年も同じ夢を見ていたのだろうか?

親近感が湧いて来ていた。


再び少年を調べ始めたところで、宝石は、誰にも見えないし重さがない事わかった。


彼女の人生が変わった。

ミカエルの右手がルシファーの左手とクロスして、カウンターが入った。


ダブルノックダウンした。


「引き分け!!やっぱ双子だねぇ」

カブリエルが、判定していた。


「ミカエル、満足したか?」

「大満足だな、1000年前...いや、ここだと100年前か?俺だったらルシファーの悪魔堕ちを止められるんじゃないかと、思っていたが無理だったのがわかって、後悔が消えたよ。それだけが後悔だった」

満面の笑みのミカエルが肩で息をしながら倒れている。


「悪魔堕ちしてないようだが?何故、戻れたんだ?」

天使のルシファーに対して、ミカエルが質問する。


「私も分からん。一度悪魔に落ちると、ほとんど戻れないはずなのだが?」

ルシファー自身も、わかっていなかった。


「ルシファーとして召喚したから、天使なんだと思うぞ。サタンで召喚すれば、魔王サタンだと思うぞ?どっちがいいんだ?」

ルシファーが、こちらを見て驚く。


「お前!リュウジか?苗木ありがとう!あそこで、待てなくてすまなかった」

「あの時の苗木泥棒は、お前か!!全然、年齢が違うが?」

「それを言ったらリュウジも違うだろう?」

当時の少年の顔が思い出される。

ルシファーの子供版だったな。


「リュウジ、ルシファーと知り合いだったのか?リュウジ酷いな...私に嘘をついたのか?人間じゃないだろう?ルシファーが存在した時代は、地上界なら1000年前だぞ」

「カブリエル、リュウジは人間だぞ、ただし、この世界ではなく、異世界から来た人間だ。過去に出会ったのは、異世界だぞ」


「異世界?」

「天界と地獄界の様に、地上界にも対応する異世界があって、天使や魔人がいない地上界だな。全く争いなどが無い世界だった」


「ルシファー、それは違うぞ。天使や魔人がいなくても人間同士で争いはあるよ」

「それは、進化の過程であって、この世界の神と悪魔の代理戦争より良いだろう?」

難しい話になって来たな.....


「まぁ良い、これからどうするのだ?」

ミカエルがルシファーに聞いた。


「せっかく天使に戻ったのだから、天界に戻って復権するかな?ゼウスの親父もいないし、シヴァもいないだろ?」

「神々達は、前の争いで倒されてるから数千年ほど復活に時間がかかるだろうな」

「ほかに、地上界に対して五月蝿い神々がいないので、天使をまとめて、リュウジの居た異世界のような世界を目指すよ」


「天界からの地上界への干渉を無くすって事か?」

「そうだ、リュウジ。ついでに地獄界も干渉しないように契約するがな」

なるほど、手伝うべきか悩むところだな。


「苗木は、どうなった?」


「実は、リュウジに苗木をもらった時に、理由はわからないがエネルギーとなる魔力が増えたんだ。帰ろうとして魔力が足りなくて起動できなかった魔法が、起動してしまって待てずにこちらに戻された。その時に一緒に持って来てしまった」


「こちらの世界に、あるって事かな?」


「そうだ。その後に、悪魔堕ちしたのだが、天界の神々を倒し、地上界残る天界の使徒を倒している時に、力尽きて、勇者に倒されたんだが、驚いた事に勇者が、リュウジだったぞ。そこで苗木を返して私は、倒された。だが、今と違うリュウジだったな」

なんだと!ハウスキーパーは、私だったのか?

......ハウスキーパーに関して調査する気が湧いて来た。


「どう違うんだ?」

「魂の色や性格は、同じだが、入っている入れ物が違う感じだ。今のリュウジは、苗木をくれたリュウジなのは、すぐにわかったが、勇者のリュウジは、戦闘中に話していて気がついた」

「何か言っていたか?」

「勇者のリュウジは、ハウスキーパーと呼ばれていたな。苗木の事も知っていた。他にも仲間がいたから仲間に聴くと良いのでは?」

うお...知ってる内容だし...1000年経ってるから...生きてるのかな?

まぁ、少し謎が解けた。


「天使に戻ったのに、また天界で騒ぐと悪魔になるのでは?」


「悪魔堕ちしたのは、リュウジの世界に行ったからだよ。

勇者召喚が禁忌の魔法なんだが、それの逆さまで実施する、禁忌を超える禁忌の魔法でそちらの世界に行ったから、即悪魔堕ちしちゃったよ。

天界の反逆などは、親子喧嘩や兄弟喧嘩レベルで悪魔堕ちなんかしないさ。倒しても時間が経てば復活する人達だからね」

ああぁ、この世界の神と悪魔って、元の世界より軽い気がする。


よし、ハウスキーパーの謎を調べよう。

考えたら、ルシファーが、元の世界に戻る方法も知ってるしな。もう少しこの世界で彷徨って、から帰ることを考えるかな。


「じゃぁ、戻りますか?」

「アスタロトがいないから、地獄門まで戻れないぞ?」

カブがツッコミを入れて来た。


「地獄門迄は、私が転移出来る。捕まれ」

ルシファーとミカエルが右手を繋ぎ、私とルシファーが左手を繋いだ。

ルシファーの手が、妙に汗ばんであったかい...

カブが私に抱きつく。

それを見てルシファーが驚くが、転移をする。


地獄門の前に4人で現れる。

「アスタロトいないと門も開けれないのでは?」

ミカエルが門を押すと簡単に開いた。


「外からは開けれないが、内側からは容易に開くんだね」

カブリエルが、笑っている。

ケルベロスの時に、全然開けなかったのを思い出し、カブの頭を叩く。

それが、いけなかった....

「なぁ!なんて快感だ!リュウジもっと叩いてくれ!」

レベルがかなり上がっているので、軽く叩いても生命力が凄い回復量のようだ。


門を出ると、ケルベロスが起きていた。

私を舐め回す。


ルシファーが呆れた様に言う。

「ケルベロスが、懐くってリュウジは、例外的な存在なのか?向こうの世界でも普通では、なかったのでは?」

至って普通に....引きこもり...だったな。


「特に、普通だったんですが....」

「それで普通か....異世界の住人は、勇者も含めて、この世界では凄いのだな。そう言えば、すぐに戻りの魔法が発動してしまったので、何かを伝えようと思念を赤い宝石にして置いたのだが、受けれたのか?」

確かに、拾った記憶はあるが、それ以降が思い出せない。


「赤い宝石は、拾った記憶があるんですがどうしたかは、忘れてしまって...」

「そうか...その石のお陰で、この世界に来たのかと思ったぞ」

「どう言う事です?」

「この世界への行き方や座標や関係と苗木の感謝を込めたんだ」

なるほど、その石がファシリティのゲームに何かしらの関与した可能性もあるな。全く思い出せないが....


「ルシファー、カブよ。天界に行くぞ」

ミカエルが天界へ転移をしようとしている。


「私も行くことは出来ないのかな?」

「神々や天使以外は、天界の門からしか入れない。悪魔や魔人が地獄門を使わなくても地獄界を行き来出来るように天界も地上界のものは、転移出来ない」

ミカエルが教えてくれる。


「天界門って何処にあるんですか?」

「天空の城、ラキスにあるはずだ。来るならこれを渡しておく」

ミカエルが通行証のような小さなプレートを渡してくれる。


「管理者のギルガメッシュに、渡せば通してくれるはずだ」

「リュウジが、来るなら先に行って待ってるよ」

大人しくカブリエルが、離れる。

なんか、やな予感がする。


「先に行くぞ」

ルシファーとカブリエルとミカエルが、転移して消えた。

地獄門でケロベロスに舐められている私だけが残る。


一旦、クルト帝国にもどろう。

私も転移した。

人物紹介


へデン・パネッティー

性別 女性

年齢 30歳

身長170cm

金髪で、ボーイッシュな髪型

瞳は青い


両親がアメリカの軍関係の偉い人である

10歳で大学を卒業した超天才児

11歳でアメリカの秘密研究所の所長になる

多くの発明をしているが、軍事バランスなどの問題からこの世に公表されていない


リュウジの事を6歳から影で観察している究極のストーカー

性格は、熱烈で激情型

彼女に逆らえる人が皆無と言って良いほどのコネと知識を保持している


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