第20回
「俺の剣技、とくとご覧あれ!」
親父の攻撃。アルテマソード。しかしスカった。
「ちっ、外したか……」
「なにこいつ、何気に強いんだけど。当たってたら危なかったわ」
「(おそらくラスボス前の中ボスよ。ただの平民のクセにHPもやたら高いから注意して!」
「注意しろったって……」
「(っていうかいきなりだけど、霊夢がRPGでやたら強い理由分かったわ)」
「おお、なんでなんで?」
会話をしながら相手の攻撃を避ける。
「(あんた普段から幻想郷内で起こる異変で敵の攻撃よけまくってるから、RPGなんかの攻撃なんて楽勝で避けれちゃうのよ)」
「なるほど、だから全員動きが鈍いのね」
「(いや、あんたの動体視力が怪物レベルなだけよ)」
「無駄に数十年、主人公務めてなかったってことね!」
いくら攻撃しても、当たらない親父は、次第に焦りを見せる。
「(くっ、こいつ反応速度がおかしい。まるですべての攻撃の軌道が見えているんじゃないか?)」
「(でも霊夢、あんまり避けてもダメよ!相手のライフゲージの右側に残り時間が表示されてるでしょ?この時間までに倒さないとスペールカードが取得できないわ!)」
「スペルカード??この世界にもあるの??全然こんなおっさんのスペルカードいらないんだけど……」
「(それもそうね)」
そして、息切れをし始める親父。
「さて、そろそろ反撃させてもらうわよ!……夢想封い!」
「待ちなさい!!!」




