第11回
メイド咲夜は、先ほどにとりが慌てて割ってしまった皿を片付けていた。
そしてさとりが瞳を閉じる。すると何か悩ましい表情になった。
小傘「さとり~?」
さとり「……」
小傘の声にも反応がない。おそらく冗談ではないらしい。そこから数十秒後、さとりは目を開けた。
さとり「さら……われた…」
小傘「さらわれた?」
魔理沙「ああ、皿は割れてるな」
そしてメイドさんである咲夜が食器を運び終わると、厨房にいる調理担当のお姉さんに声をかけた。
咲夜「すみません。割れたお皿、どこに置いておけばいいですっけ?」
バイトの先輩「ああ、適当に燃えないゴミで。いやぁ、お疲れ様」
お客にはあまり聞こえないような声量での会話だったが、確かに皿が割れた話をしている。
さとり「ね?当たったでしょ」
魔理沙「え?まぐれっしょ?ってか考えてることが分かるっていうか、予想じゃん」
さとり「ぐぬぬ……」
魔理沙「あれれ?反論しないの?」
さとり「魔理沙の意地悪!」
そしてさとりは拗ねてしまった。
魔理沙「ええ~?だったらもう1回やってみてよ。例えばさ、今私が考えてること、当ててみ」
さとり「分かったわ!絶対当てるから覚悟なさい」
そしてさとりは再び瞳を閉じた。が……
さとり「ダメ、やっぱり1日1回が限度みたい」
魔理沙「なんだよそれ~」
さとり「明日!かならず学校で見せるから!私も最近できるようになったものだから、良く分かってないところもあるのよ」
魔理沙「はいはい」
◆◇◆
そして、帰宅した霊夢。表札には「山田」と書かれている。
母「おかえり~」
霊夢「ただいま」




