第02回
さて宴会も落ち着いてきたので、それぞれ自由に楽しみだした。私はやたら輝夜にゲームの話を聞かされ続けていた。遠くで「ごめんなさい」という永琳の謝罪が見える。
「そうだ!ドリームキ○ストやろやろ!」
突然輝夜が言い出した。ノリノリねコイツ。口調も完全変わってるし。姫感ゼロになっている。
「人のプレゼントを当日いきなりやろうって、あんた図太いわね」
「私は基本プレゼント=一緒に楽しむものって考えてるから!」
「まあ、分からなくもないけど……」
ふと幽々子の方を見てみる。ちょっとネタ要素強すぎたかな?とも思っていたプレゼントだったけど、笑っていた。喜んでくれてるみたいだ。それから輝夜が慣れたてつきでゲームをプレイしている。しかし幽々子は時々、急に上の空の表情を浮かべていた。
「おーい幽々子、どうしたの?」
声をかけてみるが、反応がない。
「やってみて、私見てるから」
「よっし、早速起動するゾ~!」
ちなみに白玉楼に電気は通ってる。勘違いしてる人もいるかもしれないが博麗神社にも、一応通っている!コタツみかんできないとか、死ねと言われてるようなものだから!
「ゲームはこれにしよう!」
輝夜は『ジーマン』というタイトルのゲームを取り出した。どこから出したのかは不明。
「これはゲームの画面内に出てくる昆虫に話かけて、遊ぶ育成シミュレーションゲームなの!霊夢、やってみて」
「ほら、名前は……リグルで」
「なんで?」
「なんかリグルっぽいしこの子」
「ほら、こうするとメスのジーマンがやってきて、結婚シナリオがはじまるのよ」
輝夜は得意げにゲームの説明をしている。だが幽々子のことが気になるので妖夢に小声で尋ねてみた。
「妖夢、幽々子どうしちゃったの?」
「霊夢さんも感じます? 最近、たまにああなっちゃうことがあるんです」
「なんか病気?」
「幽々子様はすでにお亡くなりになられてるので、病気とかそういったものはないはずなのですが……」
「それもそうね」