第17回
「(ですから、早急に幽々子様をお助けお願いできればと!)」
「ムチャ言うわね~!」
「(す、すみません)」
妖夢の願いはともかく、一刻も早くこのゲームを脱出しなければならない。だが、脱出する方法なんて、ゲームの中にはどこにも書いてないし、中断する方法もない。
「(おそらく、ゲームクリアが、唯一の脱出条件、と輝夜さんがおっしゃってます)」
「やっぱりそうよね~」
クリアって言ったら、幽々子を救ったらクリアなのかしら?とにかく先に進むしかないみたいね。
「ちょっと待ってください~レイムさん!」
後ろから聞き慣れた声がする。
「アンタ、よく逃げられたわね」
罪袋だった。
「料理の味見をしてあげたら、すぐに逃がしてくれました。なんでも、紫さまに振る舞う料理だったようで、とても紫さまの舌にピッタリの上品で格別な料理でした。私としても紫さまと同じものを口にすることができて、非常に光栄でした!コックさんもすっかり上機嫌になってたのでウィンウィンですね!」
「まあ、よかったわね。さてじゃあ先に進むわよ」
「レイムさん、牢屋はこっちです」
「いや、幽々子は多分牢屋にはいないわ」
「え?」
「どうせ、紫のところにいるでしょう」
◆◇◆
というわけで最上階についた。そこまでは、とてつもない量の敵を倒した。
私にRPGの才能があるのか、このゲームがヌルゲーなのかは分からないが、かなりさくさく進んだ。




