第21回
突然紫の門の外から声が聞こえる。
「誰?」
「私よ私」
そこにいたのは紫だった。(もちろんドットは荒い)
「霊夢。あんた、なにしてんの?」
「いや、なにって。幽々子を連れ出しにきたのよ」
「なるほどね、ゲームの世界に入り込んできちゃったわけね」
「あんた、なんかほかのキャラとは違うわね」
「違うもなにも、私は紫よ?」
「そっか、じゃああんたも迷って入ってきちゃったの?」
「違うわよ、私はここのステージを用意したの、幽々子だけ連れ出そうと思ったら、霊夢も来ちゃって。ほんとにもう……」
え?私が悪いの?
「あとね、この親父はね、悪い人じゃないのよ」
「え?どう考えても悪いでしょ。娘を連れ去られて喜んでるのよ」
「これも、私の作戦のうちだったんだけど、霊夢が来てからメチャクチャよ」
「は、はぁ……」
「うーん、ありがた迷惑ってやつかな、画面の外にいる輝夜もね」
「(なんでなんで~?こんなに頑張ってるのに)」
「私は病気にかかってる幽々子を知って、このゲームに呼んだのよ。このゲームにはどんな病気もたちまち元気になるキノコが生えてるらしくてね、そのキノコを採りにいかせるためのイベント発生条件が『この親父の娘を連れ去ること』だったのよ。じゃあ連れ込んだ幽々子は娘にキャスティングするわよね。私の力で。そして連行する前に事前に約束したの。まずは私が事前に城では乱暴なんかはいっさいしない。娘のためにキノコを採りに行きなさいって。看病で手が離せなかった親父もここで自由の身になる。すぐにキノコの採取に行くはずだったのに……あんたがイベントに関わったからこうなったのよ」
「はぁ、なにやら複雑な事情だったようで」




