表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/73

第16回

「ああ、お忍びで町を散策するための道ね」

「そうですそうです」


 そういいながら、ゆっくりと薄暗い道を歩く。


「もう少し歩けば、確か食堂に着きます。なるべく物音はたてないでくださいね」


 そう言うと、食堂らしき場所についた。


「ここの料理人はある一定のパターンで歩くので、ちゃんと見極めてから動いて下さい」

「ああ、そういうスネークっぽい要素もあるのね」


 料理人はある一定の料理を作ると、素材を運び調理をする。

 本当にワンパターンだ。


「よし、今です!」


 罪袋がそういいながら、走りだすと、料理人の頭に『!』の文字が浮かび上がった


「貴様!またか!」


 おいおい、またかって……結構あんた捕まってるんじゃないの。


「す、すいません!すいません」


 ひたすら平謝りをしている罪袋。

 仕方ないな、でもこちらにとっちゃ好都合。このスキに私はここを無事抜けることができた。


「(霊夢、なんか妖夢が話があるっていうから、代わるわよ)」

「あ、うん」


 普通に天の声の中の人が入れ替われるってなんだか変なはずなのだが、よく考えたら2Pのマイクから声を出しているだけなので、誰だって天の声になれることに気付いた。


「(こ、ここに話しかければいいんでしょうか?)」

「(そうそう、あんまり近づいたり、大声出したりしたら、テレビのスピーカー壊れちゃうから気をつけてね)」


 妖夢と輝夜の話し声が聞こえる……どうやら妖夢は気絶から復帰したようだ。


「(霊夢さん、聞こえますか?」

「聞こえるわよ」

「(実は大変なんです、なんだから外の天候が少し悪くなってきてまして……)」

「雨か何か?それがどうしたの?」

「(それが、雷でして……)」

「ふむふむ、それがどうしたの?」

「(このゲーム、セーブやロードが出来ないから、もしかしたら停電なんかもありえるかも、と思いまして……)」

「な、なるほど……」


 停電なんて起きたら、私達どうなっちゃうんだろう。雷の日は確かに停電はつきものだ。


「(そ、それって超ヤバイじゃない!私だって昔のセーブができないタイプのゲームを、雷の日にやって、全クリ間際で、リセットされたことがあったわ……もう、その悪夢を繰り返すことなんて、ダメよ!!)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ