第06回
「というわけで、永遠亭を出たわけだけど」
「だだっ広い迷いの竹林で、どうやって探すか、だな」
飛べば永遠亭まではひとっとびだが、迷いの竹林は名前の通り歩くと、ものすごく迷いやすい。
「迷ってれば、てゐが来て道案内してくれるって聞いたことあるけどな」
「だいぶ運任せね…」
「簡単に見つける方法ないのかなぁ、ん?そいえば霊夢、その手に持ってるものって何なんだ?さっきから気になってたんだけど」
「ああ、これ?実はちょっとにとりから借りてる発明品よ」
嘘発見器を借りてることを説明する。
「なるほど、それなかなか使えそうだな」
「アンタにもなにか質問してみるわよ」
「おう、なんでも聞いてくれよ」
「あんた、うちの饅頭勝手に食べたでしょ?」
「ギクッ…な、なんのことやらさっぱり…」
「使うまでも無いわね…」
「まあまあ、また今度茶菓子持ってってやるから…」
「あんたたまに私がいない時にも勝手に部屋にいるでしょうちは休憩所じゃないのよ、神聖なる神社、わかる?」
「分かったって…!」
「れいむ~あたいにも何か質問してみて」
「分かったわ、じゃあわかりやすいの行くわよ?チルノは天才です」
「あたいったら天才ね!」
「シーン…」
「…おい霊夢、それ壊れてないか?」
「おかしいわね、さっきは上手くいったのに」
「むむ、よく分からないけど、失礼なことを言われてる気がする」
「でも、これは事実を正解を当てる機械というよりは本人が嘘を言ってるかどうかを当てる機械だもんな」
「なるほど、つまりもし仮に彼女がバカでも、チルノが天才だと
自覚していれば、それは事実でなくても、嘘発見器は見分けられないってことね」
「ふむ、チルノの自分が天才って言う発言は、まったく躊躇いもない本心の言葉ってことなんだな」
「使う相手も選ばないといけないわね…」
完全にチルノはへこんでいた。ゴメン、言い過ぎた。
「チルノごめん。冗談よ」
「なら良かった!」
ご満悦のチルノ。ちょろい。
「でも、これを使えばてゐの疑いも晴れるな」
「そう、それもやってみないとね」
「れいむ~ほかにも何か質問してみて〜!」
「あ~分かったわよ、じゃあ…」
一瞬のことだった。質問を考えていると、森の茂みから何かが私たちを狙って襲ってきた。
「……なになになにっ!?」
「みんな、大丈夫か!?」