第01回 『ひねくれ少女』
ここは幻想郷。今日も一日が始まる。
「う~ん、気持ちいい朝です」
外から早苗の声が聞こえた。ここはどこ……?なんで早苗がいるの?少し混乱したがすぐに思い出した。そうだった。ここは妖怪の山の守矢神社なのだ。
「アンタもう起きたの?」
「霊夢さん、おはようございます」
「……おはよ、私はもう1回寝るよ」
全身に布団を被る。
「もー!お寝坊さんはダメですよ」
「諏訪子も神奈子も寝てるんだし、いいでしょー」
横には諏訪子と神奈子がお互いの顔とか腹とかを蹴り合うポーズで、布団をグチャグチャにしながら寝ている。
「あはは……」
昨日は守矢神社に集まっての宴会があった。完全に飲み過ぎでダウンしてしまったので泊めてもらったのだ。昨日は完全に神奈子と萃香のペースに押された。こういうことは無いようにしていたのに、反省。
魔理沙を足にして箒に乗せてもらって帰ろうと考えていたのだが、魔理沙も酔っ払って一人で帰ってしまっていた。
早苗が外を箒で落ち葉を掃く音が聞こえる。ああいいなぁ。なんだろう、言葉では表せないほど、今のぐうたらしてる時間が愛しい、そう思えた。
「あら?おはようございます!にとりさん……大丈夫ですか?」
「うぅ…ちょっとヤバイかも」
にとりが来ているらしい。意外に早起きね。
「こんな朝早い時間に、どうされたんですか?」
「まあ…私の場合は早起きじゃなくて徹夜なんだけどね」
「遂に完成したから、ちょっと試そうと思って……でももう限界かも、ちょっと休憩」
「ああ、ここお外ですよ!にとりさ〜ん!」
そう言いながらパタッと倒れるにとり。慌てた早苗は、にとりを神社の中に連れてきた。
「すぴー、すぴー」
「気持ちよさそうに寝てるわね」
「はい、何かの病気とかじゃなくて良かったです」
のんきに寝返りをうつにとり。相当疲れていたのだろう。手に持っていた良く分からない機械は枕元に置き、背負っていたかばんはテーブルの横に置いておいてやった。
「にしてもいつも思うんだけど、このかばんの中何が入ってるんのかしらね」
「うーん、にとりさんのことですから発明品とかじゃないですかね?」
「なんかお金になりそうな発明品、無いのかしらね?」
私はかばんを覗こうとそた。
「霊夢さん、勝手に人のかばんの中は見ちゃダメですよ」
「いやいや、でも妖怪だし」
「妖怪にも、プライベートや人権はありますし」
「ちぇ~」
「ふふ、ちょっとお茶入れてきますね」
早苗が去ったのを確認した。カバンがダメならこっちだ!と、さっそく枕元のへんてこな機械に手を伸ばした。
「ふふ、こっちはむき出しだから大丈夫よね」
よく見ると、何やら指を乗せて何かをする機械のようだ。
「なになに、説明書が入ってるわね」
-この機械は、うそ発見器です。正しいことを言うと反応しないけど、嘘をつくとブザーが鳴ります-
「へぇ…」