第10回
「はぁはぁ…ちょっと霊夢…」
「あらら、こんばんは」
「こんばんは、じゃないわよ!私の嘘発見器返してよ!」
「ええ?ちゃんときゅうり置いておいたじゃない?借りるわよって」
「ああ、あれはありがとう、美味しかったよ…じゃなくて!」
にとりはお冠のようだった。
「で、すぐに返してよ~!あれ頼まれて作ったものなんだから」
「ごめん、ちょっと今持ってないのよね」
「え?なんで??」
「ちょっと……盗まれちゃいまして」
「盗まれたぁ!?誰に?」
「てゐ……」
「ああ、あの詐欺師か、ぐぬぬ……」
にとりがまた不機嫌になる。過去に何かあったのだろうか?
「とにかく、取り返さないと」
「それがどこに居るか分からないのよね…鈴仙は今日は帰らないかもとか言ってたし」
「うーん、どうにかてゐを探そうとは思ってるんだぜ?」
「明日には納品なのに…何か方法は…」
するとにとりはリュックの中から色々と出し始めた。あれでもない、これでもないと言いながら。
「これだ~!」
出てきたのは、にんじんと釣り竿だった。
「また、ベタなもの持ってるわね…」
「そのリュックからどうやって出したんだ?」
「まあ、その辺は企業秘密!」
ドヤ顔のにとり。
「これで森の茂みに隠れて一本釣り作戦っ!」
「こんなんでてゐが出てきたら、苦労しないわよ」
「ちっち、私のテクノロジーを甘く見ちゃダメだよ?見てて、すぐに効果発揮するから」
そう言いながら、私達は茂みに隠れる。
「それより霊夢、なんで赤外線スコープ持ってるの?」
「ん?持ってないけど」
「それよそれ」
「ああ、これはバーチャルガールよ、輝夜に借りたの」
「え?そうなんだ、話には聞いたことあるけど、結構かっこいいね」
◆◇◆
「じゃ、スイッチオンっと」
にとりがスイッチを入れると同時に、だんだんと強烈な臭いが漂ってきた。
「なにこれ…!?」
「この釣り竿はね、臭いを1万倍増やせるんだよ」
「臭すぎるぞ!!!」
「くしゃ~~い」
全員が鼻をつまむ。にとりも。
「にんじんの臭いね…かなり茹でた時の」
「うさぎが人参好き安直過ぎるけど…」
「ある意味何事か!?的な意味ではおびき寄せるかもな」




