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第016話 光の神剣

王都の王宮内で一番大きい会議場に7人の騎士団団長が集まった。

円卓に8個の椅子があり、扉から一番遠い所の席に皇帝が座り、皇帝の近い順に序列1位から7位までの騎士団団長が座る決まりになっている。

その周りには、各騎士団の数名のお供の席が設けられている。


会議室の扉が開けられて続々と人が入ってくる。


「皇帝陛下、ヴァン・ロキソ様ご到着」

案内の衛兵が叫ぶ。


身長180cm程の金色の刺繍が入った厚手のローブを着た50歳ほどの白髪で赤い瞳の皇帝が現れた。

皇帝が、奥に席に着席する。

腰には剣を携帯している。


この円卓会議では、力こそ全てであり、皇帝をいきなり襲って殺害しても罪ではない。

その為、武器の携帯が許されている。


過去には3人の団長が、皇帝に不満を抱き殺してしまった事があった。

その一人が今の皇帝でもある。


逆に4人の不満があった団長が皇帝を襲って皇帝に4人とも殺された時もある。

力こそ全てで、理屈も通用しないのが、帝国の円卓会議である。


「序列第一位、ネネ・カミユ様ご到着」

身長165cm程の小柄で腰にレイピアを帯剣している。

緑の髪で緑の瞳で30歳ぐらいに見える女性であり、高価な皮で作られた鎧の胸が窮屈そうである。


「序列第二位、アンドエ・ヴァイ様ご到着」

身長190cm程でがっしりした体格で白銀のライトプレートを装備し、茶色髪と髭を生やしている40代の親父っぽい風貌である。腰には2本の剣を帯剣している。


「序列第三位、モクス・ケエウル様ご到着」

身長170cm程で、頭が剥げている。瞳は黒く、ぱっと見は、インチキ商人のような感じを受ける。

ラフな商人のような服装をしていて、背中に大型のハンマーを装備している。


「序列第四位、ワト・シゲテ様ご到着」

身長が175cmぐらいで、模様がない真白いローブを全身に被り、外見は、口元しか見えない。

左手に宝石が散りばめられた杖を持っている。


「序列第五位、ハム・エビル様ご到着」

身長2m程で物凄い太っており、全身を緑のフルプレートで防御しているが、オーダーメードであろう。

顔は鎧のために見えない。

武器は持っていなかった。


「序列第六位、ロッベン・ルワ様ご到着」

身長160cm程で飾りが豪華な黄金のライトプレートを着込んでいる。男だが髪に髪飾りをしていて肩まで髪を伸ばしている。

腰には、大剣が帯剣されている。


「序列第七位、ブレカ・ロキソ様ご到着」

身長175cm程で金髪で赤い瞳で顔立ちが整った20歳程で、動きやす薄手の皮の鎧を着込んでいるが、小手の部分だけ分厚く大き目に作られている。

武器は持って持っていない。


「全て揃いましたので、これより円卓会議を始めます」


会議が始まり、アンドエが発言する。


「ロッベン団長に、聞くが、カルラ山にいた黒竜の件を話してもらいたい」

「周囲の村での被害が甚大であった為、急いで討伐に向かったが、想像以上に黒竜が強く、大切な帝国の騎士を失ってしまって大変申し訳ない。今後、再度部隊を編成して討伐に向かう所存だ」

失った騎士に申し訳ないと言うか気持ちか、悲壮な顔をして答えた。


「それは、真実か?」

「も、勿論だ!」


背後の会議室の扉が開き、失ったはずのメイトとロンベルとテククと言う名の騎士が入ってくる。


「な!確かに殺した筈だ!」

青ざめながらロッベンが、呟く。


「殺した?言質はとったぞ。黒竜に関して王都のギルドマスターから依頼終了の報告が上がった。黒竜は、カルラ山のサイクロプスを食べていただけで、人は襲っていなかった。被害どころか、サイクロプスを間引きする良モンスターであった。付近の被害は、人間が実施していて、罪を黒竜に擦りつけていた事がわかっている。殺された騎士は、その犯人を知っていて、私に告げた」

アンドエが、腰の2本の剣を抜いた。


「証拠があるのか!」

「はぁ?お前、ここ円卓会議だぞ?力こそ全てだ」


他の5人と皇帝が復唱する。


「「「「「「力こそ全て」」」」」」


ロッベンが、大剣を抜く前に、アンドエの2本の剣が、ハサミのようにロッベンの首を挟み、ロッベンの首が飛ぶ。


付き添いのロッベン騎士団2名がが、それを止めようと近くに駆け寄る前に、いつのまにか近く接近していたブレカに、2人とも首に手刀を受けて気絶する。

「無駄に、死ぬ事もあるまい」


首がないロッベンの身体を蹴り飛ばして、序列第六位の血だらけ席にブレカが座る。


「さて、会議の議題が増えたな、新たに帝国7騎士団に入れる騎士団を選定しなくてはな」

皇帝ヴァンが、楽しそうに笑う。

隼の大剣が、光の神剣に進化した。


光の神剣 (補正×(乗倍)使用生命力により変動)

光が剣の形を取っている外見であり破壊不能武器

装備すると、無制限に装備者の生命力を吸って光り輝く

攻撃力が、加算ではなく吸い取った生命力の量により乗倍となる

最小1mから最大1km迄の大きさに変化可能

術者の意識とリンクする


神器になっちまったよ。

壊れないという事は、これ以上は進化しないって事だな。

しかも、乗倍(かけざん)攻撃力だと!

持ってるだけで生命力が削られて気持ちい。

普通の人だと、ミイラになるような剣だな。


ヤバイ...いっちゃいそうだ。

完全にマゾの変態になってしまった。


快感で気絶しない限界まで、生命力を吸わせて神木に最後の一撃を入れる。


ステータスを見ると、攻撃力がえらい事になっている。


攻撃力

ー(マイナス)237×7637


180万超えの生命力の回復攻撃となった....


一気に樹齢1000年は超えていると思われる神木が、早送りのように緑の葉が増殖して、枝には蕾をつけて、花がすぐに咲き花が咲き乱れる。

しかも、あまりに莫大な生命力の為に、神木から溢れて周辺全ての木々が、緑の葉を付けたまま、花を咲かしていく。

周囲が、花の香り、緑の葉の匂いに包まれる。

神秘的だな。


「は、花が咲いた....」

クロディアが、花を見た瞬間に泣いていた。


花の種類が...これ日本の桜じゃないか?


「ハウスキーパー様が、この地を去る際に植えていった苗木が、この神木の正体です。再び花を見れるとは、思いもしなかった。ありがとう...」

苗木??そういえば、過去に植林祭に参加した際に、桜の苗木が無くなって、もめた記憶があるぞ?まさか?


なんかクロディアが、死んでしまうような事を言うので、神木と同化していた事で弱っているかと、不安になって、光の神剣でクロディアも真っ二つに斬る。


「「「な!!」」」

マギアと兄のエウラと幼馴染のエキットが、驚いていたが、クロディアが、生命力に満ち溢れるのを感じて落ち着く。


「神木とクロディア共に、全回復したと思いますが、どうですか?」


「......貴方は...何者ですか?初めてハウスキーパー様に出会って、一緒に魔王を倒した全盛期の私の力以上に戻った上に、神木は、あと数千年も余裕で生きる寿命と生命力が漲っています。回復魔法などは、仮初めの魔力を生命力に変換したもので一時凌ぎにしかなりません。だが、貴方から与えられたのは、本当の生命力。数千、数万人の生命力が必要なはずです。まさか、誰から奪ったの?」


精霊に近いハイ・エルフ言葉は深いな。


「クロディアは、相手のステータスなど見れます?」

「失われた魔法は、知らないけれど相手の生命力や魔力は、感じる事ができます」

「私の生命力を感じれば、回答が分かりますよ。秘密にしてね」


クロディアが、目を閉じて何かを念じて、私をみる。

絶句する様な顔をして......今まで泣いていた以上に泣き始め涙が枯れるんじゃ無いか?


「貴方の言っている意味がわかりました。全て貴方の生命力なのですね。なぜ、それで死なないのかわかりませんが、どれほどの苦痛かわかりません。今後、貴方に、このエルフの里は、全て従いましょう」


ダメージを受けているから苦痛と言うのが常識っぽいが、この世界では、0(ゼロ)に近かづけば苦痛であり、0(ゼロ)から離れれば快楽となる仕組みだ。

だから私の場合は、実は気持ちいのですよとは、言えない....

全回復したら気絶する予感がするので後でにしよう....


名前 リュウジ・トリデ

性別 男

種族 人間

状態 毒・麻痺


レベル49

生命力 ー4302764/ー1121

魔力 ー10912/ー270

攻撃力 ー237×7637

防御力ー179+5


スキル

なし


装備

光の神剣(補正×7637)

穴の空いた初心者の服(補正+5)


ステータスの生命力が、偉い事になっていた。

自然回復で、回復すればするほど、0に近づく為に痛みを伴う。今は全身筋肉痛だ。


クロディアが、頭を下げる。

「ばぁーちゃんが、頭下げたの初めて見た」

「数百年に一度しか咲かない花まで咲いてるぞ。これは、凄いな」

「感謝するリュウジ様」


「では、マギアを再度、エルフの里に入れてください。あと、私のことは内緒である事と、ハウスキーパーの話を全て教えてください」


「わかりました」


クロディアに、聞いたハウスキーパーのお話は、1000年前の話だった。

ハウスキーパーは、1000年前に勇者召喚でやってきて、クロディアと聖女と王国騎士長と獣王の5人で、魔国に現れた魔王を倒したお話だった。


確かに、ゲームで同じイベントがあったのを思い出すが、参加した記憶がない。

消えた苗木も気になる。

神木と昔紛失した苗木が同じものであったら、ハウスキーパーは、泥棒である。

今後、謎が明らかになると、よいが....気になる。


何人か、眠らせたエルフが起きてしまった。

周囲が花に囲まれていて動揺している。


「マギア、私は戻ります。どうしますか?」

「まだ、やり残した事が出来たので、一緒に戻ります」

笑って答えた。


手を握って、王都に転移した。


「消えちまったよ。マギアは、あいつを天界あたりから連れてきたのかな?」

「もう、別次元の奴だったな。捕まえたら玉の輿だな」

「ハウスキーパー様も転移魔法を使えていましたね.....懐かし感じは....彼がハウスキーパー様?」

クロディアと残された2人は、それぞれ感想を言って、これからの大騒ぎを覚悟するのだった。


人物紹介


ネビウ・メロウ

性別 女

種族 人間

14歳 身長130cm


ネムル法国の聖女

金髪美少女、髪の長さは肩まででカチュウシャの様な宝石が付いた髪留めをしている。


右目に赤い真実の義眼、左目に青い予測の義眼を装備している

天使と多くの取引をして多くの人を助ける

代償に体の一部が無い


他人の幸せが自分の幸せと感じる

リュウジと出会って価値観を壊される

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