第01回『零れ桜』
『零れ桜』
「やっほー遊びに来たわよ」
「あ、霊夢さんいらっしゃいませ」
妖夢が迎えてくれた。今日は白玉楼に遊びに来たのだ。
「遅いわよ、霊夢、早く飲みなさいよ~!」
紫が酔っ払ってキャラが変わってる。
「そうだ霊夢!私の貸したバーチャルボ○イはどう?」
お次は輝夜だ。こっちも相当飲んでる。
「バーチャルガールね?」
「ああ、それそれ」
「あれねー、一人でやってて『凄い!』ってなるんだけど、でも一人でやってたら虚しくなってね」
「なんですって!!そんなんならケータイ機もあるから!それだと外でも遊べるから。横から他の人が見たりできるから私、周り誰もやってなくてさみし……うえっぷ……」
輝夜は走ってどこかへ行ってしまった。姫の品格ゼロである。
「あ!霊夢~!遅いよ!」
お次はお燐。コイツはいつもどおりね。
「ごめんごめん、あれ?さとりは来てないの?風邪治ったんでしょ?」
「さとり様はまたサードアイが復活されたので、部屋で引きこもってるよ」
「まあ、仕方ないよね~」
そして、あたりを見回すと今日の主役を見つけた。
「ほら!幽々子!アンタへプレゼントよ!」
「それは!ドリームキ○スト」
それを叫んだのは幽々子ではなく輝夜。さきほどの死にそうな顔はどこへ行ったのか、目を輝かせている。
「ゲームのロゴを見た時、ピンと来たのよ!」
「幻想郷入りしてるハードとしてはベタではあるけど、いいチョイス!」
輝夜が親指を立てる。
「ありがとう霊夢」
微笑む幽々子。プレゼントってのは、喜んでもらえそうなもので、かつ自分が渡して嬉しいものじゃないといけない。私はそう考えてるんだけど、今回のはだいぶ私の自己満足が買ってるわ。なんとか楽しんでくれればいいんだけど。




