伝説の召喚士ラメリアの物語
あるところに、召喚士の少女がいた。
その召喚士の名前は、ラメリア。
ラメリアは、亡くなった母の形見の杖を支えにしながら召喚魔法の修業を行い、母と同じ職業に就いた。
ラメリアにとって母親は、どんな逆境でも決してあきらめずに強く輝く存在で、召喚士として活動している姿が心に焼き付いていた。
その世界には多くの異形が存在し、人々は弱く、虐げられ続ける存在だった。
だが、召喚士が幻獣という強い生物を召喚することで、人々に希望をもたらすことができるのだ。
召喚士は、貴重な存在で、それゆえ危険な場所に赴く事が多い。
ラメリアの母は過酷な土地に向かい、何度も危機にあった。
だが、そのたびに強い気持ちで苦難を跳ね返し、召喚士としての責務をまっとうした。
だから、母が流行病で亡くなる寸前に、「必ずお母さんと一緒の召喚士になってみせるね」と約束したのだ。
ラメリアは、その言葉通りの未来にするため、夢に向かって突き進んだ。
厳しい修行を耐えて、召喚士になったラメリアだが、彼女は本番ではことごとく失敗した。
練習ではうまくいっていたものの、なぜか本番ではうまく魔法が発動しなかったのだ。
だから、召喚士という存在は、とても大きく期待を寄せられる存在だったのだ。
それゆえに、その重い期待がプレッシャーとなって、彼女の肩を押しつぶそうとした。
ラメリアは何度も失敗し続ける。
そのため、召喚士をクビになってしまった。
けれど、ラメリアはあきらめなかった。
誰からも召喚士と認められなくなったとしても、彼女は召喚士であることをやめなかった。
それは、召喚士として人々に希望をもたらすために、母との約束を守るためにだ。
ラメリアは、失敗の要因を洗い出して、克服するために、あらゆる事を試み、成功のために努力した。
そのかいあって、本番でも徐々に成功するようになっていった。
その間、人類は生存圏を小さくしていき、その数も徐々に減らしていった。
民たちの間には、将来に対する希望がなくなっていったのだった。
しかし、そこでラメリアが魔法を使って、異世界から強い生き物を召喚して見せた。
それは、みたこともないくらいまばゆく、白く輝く天使のような存在だった。
今までの幻獣とは変わったその存在は、圧倒的な力で異形たちを焼き払った。
その天使のような生き物は、絶望していた人々の心に希望をともした。
やがて、人々は異形から土地を取り返し、徐々に人口を増やしていく。
数十年かけてだが、その世界には平和が訪れて、人々は怯えずに生活できるようになった。
ラメリアは伝説の召喚士として、その世界で名前を残す事になった。
だが、彼女は一人だけでその立場で立ったとは言わなかった。
人々に聞かれるたびに、母との約束、母の残した足跡が、自分をふるい立たせ、支えてくれたのだと語ってやまなかった。




