転・・・・・003
一方盗難犯は・・・・・
そう、通帳に挟まっていた現金三万円はギャンブルに使った。
勿論負けだ。
そしてその直後交通事故に遭う。右足骨折、緊急手術が行われ6時間にも及ぶ手術は成功する。あとは、リハビリ。このリハビリが大事で、慣れるまでが勝負というか、要である。
警察が事情聴取に、病室に訪れるが、ちょうどリハビリで部屋は留守だったが、ベットの下に何か落ちているのに気づきそっと拾う。
数分後、窃盗犯は病室に戻ってきた。
警察「どんな状況だったのか教えてください。覚えている範囲でいいので」
犯人「横断歩道を渡っていたら途中から点滅になったから急ぎ足で渡っていたら車に当てられました」警察はメモを取る。
警察「わかりました 何か思い出したらまた連絡ください では失礼します」
と病室をあとにした。つむぎの免許証が拾われていることなどユメにも思っていない。不安だから持ち歩いていたのだ。
辛いリハビリに何度か挫折しそうになるその度に恨みをばねにしている窃盗犯。果たして何の恨みなのかまた、それが自分の思い込みであることさえ気づくことができぬままである。
辛いリハビリを乗り越え、1カ月の入院経過リハビリを経て退院し、通院に切り替え更にリハビリは続く。
警察官は署に戻りさっき拾ったものを確認する。それはつむぎの免許証だった。これは・・・盗難届のあったものだと調べて判明する。
窃盗犯の氏名は"地縁翔"45歳・独身・前科などはない。
さらに調べると、ある事実が分かってくる。
その事実とは・・・・・