第026話 使役召喚
天使は悩んでいた。
この世界に、守護として舞い降りたが力が湧かないのだ。
いくら人間を陰ながら助けていても、誰も感謝しない。
嫌気がさしてきていた。
特に天界では、食事や排泄などなかったのだが、この世界に来てからは、ある程の食事が必要になるし、排泄も必要だ。
トイレに入って、排泄していると何故か情けなくなってくる。
なんで、私が.....
しかも、この行為が何故か恥ずかしい。誰かに見られたら尊厳も消えて暴れてしまうかもしれない。
突然、トイレのドアが叩かれる。
「テメェーいつまで入ってんだ!」
荒々しく叩きすぎてドアが壊れて、叩いた人間と目が合う
天使の中の理性が、壊れた。
朝になる。目がさめると部屋には....みんないた。
どうやら、あの後に、再び部屋へ侵入。
4人でベットの下で寝ている透明化が切れてしまった私を発見。
はじめの計画通り鉈で私の首を刎ねたようだ。
私の場合は、ダメージが気持ちよく、回復が激痛である。
解体作業は、気持ち良いから、寝ていれば起きない
自然回復は、狂戦士の腕輪で痛みを消しているので気がつかない。
全く痛みがないと言うのは、多く弊害を生むのだな。
とにかく、子供に見せれないレベルのホラーな光景が広がっている。
メテの胸の谷間に、頭である私が挟まれていて、休んでは首筋から牙を食い込ませて真っ赤に上気したメテに血を吸われている。
上半身は、ベットの上で、カブと一緒に寝ているが、上半身に付いている腕を自分の股に運んで、真っ赤に上気した顔で何かやっている。
下半身は、ナッチとベットの上で真っ赤に上気した顔で何かやっている。ナッチが、激しく動いている。
両方の足は....ネトが、ベットの横で食べている...
右足のつま先から食って、膝まで右足を食べたら、左足をつま先から食って、膝まで左足を食べ終わる頃に、右足が消化されて、再び元に戻っているので、また右足を食べるを繰り返している....
4つのパーツに分かれて、好き放題されているが...全く感じないし動かせない....切断されると脳からの命令は届かないし伝わっても来ないようだ。
無詠唱で首以外の各パーツを燃やせば、元に戻れるが3人も一緒に燃えてしまう。
喋りたくても、肺から空気を送れず言葉は、喋れない。
元に戻るための、もう一つの方法をとることにした。
攻撃召喚魔法で一番弱い魔法を、食らっても死なないだろうと思うカブリエルに向かって無詠唱で唱えた。
『ワーフルフ』
私が消えて、部屋に大型の狼が現れる。
カブに向かって体当たり。
カブが、吹っ飛ばされ壁に裸でめり込む。
は..裸でこいつは何をやっていたんだ...
男性特有の出っ張りがない...
ステータスの性別を見たら両性から女性になっていた...
なんだと!!
騙されないぞ!!
召喚が終わり、元の身体へ戻る。
復活したが...裸か...服問題も解決すべき問題かもしれん。
今日中に、みんなのサイズの布の服を大量に買い込もう。
アイテムボックスから初心者服を装備する。
「お前ら!!殺す気か!!」
「死んでない」「これで死ぬわけないだろ」「無傷だが?」「怪我したのか?」
4人で言いたい放題である。
ここで、2人の異常に気がつく。
メテとカブは、チーターだったから、何があろうと問題は無いと、わかっていたが、ナッチとネトがレベル800を超えていた。
名前 ナッチ・クロウデス
性別 女
種族 夢魔
状態 正常
レベル853
生命力 16387/16387
魔力 9436/9436
攻撃力 7260
防御力 5326
スキル
小剣 レベル79
大剣 レベル122
炎魔法 レベル35
雷耐性 レベル22
生気吸引 レベル137
隠蔽 レベル53
装備
薄い寝巻き(補正0)
名前 ネト・ハミル
性別 女
種族 ブラックドラゴン
状態 満腹
レベル912
生命力 18238/18238
魔力 9823/9823
攻撃力 9325
防御力 6432
スキル
噛みつき レベル230
切り裂き レベル48
ファイヤーブレス レベル82
飛行 レベル47
暴食 レベル29
装備
薄い寝巻き(補正0)
残った2人もチーター級になっていた....
「ナッチ!人間のふりしてました?」
「あ!!隠蔽が!!いま、人間にしたぞ!!」
なるほど...それでレベル1000超えの俺から...
ネトは、何故だ?
「ネトの力が上がっているが何故だ?」
「ドラゴンは、強い奴の肉食べると自分の力にする。ツガイの場合、片方が死んだら食べて意思を継ぐ。リュウジは、死んでなくても食べても平気。リュウジの肉、夜からずっと喰ってた。凄い力だった。もうリュウジ以外喰えない」
アイテムボックスから、肉串を出して渡す。
すぐに、肉串を食べていた。
大丈夫そうだ!!
この集団は、もう駄目だ!!
既に、人間がいない!!ナッチが、まさかの魔族だった。
止めてくれる監視者が必要だ。
使役召喚で召喚を考える。
使役召喚は、召喚中に常に魔力を消費する召喚だが、倒されるか魔力が切れない限り、ずっとプレイヤーを分身のようにサポートする召喚である。
魔力が大きくなると、自然回復の魔力も大きくなり強めの使役召喚が可能だ。
召喚中の使用魔力=自然回復魔力の使役召喚が理想的である。
私の場合は、無制限だから、その点は気にする必要はないな。
カブリエルだけは、レベルが高いので使役召喚したもので抑えられるか不安だ。
「カブって苦手な物ってあります?」
「ラファエルのラッパが苦手だな」
ラファエルって四大天使じゃないか...
攻撃召喚出来るけど、使役召喚出来るのか??
ゲームではないので、試してみよう...
「使役召喚、ラファエル」
目の前に、魔方陣ができて、凄いイケメン出てきた。
身長180cmほどで、甘いマスク。
アイドルのような白と金色の刺繍の衣装
金髪を流れるような髪型にして、金色の瞳が光る。
金縁の眼鏡をしていて、それがまた似合っている....
凄いの出てきた....
「なんだ、ここは?何故私がこんな所に呼ばれたのだ?しかも、制限が無制限?」
ステータスの魔力を確認すると、100万ほど魔力が減っていたが、維持の為の魔力が自然回復よりも少ないので、わずかに回復していく。
おお!魔力間に合った上に、使役で召喚出来たよ!
ラファエルが、何か唱えて目の前に光でできた契約書を読んでいる。
読み終わった後に、私を見た。
「お、お前が、いや、貴方様が召喚なさったのですか?」
「はい...」
「今まで、ここまで天界に近い形で召喚されたのは初めてでございます。通常、呼び出したものは干からびで死んでしまい長時間の滞在など夢でございました。貴方様の魔力が尽きるまで精神誠意尽くさせていただきます」
深くお辞儀をする。
「では、ここの4人のお世話をお願いします。暴走して私に危害を加えるのも止めてください。ただし4人に怪我をさせないようにしてください」
「わかりました。ご主人様」
カブリエルが、部屋からコッソリ逃げようとしていた。
「それで、何故カブリエルが、ここのいるにですか?」
「久しぶりですね。ラファエル。そこのリュウジに勝負して負けちゃって...従僕契約中だよ...ラファエルもミワ王国の守護は?」
「は??お前こそネムル法国の守護はどうした?」
四代天使って..各国の守護してたのかな?
「魔国は、ミカエルで、クルト帝国は、ウリエルが守護してるのか?」
「その通りです。ご主人様」
「どうして、そんな事になったのですか?」
「1000年前ほどに、争いが多く発生して、瘴気が多くなった時期があり、魔王が誕生し世界が闇に包まれそうになった際に、勇者が現れて闇を割いてくれました。そのおかげで、天使降臨が可能になり、瘴気が発生しないように、四大天使が各自で四つの大国を見守っているのです」
「その中の2人を私が、確保して大丈夫でしょうか?」
「今は平和ですから特に問題はないかと思います。戦争中は、少しお暇を頂くかも知れません」
なるほど、陰ながら死者数や負の感情を軽減させて、負の感情から発生する瘴気が濃くなるのを調節してるのね。
「カブリエルが、負けたと聞こえましたが、ご主人様は人間ですか?
そもそも召喚契約に書かれているはずの、期間も使用魔力の規約もございません。
私は、無制限が故に無敵になりますが、ご主人様は魔力の枯渇で死亡しますがよろしいですか?」
「ラファエル、バカだな、見かけに騙されない方が良いぞ、リュウジはメタトロン様になって、私は潰されたぞ」
カブが余計な事を言った途端にラファエルの目の色が変わる。
「メ、メタトロン 様だったのですね!!光栄です。気がつかなかった私を是非、お踏みください!」
「ラファエルは、メタトロン様、大好きだもんね」
.......これはBLフラグって奴では?
「ミカエルに、会いに行きたいのですが、彼がいる街の名前とかわかりますか?」
「すみません。ミカエルとは、あまり仲が良くないのですみません」
「オメールの街にいるよ。魔国の王城の隣の街だね」
カブが知っていて教えてくれる。
「ラファエル、四人をお願いします。私は、夜までには戻ります」
「置いてかないで、お腹減ったリュウジ」
「また、置いていくのか!昨日も置いていかれたぞ!」
「契約があるからな、ついていくぞ」
「主人様が行くところは、結婚するまでついていくぞ」
ラファエルが制止する隙がないほどの速さで4人が、私に絡みついた。流石、全員高レベル....
「な、どんな速さだ!」
ラファエルが、驚愕する。
今日は、みんな私を両手で締め上げ....締め上げ過ぎてるな...
「ラファエルも私につかまってください」
「わかりました」
ラファエルが、少し赤くなりながら私に触った所でオメールの街へ転移した。
用語説明
※リュウジの秘密
生命力の最大値がバグでマイナスである。
生命力は、0になると状態が死亡となるが、既に0未満の為に死亡がない。
全細胞適応され、何をされても状態変化以外での攻撃は、正常状態に戻る。
0未満の為、ダメージを受けると本来は、0の死亡で止まるはずだが、死亡が無いので、ドンドンマイナスになっていく。
生命力とは、0に近づく程、痛みを感じるのだが、0未満のため、ダメージを受けるとドンドン0から離れていくので逆に回復するような快感になる。
逆にマイナスが減れば激痛となる。
生命力と魔力は、密接な関係があり、最大魔力は、最大生命力に変数を掛けて算出する為に、最大生命力がマイナスだけのバグのはずが、最大魔力もマイナスになっている。
最大魔力が、マイナスの為に使用魔力の調整が出来ない。
通常は、自分の魔力を理解して、これぐらいと考えて発動するのだが、魔力が全く無いのである。調節不能となる。
魔法発動条件が、残魔力から使用魔力を引いた時に0未満であれば発動出来ないと言う条件があるのだが、計算する前から0未満の為に、その条件が無効になっている。
よて調節不能だが、魔法使いたい放題となる。
通常は、周囲の魔力を集めて自然回復するが、周囲の魔力より遥かに低い0未満の為に、勝手に周囲の魔力が集まって異常な魔力の自然回復力を持つ。
直接攻撃力は、純粋に力などで算出した攻撃力に最大生命力の数値に変数を掛けた物を追加する為に、マイナスになってしまっている。
最大生命力のバグだけのはずが、直接攻撃力もマイナスになっている。
間接攻撃に関しては、算出に最大生命力を使わないので通常通りである。
直接防御力は、純粋に力などで算出した防御力に最大生命力の数値に変数を掛けた物を追加する為に、マイナスになってしまっている。
最大生命力のバグだけのはずが、直接防御力もマイナスになっている。
間接防御に関しては、算出に最大生命力を使わないので通常通りである。
攻撃防御共に、最大生命力のマイナスのバグが波及してしまい、装備品にもバグが波及していき、あり得ない副産物のチート発生している。




