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モノクロイラストレーション  作者: 峰白麻耶
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入学式と桜坂

入学式。俺らは休みで多くの人はこの休みを有効的に使うだろう。弾けろリア充が!


俺は8時起きてカーテンを開ける。俺の家は桜坂高の通過点でもある。まあ、地元の人が多少通るくらいだ。その関係で今カーテンから下を見れば新入生がちらほら見える。緊張してるものから、楽しみにしてるような顔まで様々だ。


さて、朝食でも作って桜坂描きに行くか。私服に着替え、御守りとしていつも持っているネックレスをポッケに入れて下に降りる。今日の朝はサンドイッチとココア。朝は毎日パンだ。うん。リモコンを操作し録画画面を出してアニメを見る。


今期はどれを見ようか?まあ、基本全部見る雑食何だけど。


そんなことを考えていれば自然と朝食は遅くなる。片付けが終わるのは9時だった。家に鍵を閉めて外にでる。道具を持って来たのは桜坂を登った途中にある公園。桜坂公園である。ネーミングが単調だね。いいけど。さて、風景画を描きますか。建物なら、写真を撮って現像、基準になる線を何本か描いてそれを元に拡大して正確に描くのだ。だけど桜と道路なので却下、正攻法で描く。夕方まで粘ればいけるだろう。昼ご飯と暖かいお茶、お菓子、レジャーシート完備で完璧にピクニックだ。春らしい風とちょうどいい日差しを浴びながら絵を描く。そう言えば……


「何か、ここまでゆっくり絵を描くのも久し振りだな」


ここ最近仕事としての絵ならたくさん描いたけど、趣味では描いてない。と言うか暇がない。そんなこんな集中しお昼である。このペースなら今日中に終わるかなと言う希望が亡くなりそうなので保温のボトルに入れたミルクティーをコップにいれサンドイッチ片手に食べる。朝も食べてた?知らんな。


ちょうど俺の通っている高校の入学式が終わったのかちらほらと下校してる生徒が見える。チラチラと生徒達が何やってんのあいつ的な目で見ているが気にしない。1人でも……寂しくないよ。いや、そこが問題じゃないかと1人漫才していると急に影が出た。なんだと思えば、迷子少女もとい橘さんがいた。


「こんにちは。黒崎君。学校はまだ休みなの?」

「あー。お久しぶりです。まだ休みです。」


若干のどや顔で返す。実はもう新学期が始まってるなんて言わない。


「いいですねー。高校は入学式で、あんまり眠れなかったです。」

「緊張したんですか?」

「いえ、単純な夜更かしです。ううん。眠い。」


そう言いながら眼鏡を指で上げ目をこする姿で、萌えるのは俺だけか?いや、ない。


「それなら早く帰って昼寝でもしたらどうです?最高の昼寝日和ですよ。」

「もともとそのつもりなのです。黒崎君は昼も絵を描くの?」

「まあ、ある目的で使うんです」


それが橘さんのドッキリに使われるとは思わないだろう


「そう言えば、最初のホームルームで今年の新入生歓迎は問題児が本気を出すから見物だぞって言ってましたけど何だと思うかな?」

「さあ?わかりませんね。」


その問題児が俺ら事とは言えまい。


「ですよね。まあ、楽しみにしてます。あっ絵を描くとこ見せて貰ってもいい?」

「昼寝はどこ行ったんですか。」

「それよりもこの絵の完成がみたいかな、きれいだし」

「まあ、別に良いですけど。」


俺はそう言って少し右にずれると橘さんは横に座る

。興味心身と言う感じで見ているが正直やりにくいがそんな理由で描けないのはあれなので集中して描く。たまに動く影がちゃんと絵を見てると言うのを教えてくれる。何とも和やかに時間が過る。さっきよりも描くのが早くなる。終わったと思い横を見ると半眠半生の橘さんがいた。こちらを見てるが焦点が合ってないので半分夢の世界なのか?


「おーい。起きてください。」

「ん?あれ少し寝てました」


寝ぼけ眼で少し周りを見渡し夕方であるのが分かるとパタパタと荷物をとる。


「ごめんなさい。早く家に帰らないといけないから」

「わかりました。電車のなかで寝ないでくださいよ」

「うっ!善処します。」


そう言って走って帰るかと思えば途中で戻ってくる


「忘れ物ですか?」

「違うよ。その絵綺麗だね。私は好きだよ。」




そう言うと次こそ走っていった。


「この絵が好きね?変わり者だな。」





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