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!!!!!下  作者: 七瀬
第四章 非細工
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間違いを一切犯さない人間なんて、いない。


言い訳にしか過ぎないかもしれないけど、失敗は人を改心させる。これだけは確かだ。


不器用、なんて言ったら聞こえはいい。


でも俺の場合は確実に、馬鹿という言葉しか似合わなかった。


どうしても遂行したい事の為に、あの手を握る為に、俺は初めて結婚指輪を外す事になる。


数値化される世界は、どこまでも数値化にしか過ぎない。


それを分かっていたのに、選択を間違えた。


金よりも大事なものってあると俺は思う。

絶対にあると、思う。


俺はそれを持ってる。


でも途中で見えなくなるから、厄介だ。


たまに、どうしようもなく泣かせたくなる。

涙を枯らそうと思う事がある。


涙が枯れたら笑うしかなくなるような気がした俺は、金であいつを笑わせようとした。


女友達にビンタされて気付いたのは、あいつがどうしようもなく優し過ぎる事。


そして、自分が最低過ぎる事だった。


完全に別人になるなんて、無理な話。


心の奥底にいる奴を忘れる事も出来なければ、忘れようとも思えない。


俺の中で核のように居座る女を、俺はやっぱりどろどろに甘やかしてやりたかった。


言い訳ばっかりする俺だけど、でも帰る場所は、帰りたいと思う場所は、あそこしかない。


あいつの隣しかない。



非細工





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