第25回
◆◇◆
「妖夢~」
「はい、いらっしゃいませ霊夢さん」
数日後。私は再び白玉楼に訪れた。目的はもちろんあれだ。
「分かってますよ。本当に感謝しております」
たんまりとお礼をもらった。良かった……これでなんとか今月もしのげそう。
「あれからどう?」
「幽々子様ですか?」
「そうそう」
少し考えながら、妖夢は答えた。
「少しだけ私に、話してくださいました。ですが、私には良きアドバイスは出来なかったです。ですが聞いてくれただけで心が落ち着いた、とおっしゃって下さいました」
「そう」
「普段どおりの笑顔も増えておりますし、少しづつ元気になってくださってます」
「なら良かったわ。で、幽々子はいる?」
「はい、自室にいらっしゃいます、良かったらお会いになられますか?」
妖夢に誘われて、私は2階の幽々子の部屋へ連れられた。
「幽々子様、失礼致します。霊夢様が遊びにいらっしゃいました」
「え?霊夢?珍しいわね」
そして、妖夢は1階に戻った。私と幽々子だけになる。
「ふむ、顔色を見ると大分落ち着いてきたみたいね」
「うん、それなりにね」
穏やかな表情の幽々子。
「色々と妖夢が世話をかけたみたいね」




