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図書館探し

 ファンタジアクロニクルアースオンラインをお読み頂いている皆様へ。


 第38話の決意と、第40話の盲点を、作者が思っている世界観からぶれている為、編集したいと思います。

 内容はイベント発生のインフォメーションに、イベントの期限を入れる事と、イベント情報の確認をプレイヤーが自ら記さないといけない事に変更致します。


 これからも、ファンタジアクロニクルアースオンラインをよろしくお願いします。


 では、本編です。


 無い。

 無い!

 無い!!

 なああああああああああい!!

 どこにも無い!!

 図書館を探し始めてもう2時間、街中を走り廻ってます。

 時々、立ち止まって街行く人に聞いてみても、『ひッ! 異邦人! あっちに行け!』や、『はあ? お前馬鹿? そんなの探して何になるの?』っと、言われ相手にされずに去っていきます。因みに最初が住人で、後のがプレイヤーの反応です。

 う~ん。プレイヤーは兎も角、住人の反応が気になるな、相当嫌われてます。解決を目指した方がいいのかな? っと、先ずは図書館ですね。どう探そう?


『単純に聞いて見たらどうですか?』


 蒼空から提案されたけど、今聞いて回ってたよね?


『違います。フレンドですわ』

『フレンド?』

『はい。騎士団のどっちらかですわ』


 あー、なるほど! クルルとロザなら街に詳しそうだ。


『ありがとう。蒼空』

『どういたしましてですわ。マスター』


 さて、どちらに連絡するかな? クルルは騎士団長で王族だから忙しそうだし、ロザにしよう。

 フレンドリストからロザを呼び出し連絡する。


『はい。ロザです。どうしましたか?』

『もしもしトータだけど、ロザ? 今大丈夫?』

『大丈夫よ?』


 良かった。21時過ぎてるから、断られるかと思った。


『あのさ、図書館って街のどの辺にあるの?』

『図書館?』

『そう』

『無いよ?』

『無いの!? 嘘! マジで!?』


 普通に王都ならある物だと、思っていました! どうやって探そう? 困ったな。


『街には無いけど王宮にはあるよ? 来る?』

『な、なんだ~。街には無いだけでちゃんとあるんだ~。あ~、ビックリしたあ~』

『ごめん。勘違いさせちゃったね』

『いいよいいよ。あって安心出来たから』

『なら良かった。で、どうする? 来る?』

『今から大丈夫?』

『今から? 大丈夫よ? でも23時までには来て、入れなくなるから』

『うん。分かった! 直ぐ行く! また後で!』

『うん。また後で』


 リストの通話を切り、王宮へとダッシュで向かう。

 通行人にぶつからない様にしないとね。皆さんも気を付けましょう。





 北の平原を走り、木々で囲まれた珍妙な王宮の入り口まで来ました。

 流石は王宮ですね。警備兵が4人いて、厳重に警備されてます。


「すみません。ロザから来るように言われた、トータですけど、連絡来てますか?」


 こう言うのって、初めが肝心だよね? なので何か言われる前に、先手を打ちます。


「トータ殿ですか? 話は聞いております。失礼ですが、どっちらでも良いので証をお見せ下さい」

「うん? 証ですか? なんだろう?」

「持ってるとお聞きしましたけど?」


 ふむ。証、証か? 要は、自分がトータだと証明出来る物だよね? ならコレだな。


「はい!」

「えーっと、あの? それは?」


 うん? 警備兵さんが困惑してる? 可笑しいな? 俺の証明にはコレが一番なんだけどな?


「俺がトータだと、証明出来る物です! はい!」

「えーっと、兎ですよね?」


 何を今更言ってるんだろう? 小脇に抱えていた白夜を突き出したんだから、当たり前でしょ?


「はい! 白夜です!」

「キュッ!」


 可愛い~! 左前足を上げて挨拶してる! 思いっきりモフりたい! けど、今は我慢です!


「あ、あのー?」


 あれ? 狼狽えてますけど、どうして?


「先輩、怪しくないですか? この異邦人? 捕らえて尋問しますか?」


 なぜ!?


「まあ、待て、本人だったらどうする? シャレにならんぞ?」

「しかし、こんな怪しいのに、しかも異邦人なんですよ?」

「だから待てと言っているだろう。ロザ殿がおっしゃっていただろう? トータ殿も異邦人だと、お呼びして聞こう。おい! 誰かロザ殿をお呼びしろ!」

「はっ!」


 警備兵が王宮に入ろうとする。これって俺が呼んだ方が早くない?


「ちょっと待って! 俺が呼ぶよ!」


 フレンドリストを開きながら警備兵を呼び止める。あ、掛かった。


「もしもしロザ?」

「ちがうの! リィーなの!」


 掛ける相手を間違えた!!


「ごめん、リィーちゃん。王宮に着いたから、ロザに連絡しようとしたら、間違えちゃった」

「わかったの! ちょっとそこでまっててほしいの!」


 あら? 通信が切れちゃった? でも、待ってて、って事は、連れて来てくれるって事だよね?


「ここで待っててだって」

「わかった。待とう」


 暫く待っていると、王宮の中から騒がしい声が聞こえてきた。


「お待ちになって下さい姫様! 誰かロザ様をお呼びして!」


 あれ? 姫様? ロザ様をお呼びして? なんか嫌な予感がする。


「待て貴様! 止まれ!」


 思わず歩き出した俺に、警備兵が武器を構える。だが、後ろから扉が開く音がして、警備兵が全員振り返った。

 大丈夫か? コイツら? 俺から視線外したけど、この隙に倒されたらどうするんだ? でも、騎士団メンバーが中で生活してるから大丈夫か? 多分。


「な! リリィーナ姫様! お下がり下さい! 危険です!」


 警備兵が慌てて振り替えると、リィーちゃんが満面の笑顔で走って来た。なんか楽しそう。


「じゃまなの! どくの!」

「しかし━━」

「いいの! めいれいなの!」


 何か揉めてますね。行ってみましょう。


「あ! おにぃちゃんなの! こんばんはなの! えいなの!」


 俺の接近に気付いたリィーちゃんが、挨拶をして飛び付く。

 危険を察知した蒼空が飛び降りる。

 俺は白夜を左手で抱き、右手でリィーちゃんをキャッチする。危険だから飛ばないで欲しい。


「ナイスキャッチなの! おにいちゃん!」

「こんばんは、リィーちゃん。でも、危ないから飛ばない様にね?」

「はいなの! なるべくとばないようにするの! でもおにぃちゃんなら、かならずうけとめてくれるってしんじてたの!」


 俺が注意すると、リィーちゃんは素直に返事をしたが、最後に嬉しい事を言ってくれた。この娘、成長したら凄い男誑しになりそう。掌で踊らす様な。


「リリィーナ様! お離れ下さい! 危険ですので!」


 警備兵が騒ぐ。

 う~ん。リィーちゃんから抱き付いて来たんだから、大丈夫だって考えないのかな? 面識がなければ抱き付かないでしょう。


「すぅぅぅぅぅぅ! はあああああ! おにぃちゃんのにおいがするの! おちつくの!」


 なんだろう? リィーちゃんの将来が不安に成りました。

 おや? 侍女風な人と共に、クルルとロザが来ましたね。慌てています。


「こんばんは。クルル、ロザ」

「「こんばんは! トータ!」」


 まさかのクルルとロザの登場に警備兵が驚いている。いや、クルルが来た事にか。


「さて、挨拶も済ませたところで、トータに言わなきゃ行けない事がある」


 クルルが腕組みをしながら、俺を睨み付けている。はて? なんかしたかな?


「どした?」

「なぜ!? 私に最初に連絡しない! まずは私からだろ!?」


 本当にどうしたんだ? 意味が分からないんですが?


「実はトータからの連絡を受けた時、側にクルル様も居まして、会話が終わった後に話したら拗ねられてしまったって訳」

「な?! 違う! 街の事なら王族である私だろ!?」

「うん。確かにクルルが言ってる通りだけどさ。王族って忙しいでしょ? だからロザの方がいいかな? って」

「うっ、確かにその通りだけど、頼りにされないのは嫌だぞ?」


 クルルが不安そうにしている。珍しい。


「大丈夫。頼りにしてるよ」

「そ、そうか? なら、問題ない。では、行くぞ?」


 ちょっと嬉しそうなクルルが、王宮内へと促す。


「はい」

「ゴーなの!」

「分かった」


 三者三様の返事をしてクルルに付いて行く。

 警備兵と侍女が唖然としてますが、ほっときましょう。




 クルルに連れられて、本がいっぱいある広大な地下室へと連れて来られた。

 地下室と言うと暗そうだけど、ちゃんと明かりがあり、昼間見たいに明るい。

 クルルは読書用の丸型テーブルの前まで先導した。

 リィーちゃんを床に降ろすと、わーい! と楽しそうに叫びながら椅子を引いて座り、足をぶらぶらさせている。


「リリィー、お前は戻れ」

「や! なの! おにいちゃんといっしょにいるの!」

「そろそろ寝る時間だろ?」

「きょうはまだおきてるの!」

「ダメだ! 寝ろ!」

「や! なの!」


 また言い合いが始まった。この姉妹は仲がいいけど、ちょくちょく言い争いするよね。


「トータ? 止めて貰っていい? 私だと止め難いの」


 あー、確かに家臣だから止め難いよね。しょうがない。


「クルル、もう少しだけ居させちゃダメかな? 俺ももう少し一緒に居たいしね?」

「でもな、子供を夜更かしさせるのは抵抗がある」


 子供は寝るのが仕事って言うからね。分からなくもないけど、リィーちゃん結構我儘だからな、素直に聞かないだろう。


「リィーちゃん?」

「なにおにぃちゃん?」

「30分経ったら寝る? 約束出来るならクルルを説得するけど?」

「うん。約束するの!」


 これで大丈夫だな。約束を破る子じゃないからね。


「だって、クルル?」

「分かった。30分だけな。ありがとうトータ」

「いえいえ」


 さて、まずは何から探すか? 砂漠にあった神殿か? ミーレアが見た夢の中の情報からか? どっちにしよう?


「で、トータは何を探しに来たんだ?」


 クルルに聞かれたんで、砂漠から起きた事を話して聞かせた。


「色々と気になるが、まずは神殿だな。蜃気楼の遺跡か? 私は知らないが、リリィーとロザは知ってるか?」

「私は知りませんね。初耳です」

「わたくしもなの! きょうかいでも、そんなのがあるってきいたことないの!」

「ですね」


 教会関係者のリィーちゃんが言うから間違い無いだろう。それとロザは何者なんでしょうか? 会話から察するに、教会の関係者なのは分かりますが、騎士団員だよね?


「私は騎士団員でもあるけど、リリィー様のお世話をする、筆頭巫女と兼任して、騎士団員もやってるの」


 ロザに聞いたらそんな返しを貰った。ロザって意外と上の人だったんだね。ビックリです。


「さて、私も気になるから、先ずはその蜃気楼の遺跡を調べて見ないか? 何かありそうだ」

「確かに気になりますね。私達巫女も知らない遺跡、調べてみる価値がありそうです」

「わたしもきになるの!」

「そうだね。それが良さそうだ」


 満場一致で蜃気楼の遺跡から探す事になりました。あるといいんだけど。それに、


「で、どう探すの? ジャンル分けすると、砂漠・遺跡・教会・神殿かな?」

「念の為に神も探そう。信仰が廃れた神の神殿かも知れないしな」

「うん。分かった。で、どこを探せばいいの?」


 なんてったって広い。適当に探す事になっては探し切れない。


「あそこの3列目と、あそこの5列目と、そこの2列目と3列目、そして入り口付近だな」


 クルルが次々に指を差していく。結構散らばってますね。骨が折れそうです。


「提案です。トータはここで待っていて? 私とクルル様で取りに行くから」

「分かった。よろしく」


 俺が返事をすると、クルルとロザは立ち上がり本を取りに行く。

 さ、俺も読書スキルを取って二人が戻って来るのに備えますかな。

 一体何時になったら終わるんだろう? 出来るだけ早く終わる事を願います。

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