第14回
「恋?文が?」
「はい、それは恋の病です!!断言します」
やたらハイテンションな早苗が現れた。
「なんの用?」
「以前遊びにおいでと言われましたので、ちょっと買い物帰りに寄ってみました」
腕には買い物袋を持っていた。
「で、誰が好きなんです?」
「きゅ、急に言われてもそんな人いないですよ」
「はは~ん、まあ恥ずかしいですもんね」
「なんか今日はキャラ違うわね、早苗」
やたら女子しかいない時の会話っぽい話し方をする早苗。
「これが、女子会……」
「霊夢さんは、相変わらずですね…なにか色恋沙汰とか起きないんですか?」
「たまに変な奴に付きまとわれたりはするけどね…」
「ほほう、それは記事になりそう」
「まあ、記事になりそうだったら全力で武力行使させてもらうけどね」
カメラを見つめながら、拳を握りつぶすポーズ。これにはさすがの文もビビる。
「文さん、男子には誰にも言わないから、教えて下さいよ~」
「だからいないって!」
もう、二人で勝手にやってて、私はこの話からは抜けさせてもらうことにしよう。寝転びながら私は新聞を読む。
ん?これは?
「ああ、霊夢さん。そっちははたての方の新聞ですよ」
「なんではたての新聞をアンタが持ってんの?」
「それは研究のためですよ、最近あっちの部数がちょっと伸びてきてるんで」
「へーそうなの」
まあ気にせずはたての新聞を読む。ふむ、こちらはいつもどおりの面白さかな。
その記事の中にこの間の嘘発見器の内容を見つけた。はたて、別のルートで取材しちゃったのね。うーん情報料もらおうと思ってたのにな。
「あ、霊夢さん!これにとりさんのですね」
「あ、うん。守矢神社で私が借りたやつ」
「これがあれば、好きな人を当てれたり出来るんじゃないですかね?しらみ潰しに聞いていけば」
「キリがなさそうね…」




