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職業探し

 信愛者の説明書き少し訂正しました。

 夕食を食べ終え部屋に戻って来ました。何でも家の姉妹は、どっちが先に北のボスを倒すか、競争するんだって、早食いして部屋に帰って行った。急がしそうですな。

 因みに、西のボスは逸夢と奈々夏のパーティーが、東は星ねぇのパーティーが、南は舞衣と美紀のパーティーが最初に討伐したらしいです。しかも3番までをそれぞれのパーティーで、独占してるらしいです。どんだけですか? 内の身内。

 さて、俺もログインして職業を選びますか。




 と、言うわけでですね。職業案内センターに来てみました。意外と込んでるな。皆職全部選んじゃうんだと思ってたら案外違う見たいです。


「あ! トータ! 元気してる?」

「うぃっす! トータ!」


 職探しの順番に並んでたら声を掛けられた。

 シンバとエレナ、つまりは幼なじみーズですね。あれ? でもこいつらここに居ていいのか?


「なあ? 北のボスに行かなくていいのか? アカリねぇ達慌ててたけど?」

「多分。用意とかで慌ててるんだと思う。俺らもそうだもん」

「ふ~ん。トップの人達って大変そうだな。なんかあるのか?」


 きっと競い合うくらいだから、なんかしらのメリットがあるに違いない。


「ふっ。それがゲーマーだからさ!」


 シンバが髪をかき上げながら言うと。なんだか周りがざわつき出した。主に女子。これだからイケメンは! はい。僻みですが何か?


「あ、うん。そうなんだ頑張ってね」


 さ、無視して並ぼう。列混んでるし。


「ほら! あんたが余計な事言うからトータ呆れて行っちゃうじゃない。ちょっと待ってトータ!」

「違うんだ。良かれと思って!」


 そんな声が聞こえた。え? なにこれ? 待たなきゃ行けないの? 嫌なんだけど!?


「えっと。手短にお願いします」

「嫌そうね?」

「そんな事ないです。はい」

「本当に? ま、いいや。それでメリットなんだけど、レアアイテムが貰えるのよ。最初のグループから三番目まで、10万、5万、1万相当のアイテムが」


 なんと言うお得! 一気に金欠解消じゃん。


「やる! 直ぐやる! って準備しないといけないからまた今度だな」

「そっか~。ちなみに今なんレベになった?」


 おうシンバよ。その質問するか? しちゃうか? なれば元気よく答えよう!


「5!」

「変わってないじゃないの!!」


 思い切り頭を叩かれた! 痛いです。


「トータなら大丈夫だと思って油断してたわ。これは手伝ってあげないといけないわね」

「いいえ大丈夫です。問題ないです」

「な?! 即答で断るとか痩せ我慢じゃないでしょうね!」


 いや、違うんです。今手伝われたら面倒臭い事に成りそうな予感がするんです。ま、本音は言えないけど。


「本当に大丈夫だって、まだ初めて1日だよ。これからこれから」

「そう? ならいいけど。何かあったら手伝うから言うのよ?」

「分かった。言うから大丈夫だよ」


 なんなんだ? 俺の周りが過保護なんだが? そんなに頼り無いのかね? 地味にショックです。


「あ! 最弱王だ!」

「次の方どうぞ!」


 うん。また変なアダ名で呼ばれたような気がする。ま、でも案内場の人に呼ばれたし行くか。


「おい! 最弱王!」

「二人ともまた後でな」

「あ、おい!」

「トータ!」

「行っちゃたよ? しょうがない」

「あれは、私達でオハナシしますか」





「こちらにお座り下さい」


 正に、証明写真のボックスのような個室に通されて座るように促された。


「失礼します」


 うわ! お尻にフィットして座り心地が堪らなく良い。これ長時間座っても大丈夫なやつだ!


「前の画面に今成れる職業の一覧が表示されますので、そちらからお選び下さい」


 さて、何があるかな?


〈水の魔法使い〉〈火の魔法使い〉〈鑑定家〉〈採集家〉〈流浪人〉〈舞踊家〉〈扇使い〉〈魔略者〉〈神主〉〈舞姫〉〈信愛者〉〈神の遣い〉〈神使い〉


 待とうか。前半は良いけど後半なに?! 姫って女じゃん! 神の遣いは分かるけど、神使いってなに?! これどうすればいいの!

 えい。分からないものは見ていこう!


〈流浪人〉和を生む為に人と人の間を渡る者。運が大幅に上昇。1日1回のみ任意で運を200上げる事が出来る。


〈魔略者〉魔力の三大奥義、魔力変動・流動・纏いを覚えた者のみが成れる職業。魔力関係のスキルとステータスが異様に成長しやすくなる。


〈舞姫〉どこの宗教にも属さず神に舞を捧げた女性? のみ成れる職業。魔力関係や動きに関するスキルとステータスが極端に成長しやすくなる。また希に神を地上に呼ぶ事が出来る。


〈信愛者〉モンスターとの間に信愛が紡がれた者のみ成れる職業。これより信愛が紡がれたモンスターは従魔となり、関係が強固になります。また魔力が急成長し、従魔関係のスキルが成長しやすくなり、従魔が異様に成長しやすくなる。※この職業を選択した場合従魔は自由に行動出来るようになる。また、従魔を何時でも呼び出せるようになるスキル、《召喚(従魔)》を覚えます。


〈神の遣い〉契約した神の僕となり世界を廻す職業。遣えた神のスキルを修得し、遣えた神の半分のステータスを得る。※遣えられる神は一柱です。


〈神使い〉契約した神を自由自在に呼び出す事が出来る職業。


『トータそれにしろ。それ以外にはあり得ない』


 ちょっ! 直接頭の中に話し掛けないでルミリシア!


『選ばぬとストーカー化するぞ! よいか!?』


 脅迫やん! 分かった選ぶから直接話してこないで!


 職業、〈神使い〉が選択されました。

 慈愛の神ルミリシアが登録されました。何時でも召喚または念話が可能です。


『ふふふ。これで相思相愛だな! また連絡する』


 もうなんだったんだ? あいつ? それに、〈神使い〉になったけど、ルミリシアとの関係があんまり今までと変わらない気がするんだよな。こんな事で貴重な1枠を使ってしまった。


 職業〈信愛者〉が選択されました。

 雹雷狼の蒼空が登録されました。絆の最大値が400に成りました。現在の絆は157/400です。

 また、主から離れても自由に行動出来るように成りました。呼び出す時は、スキル 《召喚(従魔)》をして下さい。

 スキル《召喚(従魔)》を修得しました。

 はっ! 他のを吟味する前に咄嗟に選択してしまった。だって蒼空もいるしどうしても欲しかったんだもん。仕方ないよね。これは。あ、一応召喚見ますか。


《召喚(従魔)》効果・離れた従魔を呼ぶ事が出来る。※呼び寄せる従魔は絆によって消費する魔力が異なります。0~99は20。100~249は10。250~499は5。500以上は無し。


 詰まりは親密度が物を言うスキルですね。蒼空さん仲良くしましょう。

 と、親密度で思い出した。いつの間にか絆が伸びてるんだけど、これってずっと洋服の中にしまって、事ある事に撫でてたせいかな? そうだったらいいな~。撫で撫で。

 はっ! 次の職選択しなきゃって言っても1択ですね。勿論魔略者でしょう? 他のは別にどうでもいい。と、言うわけではい、選択と。


 職業 〈舞姫〉が選択されました。


 うえ?! なんで!? げ!! 一つ押し間違えてる!! 解除は!? え?! ない!! 解除出来るまで1週間しないと他のを選択出来ないの!? あ、終わった。

 大体さあ! なんなのこの職業! 女性専用の職じゃなかったの!? なに!? 俺の髪が長くて中性的な顔だから出て来たの!? あれ? 変だな頬が濡れてる。

 しくしく。もうどうにもならないならせめて明日のお金稼ぎに行こう。




『ぷはっはあははははは。マスター面白過ぎです。私を笑わせ殺す気ですか!?』

「うっさい! 馬鹿狼!」


 俺が遥か彼方の砂丘で転げ回っている蒼空に怒鳴る。南の平原の奥に着た途端に、元の姿に戻って爆笑し出したこの馬鹿狼は、隣のマップの砂丘エリアで、狩りもしないで今まで笑い転げている。本当鬱陶しい!


『ぃやあ、笑っいました。あ、敵です』


 笑い転げていた蒼空が俺の周辺に敵が着た事を呑気に教える。

 どうして蒼空と離れているのかと言うと、蒼空の圧倒的な強者の気配を悟られないようにする為だ。何でも視認出来るギリギリじゃないと感じ取られるんだって。野生の感、恐るべし! だ。

 今度は蛇が3匹か。では、鑑定。


 ヘビLv7『備考』昼と夜に狩りをする毒蛇。

 ヘビLv8『備考』昼と夜に狩りをする毒蛇。

 ヘビLv8『備考』昼と夜に狩りをする毒蛇。


 だって。別にこの蛇に思い入れなんて無いし、さっさと片付けよう。

 左右から跳び付いて着た蛇の首を、最小限の動きで躱しながら開いた扇で斬り落とす。

 ここでも現実と同じように斬れるかやったら、鉄に傷跡を残すことが出来ました。なので首跳ねて終わらせてます。

 あ、状況説明してる間に逃げやがった。扇に纏いを掛けて真下から真上に投擲。見事ヘビは縦に斬られて扇は頭上から帰ってきた。

 お、粒子になって消えたか。えっとドロップは、毒線ばっかだな。うん? もしかしてこれ飲めば毒耐性手に入るんじゃね?


『馬鹿な事考えてないで次が来てますわよ?』


 蒼空に注意されました。ちぇっ。なら街帰ってからにするよ。


『街ならOK! って問題じゃないでしょマスター!』


 うっ! 叱られた。これじゃどっちが従魔なのか分からないな。しょうがないバレないようにやろう。

 終始こんな感じで襲い掛かって来る敵を倒してたら、こんなスキルを手に入れました。


《暗視》効果・暗闇の中でも見えるようになる。


《遠視》効果・遠くの物が見えるようになる。


《切断》効果・硬い物が斬りやすくなる。


《挑発》効果・敵の視線を引き寄せる。


 だって。や~。明日学校だって言うのに夜中の一時までやってたかいがありましたな。あ、また敵だっけ? 今度は熊か。うん? 何かへんだな?

 熊の前に小さい何かが必死で走ってる。少し草むらが邪魔で視にくいな。よっと。

 横から走ってる奴等の進行方向へ入る。と何かが飛び出してきた。

 両手でキャッチした途端、暖かい物に包まれた。

 お! 小さな白いうさぎだ。レベルも1で低いな。ちょっと顔に埋めて見ようかな。うわ! 高級バスタオルのように包まれた! この子欲しい!


『熊無視してないで倒しちゃいましょうね? マスター』


 あ、蒼空様がお怒りだ。って直ぐ隣にいる! 流石に速過ぎでしょ? ほら熊さんが熊ちゃんと呼びたくなるぐらい震えてるよ。


『決めましたわ。これを晩御飯にしましょう。では頂きます』

「ちょっと待って蒼空ちゃん。お肉上げるからここで食べたらうさぎちゃんショック死しちゃう。だからね! 兎の肉で我慢して!」


 あれ? うさぎちゃんが暴れだした!? ほら! 血がいっぱい出て来てるから落ち着いて!


『私が言うのもなんですが、マスターも兎の肉を上げるって大概ですわよ?』


 おお! 言われて見れば! 目から鱗です。


「なるほど。じゃあ、どうしようか?」

「ま、私に任せて下さいな! マスター!」


 蒼空様が自信満々だ。これは期待出来そうです。


「ガウ! ガッガッ、ガガガ、ガウ!」

「キュッ!!!」


 ぎゃああああああああ! うさぎちゃんがお漏らしした!! ちょっ! この馬鹿狼何しやがったああああああああ!!


『これで、大丈夫ですわマスター、あら? どうしたんですか? びしょびしょになって?』

「お前のせいだろうが! 絶対脅したよな!? この馬鹿狼!!」

『あっはは。ま、そんな時もありますよマスター。さ、気を取り直して登録しちゃいましょ! ね!』


 この馬鹿狼は! まずはウォーターで体中を洗い流して、次にファイヤーで乾かして完了。で、次に《信愛》と。


〈白兎〉との間に《信愛》が紡がれました。職業によりテイムモンスターは従魔と変わり絆の上限が解放されました。最大値は400です。従魔に名前を付けて下さい。


 名前か。どうしよう? う~ん。そうだ! 小さい兎だからちびう━━。


『駄目ですわ! それ以上は危ないですマスター!』


 なんか止められた! ならどうしよう。そう言えばこいつ漏らしやがったよな? お漏らしでいっか! あ、なんか兎が絶望的な目をしてる。


『そろそろ真面目に考えてください!』


 怒られた。って言われてもな。どうするか?

 兎を見つめる。


「決めた。びゃくや。白い夜で、白夜だ」

『私は好きな名前ですわ。私に似た名前で』

「キュッ!」


 すみません。単純で。でも白夜も気に入ってくれたし、よかったかな。ではステータスを見ますか。


[白夜]種族 白兎。(レア個体) 性別 雌。身長20。Lv1。絆11/400

 ステータス 総体力60 総魔力120

 スキル《ダッシュ》《跳躍》《気配察知》《跳躍察知》


 絆低! 11ってほぼないじゃん! ま、でも出会いがよくなかったからしょうがないか。敵として出会った蒼空の方がましなくらいだからな。

 ステータスとスキルはうん。蒼空が異常だっただけでLv1ならこんなもんだろう。


『よろしくな。白夜』


 地面に下ろし、優しく頭を撫でながら挨拶をする。


『ヒィッ! あ、あのよよよらろしくおねがいしますです!』


 うん。緊張し過ぎだけど、仕方ないか。


『私もよろしくですわ。白夜』

『ヒヒヒヒィ!! よろすいくおねごいしううますぁう!!』


 なんか、俺の時以上にびびってるけど大丈夫か? ま、蒼空のことだから上手くするか。それよりも、白夜を助けた頃にシンバからメールがあったんだよな。うんっと、掲示板を見ろ! なんじゃこりゃ? 落ちたら見てみるか。


『マスター、異世界に戻られますの?』


 異世界って、落ちるって事だよね?


『うん? そうだよ』

『なら白夜を西の平原の奥地へ連れてって、薬草を与えたいと思うんですがよろしいですか?』

『蒼空に任せるよ。と、はいこれ、蒼空のご飯』


 許可を出す序でに、兎の肉の塊を3ブロック渡す。


『ありがとうですわマスター。後は適当に取って食べますから大丈夫ですわ』

『じゃあどうしようか? ここで別れようか?』

『そうですね。それがよろしいかと』


 俺の提案に蒼空も二つ返事で答えてくれた。


『なら、また明日召喚で呼び出すから、またね』

『お休みですわ。マスター』

『お、お休みなさいです。マスター』


 よし。じゃあ。街に戻ってログアウトしますか。レッツゴー!

 はあ。もう2時か。一体眠りに付くのは何時になるんだろうなあ。

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