露店
あれから2時間経ちました。無事レベル4に成りました。ボーナスポイントが12あります。これ何に使うのか聞いてみたら、スキルを覚えるのに使うらしいです。
そして成長したスキルがこちら。
《水Lv3》《火Lv2》《鑑定Lv8》《採集Lv2》
水と火は戦闘で、採集は光ってる草を抜いて鑑定したら薬草になり、それを繰り返してたら上がりました。鑑定は敵や採集した草や石ころを拾って鑑定したら上がりました。
にしてもレベルとスキルレベルが、上がるのが遅いなって思ってたら、何でもレベルの方は高レベル者の力を借りて、簡単にレベルを上げる寄生って行為の防止の為に、上下5までの範囲しか均等に振り分けられないらしい。なので俺に入ってくるのは微々たるものだ。
スキルは単純です。使用頻度です。なのに上がってないのは俺の周りが全て一撃で倒すからだ。
「は!」
「そこです!」
「やっ!」
「ファイヤーボール」
て、感じで乱獲してます。連携も何もあったもんじゃない。お? レベルが上がりました。って言うインフォだ。これでレベル5になってしまった。ボーナスポイントが15になりました。うん。俺何もしてないけどね。
「お~い。レベル上がったよ~」
「お? おめ!」
「トータおめでとう!」
「おめでとうございます! お兄様」
「やたね! おにぃ!」
「やったわね! トータちゃん!」
なんもやってない。ま、いいけどね。
「うん。ありがとう!」
「これで職に付けるな」
あ、そっか~。職業でステータスの上がり方変わるのかぁ。どうするかな?
「なんの職業があるの?」
「こればっかりは一概に言えないわね。取ってるスキルと成長度で、変わってくるから」
なるほど。スキル構成と成長度か。うん。ダメだ。何も無い気がする。
「俺選べる職業あるかな?」
「あ、あははははぁ」
「え、えっと何かしらあるかとぉ」
双子からそんな乾いた笑顔と言葉を頂きました。あ、他は視線を反らして無言です。
「ま、いいや。後は職業決めて適当にレベル上げるよ。皆手伝ってくれてありがとうね」
「そうね。解散しましょうか? あ、獲得したアイテムは各自で貰っていいわよ」
「「「「「「うん。(はい) わかった (わかりました)」」」」」」
「では、解散!」
アカリねぇが声を上げると、パーティーを解散しました。と、インフォが入った。
「「「「「「じゃあまたね (またです)」」」」」」
幼なじみーズと姉妹は、そう言うとボス攻略の話しをしながら去っていた。それにしてもボス攻略か。まだまだ先の話しだな。さて、薬草集めて俺も街に戻るかな。
ゼェゼェゼッ! なんだろう? 街に着くまでに異様な数の敵に会いました。可笑しいな? 他にもプレイヤーいるのになんで俺ばっっっかり! 襲われるの?! これも【波瀾万丈】のせいなの? でも水と火のスキルレベルが2ずつ上がったのは良かったです。
そしてなんと━━! 新しいスキルを手に入れました!
《ダッシュ》効果・足が速くなる。
だって。なんか最初はボーナスポイント5消費で取得可能って出てたんだけど、他のプレイヤーの邪魔にならない範囲で安全圏まで離れる為に走り、魔力が回復するまで走り、っと、やってたら、段々と数字が減り最終的には修得しました。とインフォがありました。や、儲けましたな。
他にももしかしたらあるんじゃね? と疑問に感じ、ジャンプしてたら、《ジャンプ》が出て来ました。
《ジャンプ》効果・高く跳ぶ事が出来る。
ま、こっちはピョンピョン跳ねているところを見られたら、何あいつ? 危ないヤツなんじゃない? と、誤解を受けそうだったから、ボーナスポイント3消費で取りました。え? ダッシュが5ならこっちも5じゃないのかって? はい。勿論そうでした。
や、違うんです。敵と戦ってる時に態とジャンプして躱してる風を装おってたんです。そのせいで地道に集めてた薬草が残り5個になってしまいました。泣きたいです。
うん? なんだ? 街の出入り口を入って少し歩いたところで露店がやっていた。
ピンク色の敷物の上に、武器や種やアクセサリー等の色々な物が置かれており、売ります買いますって、書かれている看板が敷物の横に立っている。丁度いいし、ここで毛皮と肉売るかな。
「あの~。兎の毛皮と肉売りたいんだけどいいですか?」
「うん。いいわよ。毛皮が一つ15ゴールドで、肉が一つ5ゴールドね」
安い!! 破格のお値段!!
「そんなに安いんですか?」
「うん。そうだよ。午前中に乱獲され過ぎて、物が溢れてるからね」
「う~んもう少し高くなりませんかね?」
「う~ん。幾つ持ってるの?」
「毛皮が20で、肉が30です」
因みに鑑定した結果。毛皮が重量10で肉が8でした。そうそう薬草は1です。えっ!? 何でそんなに持てるのか? って? 実はアカリねぇに教えて貰いました。課金スキルに異空間収納がある事を━━。
いちいち溜まったら戻るとかしてられないでしょ? 時間が無いけど遊びたい人は特にね。その救済処置の課金スキルなのよ。ですって。
勿論デメリットもあります。死に戻ると異空間収納だと、ランダムで半分ロストするんだって。でも便利なので買いました。日本円で1万ジャスト。需要がピッタリ別れる厭らしい値段です。
因みに俺達の中で買ったのは、俺、星ねぇ、舞衣の無駄遣いしない兼、あまり金を使わない人です。
「う~ん。そうね? 全部売ってくれて、これからも利用してくれるのなら、500出すわ。初回サービス込みでね」
はあぅ! ウインクされた! 星ねぇと舞衣の他に話の流れで上手くウインクを飛ばせる人がいたなんて! あれ? 周辺の女子4人中半分って多くね?
「うん。これからも贔屓にするから、それでよろしく」
「まいど。トレード要請送るから受理して。あ、自己紹介がまだだったわね。わたしの名前はアメジアよ。よろしく」
「トータです。こちらこそよろしく」
トレード欄に毛皮と肉を全部詰め込みながら答えた。あ、向こうも金額欄に500ゴールド入れてくれたから受理押そう。
しばらくしてトレードが成立しましたってインフォが流れた。良かった。上手くいって。
「あれ? 扇がある?」
敷物の端に、初心者用の扇が折り畳まれた状態で置かれていた。
「うん。なんか初心者が知らないでスキル選んじゃったんだって、それで使わないのに、持ってたら重量嵩むから貰てって言われたの。それで受け取ったんだけど、もし興味があるなら50で売るわよ?」
「え? いいの? 買う買う」
「んじゃ、はい。トレード」
再び出されたトレード欄にお金を入れて受理を押す。
「うん。まいど。売っといてなんだけどどうするの?」
「使うよ。扇スキル持ってるし」
あれ? 唖然とした表情になった。
「初心者用の扇持ってるよね?」
「うん。扇は両手に一つずつ持つのが基本だから」
「もしかして二刀流スキル持ってるの?」
「持ってないよ。でもスキル持ってなくても、アーツが使えないだけで、ただの武器としては使えるでしょ?」
「大丈夫?」
「うん。ま、何とかするよ」
お、目が点になった。呆れちゃったのかな?
「あ、あははははは。面白いね。そっか~。なんとかなる。じゃなく、する。かぁ~。うん。気にいちゃったよ。そうだ。フレンド登録いいかな?」
「あ、うん。良いよ。贔屓にするって約束なのに、会えなかったら贔屓に出来ないしね」
「それもあるけど、純粋にフレンドになりたいからね」
おお。何か照れるね。あ! インフォ来た。アメジアからフレンド申請が届きました。って出た。当然承諾っと。
「改めてこれからよろしくね」
アメジアが手を差し出してきた。
「こちらこそ」
その手を優しく握りって、数秒握手をし離す。
「じゃあまた来てね」
「うん。また」
さてと、もう5時半か~。めっちゃ遅いけど、お昼を食べますか。あ! そう言えばアカリねぇ達に、謎の現象について聞くの忘れてた! ま、お昼食べてる間に会ったら聞こうかな。ログアウトと。