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第031話 天使メタトロン

たくさんの羽を持つ黒い天使がいた。


天界と地獄界の意味を考えた場合、地上界で行なっている事の虚しさを感じる。

勝敗がない代理戦争なのだ。


そもそも、天界と地獄界で地上界に行くことを禁じれば、争いが消えるはずだ。


神の考えは、おかしいのである。


一度負けてしまったが、まだ多くの仲間がいる。


再び復活した際には、必ず神を....

街を赤く夕日が照らす。

夕方になった。


街の中は、300人近い行方不明者がダンジョンから生還した事で大騒ぎになっていた。


別れた集団を探していると、黒い厚手のローブを着たメテ見つかった。

「メテ?ラファは、どうしたの?」

「みんなで、城の闘技場にいったら、カブとラファが、喧嘩を始めてな、それを見た国王のハウラ・モクドと言う魔人が2人を気に入ってしまって、城で宴会が始まってしまったのだよ。ネトは喰いまくっていたよ」

「ナッチは?」

「カブとラファの喧嘩に巻き込まれて、死んだ」

「え.......!...えええええ!!!」


メテが、不機嫌になる。

「あんなのが、趣味なのか?主人さま」

「い、いや!趣味とかじゃなくて、殺しちゃダメでしょ?メテは、なんで街を彷徨ってたの?」


「主人さまの探し方を思いついたから試しただけ。一発で見つかった」

「どうやったの?」

「秘密だな。教えたら逃げられてしまう」

うあ!気になる...


「闘技場まで、案内できますか?」

「こっちだ」


メテの案内で闘技場に到着すると、闘技場の真ん中で宴会してる集団がいた。

次々と、料理が運ばれて来ていた。

ラファとカブと国王のハウラ飲んで食っているようだ。

無言でネトが、食料を処理していた。


ハウラは、ラファとカブと同じぐらいの身長でオデコに1本の角が、生えていて目が一つ目だった。服装が、戦闘服の様なこの世界と言うよりも現代の兵士みたいな服装だ。

それに、真っ黒いマントを羽織っていた。


「ラファ!!!4人の引率頼んだはずだが?」

「リュウジ!帰ったか!ナッチは、知ってはならぬ事を知られてしまったので消滅させた」

ラファの態度が横柄になっていた。


「は?お前が殺したのか?」

「そうですよ、リュウジ。既にお前の使役制御は受けぬよ」

「どう言う事ですか?」

「私の尊敬するメタトロン様から、君を攫う様に依頼を受けた。使役契約は、初めから制限が無しだったのでこちらから解約した」


「うむ....で、カブと喧嘩した理由は?」

「ナッチを消滅させようとして止めて来たので一緒に攻撃しただけだ」

お!偉いぞカブ!ちゃんと先輩を守ったのね。


「そのあと『あ!死んじゃった。ま、いいか』と言っていたがな。それを、この国の国王が見て、『ミカエル様以来の素晴らしき強き者だ』と言って、供物を頂いていた所に、メタトロン様から、お前を攫う依頼を受けたのだよ。弱い者には興味がないのでな。お前がメタトロン様ではない、ただメタトロン様の力借りただけの奴だと知って腑が煮える様な怒りがあるぞ。覚悟してもらう」

あら?凄い展開になっているのね。


「リュウジ!お帰り!ナッチ死んじゃった。これ遺品。他は、消滅しちゃった。顔の左半分は、ミカエルが作った真実の義眼の結界で守られたみたい」

カブが、ナッチの遺体の頭の真実の義眼が入った左半分を持ってくる。

うむ...スプラッターだな。


「ラファ?お前勘違いしてるぞ?」

「何を言っている?」


「カブは、完全に先輩を敬うと言う使命を果たしているし、メタトロンを利用した訳ではないぞ?」

「何を言っている?」


「リサステイション!」


ナッチが頭半分から逆再生の様に体が構築されて復活する。

「へ???なんだそれは!!天使でもない種族が儀式も無しにどうやて?天使ですら復活にどれほどの生贄が!」

「あ!!リュウジ!!聞いて!!ラファは、男のくせに男が好きよ!!」

「なああああああああぁぁぁぁ!貴様あああぁぁぁ」

それが.....知ってはいけない秘密かよ!!!!


「ナッチ!天使は、両性だからそれでノーマルだぞ。安心したまえ」

「あ!そうなのね!納得!ごめんラファ。今度から、からかわないは、殺されたし、許してね?」

ラファが、不憫でとっさにフォローした。

ナッチ....私とあってから2回目だぞ...死にすぎと言うか慣れすぎ。

カブも復活出来るの知っててラファに黙ってるし...

駄目だ、このパーティーは、失敗だ。


「.........まぁ、その件は、許そう....だが!メタトロン様を語った事は許さぬぞリュウジ!」

え?語ったのって....カブだろう...冤罪だな....


まぁ呼べば解決だな。


「ラファよ、利用したのではなく、使用しただ!

使役召喚!メタトロン」


闘技場全てが魔方陣になった。

魔力が1000万!!!減っていた...

凄いなメタトロン....


闘技場のど真ん中に、36対の翼を持つ天使が現れた。


ラファの眼鏡がずり落ちて、鼻水垂らしてる。

「あ、ありえん!天界からたった一人で使役で召喚だと!私の時と桁が違うんだぞ!!」


超イケメンの天使の衣をまとった、金髪でプラチナの様な輝きの瞳を持った男だった。

「まさか、天界からこの世界に完全な形で現れれるとは、思わなかったぞ、リュウジ。お前の事は、2回目に私を呼んだ際に、私を監視していた目の情報から知ることが出来た。それから、お前の行動を目で見守っていて、ラファエルに、天界に連れてくるように言ったが、私が逆に呼ばれるとはな。これが愛か?」

いや...愛じゃなくて、誤解を解くためです。


私の上の空間が割れて、今まで召喚した時に出てきた目が1つ現れて目を開く。

うわあぁぁ見つめないで....


魔力を見ると凄い勢いで減っていたが、自然回復と使役召喚の消費が同じぐらいになってマイナス500万ぐらいで止まっている。周囲の魔力がどんどん下がるのを感じる。

私が、ブラックホール並みに魔力を集めているようだ。

このままだと、この付近の魔力が枯渇するぞ。


「あ、すまんな。今、変わるから待て」

メタトロン が男性から超美人のナイスプロポーションの巨乳に容姿が変わる。

変わったと同時に、飛びついてキスをされてしまった。

「ああ!ここまで愛しく感じたことは存在してから無かったぞ!リュウジ!お前は、何者なのだ?」

ああ!!胸が当たっていいんだが...

また、両性!!女性に縁がないのかな...


「ラファの誤解が解けたので、今度、天界に行きますので一旦召喚を解除しますがいいですか?」

「.....ダメだ....」

無視して解除した。


闘技場全体にスパークが走り、メタトロン が消える。

上空から見ていた1つの目が閉じて消えていく。


一段落だな。


ラファが、土下座していた。

「すみませんでした。リュウジ様。メタトロン様と同等の存在とは知らずに...今後とも全霊をもって...」

「もう召喚契約がないので、いいですよ。元の国の守護の仕事へ戻ってください」

「そ、そんな!!そんなこと言わずに主従関係を!!」

「消滅させるぞ」

いたずらで脅してみる。


「ひぃぃ...でも私を消滅とか凄い。初めて言われた...なんかイイ!」

あああ!お前もかあああァァァ


「だから、初めから言ってたのに、使役召喚なんて羨ましいすぎたからね、騙した形だけど解消されてよかったね」

カブが嬉しそうに、ラファを見つめる。

カブが、ラファをこうなると予想して陥れたようだ。

まぁ、全部話してれば、こうならなかったかもね。


ハウラが、駆け寄ってきた。

「紹介遅れました。この国を納めているハウラと申します。貴方の強さを目の当たりにしまして、目から鱗が落ちた気分でございます。貴方の下にいるミカエル様にも良くしてもらっており、今後も良き関係をお願いできればと存じます」

なんて礼儀正しいのだろう。さすが国王である。

天使に見習ってもらいたい。

しかも、私の立場を勘違いしている。

ただの人間なんだが....


「丁寧な挨拶ありがとうございます。私の名は、リュウジ・トリデと申します。本日、魔国を訪れ大変素晴らしい国なのを知りました。そこでお願いがあるのですが、そこにいるメテと言う吸血鬼を、この国で預かってもらえないだろうか?」

いい機会なので、メテの住処をここにしようかと思った。


「主人様!嬉しい!とうとう此処に家を構えて妾と結婚するのですね!」

違う....人間と共存してもらうだけだ...

「け、結婚ではない、メテに命ずる、この国にて残りの吸血鬼とともに、人間との共存の道を探せ」


メテが珍しく真面目な顔をする。

「......わかりました。勅命承ります」

「勅命!わかりました、私も出来る限りのサポートを致します」

ハウラが、頭を下げる。

ハウラには、押し付けた感があるので、何かあるか聞いてみる。


「ハウラ、何か願い事とかがあるのか?お願いしてばかりでは取引ではない。何かあれば手伝おう」

「何という優しさ!では、ミカエル様のダンスジョン攻略でエンドレスホール地下250階の攻略を手伝って欲しい事と、地下200階付近で多くの冒険者が行方不明になっております。どうにか出来るでしょうか?」


え?既に....うむ...


「既に解決した....」

「え!?ええ....これが、力ある者なのか!先読みのお考えの深きこと。もう十分でございます。夜になりましたし城にお泊りください」

「助かります」


みんなで城にお世話になることになった。

「ラファは、今日でサヨナラですね」

カブが勝ち誇るように言う。

「........に、逃がさな...いえ、そうですね。リュウジ様が言ったように、国の守護に戻ります」

ラファが最後に少しニヤっとしたのが気になる。


各自に一部屋もらって寝ることになる。

豪華なベットに、広いスペース!


トントン!


ノックが聞こえた。

「誰ですか?」

「アゼルと申します。ハウラ様に夜伽を命じられたものです」

あ、少し嬉しいが、万が一、毎晩行われそうなスプラッターに巻き込まれたら大変だ。

悔しいが断る。


「ハウラには、気を使わなくて良いと言ってください。疲れたので今日は寝ますとお伝えください」

「....わかりましたが...断られると...」

困っているようだ。

ドアを開けると、恐竜の様な女性がいた。

ハウラの趣味なのか?


デスガーディアンを倒した時にできた宝石を渡しておく。

「ハウラに、これを渡してくれ。泊めてくれたお礼だと言ってくれれば、断られたのではなく、届け物を依頼されたに変わるだろ?」

「まぁ!」

「今日は、疲れているから又よろしくとお願いします」

「わ、わかりました!!お優しい...」

急いでドアをしめた。


ふぅ...とんでもない爆弾投げてくる奴と言う事はわかった。


さて、まずは透明化して、窓のカーテンの裏に隠れる。


しばらくして、音もなくドアが開いていく....

鉈と大剣とノコギリと斧を持った、一団が侵入してきた。

ナッチ、ネト、カブ、メテ、ラファ!?


「リュウジ、寝てればバラバラにしても起きない」

「バラバラのリュウジ様!!はぁはぁ」

「私は下半身で良い」

「私は、腕がいい」

「足良いが、上半身も捨てがたい」

「首だけでも...」

「バラバラにして夜伽するのも部下の務め!」


怖いぃ

よく、過去の偉人が、バラバラ封印とか埋葬されるのって、倒されたんじゃなくて、内部犯行なんじゃないか?


だが、今日はもう既に、諦めたのだよ。

ほかの街で寝る事にした。


ケラスの街へ転移した。

人物紹介


ウリエル

天使

年齢 ???


20歳ぐらいの金髪で金色の目をした、髪を肩まで伸ばした外見の女性


天界が好きで、人間が住むこの世界は、あまり好きではない。


優れた智略を持っているが、応用が利かない時があり、複雑に考えすぎて簡単な事を見逃す。

恋愛に関して、ウブであり、恥ずかしがりやである。

その為、あまり人前に出ない。



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