表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憎い自分が異世界転生をして最強を目指す!  作者: どろりん/雪だるま
第一章『剣聖のなり損ない』
8/12

第七話「剣の教え方」

皆さんこんにちは!今日も凄く書きました。

読んで見た感想は、特に長いです。説明文があまりにも、それでも、分かりやすいようにしているはずなのに、かえって分かりづらいかもしれないです。


あとおかしい文字や抜けている文字があるのでご注意下さい。暇があったら直すので、宜しくお願いします。

ーーー俺は夢を見ていた。


中学時代、槍投げ部で使っていた広場に立っていた。

ひたすら槍を投げた。納得するまで・・・気づけば、空は暗くなっていた。とても虚しく、虫の声だけが聞こえる。

俺は男子部員室に戻った。



「・・・・・」



男子部員室は誰も居なかった。それもそうだ。俺は嫌われている・・・。

普段の学校生活では、皆は俺を冷たい目見てくる。俺が着替え室に行く時に同級生の一人に遮られた。



「まだ生きてたのかよ!早く死ねば」

この会話を聞くのも飽きたから、その同級生に背を向けた。

「おい!調子に乗るなよ!屑が」

そう言って、襟首を掴んできた。

俺が、その手を解こうとするが、

怒鳴りながら突き飛ばしてきた。



「お前がこれだから、家族も皆も馬鹿なんだよな!」


家族の悪口を言ってきた。それを聞いて俺はそいつの襟首を掴んで、殴った。

その同級生は抵抗したが、力でねじ伏せた。



「弱いやつが、家族の悪口を言うな!もし、また言ったら、次は腕を折る・・・」



その同級生は歯を食いしばって睨み付けてくる 。だけど、何も言わなかった。


喧嘩はしたが、片っ端にやったら喧嘩を売ってくる奴は居なかった。 一度も負けたことはない。これで、認めてもらえる!だけど、違った・・・皆は褒めてくれなかった。認めてめてもらえなかった。

分からない、なんで誉めてくれないの何で!



外で槍投げをした。雰囲気が漂っていた。誰もが俺に敵意の篭った視線を向けてくる。何でそんな目で見られないといけないんだ。


何にも間違っていない。先生も褒めてくれない。こんなに頑張って、練習したのに。

弱い奴がチヤホヤされて、心配されて、期待されて、憎くて、悔しいよ。

おかしいじゃないか!


「弱虫のくせに」


ははは。きっと、まだ足りないんだね。だったら、もっと、もっと練習して、認めてもらうんだ。褒めてもらうために、

最強になれば、先生も生徒も誉めてほしい。


もっと強く、強くなって、母に褒めてもらう。そうすれば・・・きっと母に認めてくれる。



だけど、そんな願いは叶うはずが無かった、母はガンで死に・・・冷たい廊下で、倒れていた。


あそこで、母と一緒に居れば、母は死なずに済んだ筈だ。母が居ないと意味がない!何も嬉しくなかった。



他の人に認めてもらっても。褒めてくれても・・」嬉しくなかった、家の中で帰りを待ってくれる優しい母はもうこの世に居ない。



俺は大切な者ですら、気付かなかった、俺は気付く・・・俺がいままでやったのは、母の為じゃない、自己満のためだった。自分が憎い!自分を殺したくなるほどに、憎い・・・俺は上を向いて、呟く・・・




「こんな俺が、自分のことがーーー」




ーーー



薄い暗い部屋から、急速に引き上げられるような感覚があった。

意識が取り戻していく。



「・・・」



嫌な夢を見た、最近は忘れていた。前世の記憶

思い出すだけで、頭が痛くなる。それほど、憎いんだろう。生徒が!俺が無能過ぎたせいか、俺も憎い!自分を殺したくなるぐらい、憎い



「ん・・・」



体を横に動かそうとしたが、体が動かないようだ。頭にはふかふかな物の上に乗っていることに気が付いた。

ここは、家だと・・・そして、これはオーダの枕だった。



枕とは違う、ふかふかな枕だ。それに、良い匂いがする。母の匂いに似ていて、懐かしい気分になる




どうやら俺は、森で倒れていたらしい、オーダの安心感が強いのか、全身の力が抜けたのだろう。

ぼんやりとした頭で、あの尋常じゃない魔力を思い出す。

あの時、俺の魔力はおかしかった、あんなに溢れるぐらい魔力を持っていないと思うし、おかしかったのは、魔力だけじゃない。



体も急に軽くなり、威力も上がっていた。

とても不思議に思う。俺の体はどうしたのだろう?



目を開けて横を見ると、そこに寝ているオーダがいた。



「お兄さん・・・」



寝ているオーダを見て声を出した。

それで起きたのか、オーダが目を開く



「ふぁ~・・・起きたか~ユウキ」

あくびをしながら、言ってきた。

「はい、おはようございます」



オーダが目を擦って、体を伸ばし、リラックスしてた、そして再びあくびをする。



「お兄さんは、ずっと俺を見ていたんですか?」

「ああ・・・見てた。こんな大事な弟を一人にするわけが無いだろ!」



周囲を見れば、筋トレ見たいな物と、スケジュール、本棚には、剣技の本がぎっしり詰められていた。そして、気付く、筋トレ見たいな物が一つ増えていた。

前は無かったのに、どうやって持ち込んだだろう?



考えて見れば俺は、《月狼》の牙で、腕が切れて、傷を負ったのだ。他にも、どこかの骨が折れたはずだ 。やっと自分の体が動けることを確認して、腕を見る・・・



「・・・あれ?」




血で溢れていた腕の傷が、ほとんど塞がっている。痛みもなく、おかしいところの無い。


「何で、傷が塞がっている!見たいな顔をしているな!それはな、ミルドって言う少年がお前に《治癒》を掛けたからな」


あいつ、《治癒魔術》も使えるのか。

《治癒》とは、体の傷を癒す効果がある魔術だ。重症だった場合、《治癒》でも効くか効かないくらいだ。



一応属性は、水属性魔術に分類されている。誰かが『治療魔術』という言葉を作った。魔力が高いほど、効果は増加する。


どうやらミルドは炎と雷だけではなく、治療魔術を使えるらしい。

思った、ミルドはもしかして天才なのかもしれない!しかもあの年で、二属性魔術を使えるのは、凄いことだ。

少しだけ、ミルドが羨ましいと思った。



「ミルドが治してくれたのか!」

「そうだぜ!俺も驚いたよ。壊すことしかできない俺には、《治療》なんて無理だな」



オーダから聞いたが、《治療》は完全に治るわけではなく、そのほとんどがただの擦り傷になるらしい。

だが、ミルドの《治療》は、完全に治した。ミルドは魔力も高いと言うことだ。《治療》で、傷を完全に癒す者は数が少ないとか・・・知識としては知っていたが、治療系の魔術は凄いな。



使用できるかできないかで、戦いの結果が大きく変わってしまう。ほしいの魔術だ。中には、《治療》を使えない者は、パーティーに入れてくれないらしい。基準が《治療》って、あまりにも酷いと思う。



・・・俺は使えないけど



「何だよ、湿気た顔をしやがって、安心しろ!ユウキが《治療魔術》無くても、仲間が増えるからよ」



また読まれた。オーダが最近、俺の考えることを的確に当ててくる。表情は普通なのにな。


そしてオーダは顔を真顔にして、俺に言う


「そういえば、ユウキ、《月狼》の時おかしいことが無かったか?」

急に聞いてきたので、答える

「《月狼》があんなに居るなんて、思いませんでした。何であんな森に」

「最近、ここに生息しない魔物が出現するようになったからな。」

二人で、悩んでいた。



「ユウキは、よく一人で、《月狼》の群れを相手してたな。凄かったぞ!」

「俺も正直驚いてます、急に魔力が溢れるぐらいに高くなって、《魔像限界》とは違って、威力が上がっていた。体も軽くなってビックリしました。」




それを聞いたオーダが深刻な顔してた。

「そうか・・・ユウキは「あれ」を使ったのか」

オーダが言う、「あれ」とは何なのか、さっぱり分からなかったけど、オーダが言う。

「ユウキが言った魔力が溢れるって言ったが、それはな・・・ユウキの左目の力《魔眼》何だ」

驚いた《魔眼》を無意識で使っていたのか、それで《月狼》は怯えていたのか。




「ユウキは《魔眼》をちゃんと使ってくれよ。《魔眼》は人を呑み込んで、体が利かなくなるんだ。魔力に飢えた者は、魔物になり、人を食いつくすだろ。」



《魔眼》の恐ろしいことを知る



「ユウキ見たいな《魔眼》持ちが一人居た、その男は《魔眼》の力をもっともっと欲しくて、力に餓えていた。そして、その男は、《魔眼》に呑まれたが、魔物じゃなく人の形をして、生まれた。その男が、黒髪と少しの赤髪の男だった。」

「その男って、宗教に居るんですよね?」


オーダにそう聞いた



「そうだぜ、そいつは宗教に入った、けどそいつは宗教の中で強く。剣聖を四人殺した男だ。だから、ユウキはなるなよ。」


オーダが心配な顔で見てくる・・・俺は答える。



「大丈夫です。この目は自分の目です。《魔眼》を使いこなして見ます。」

それを聞いたオーダは安心な顔して、頭をポンって置いてきた。



だけど、俺は思った、《月狼》の時、俺は楽しかった、ひたすら殺すのが楽しかった。多分・・・これが《魔眼》に呑み込まれるって言う意味だろう。

あそこで、オーダが来てなかったら、今頃俺は・・・・



「どうした?何か言いたいことがあるのか?」

「何でも無いです!お兄さん」


焦って、顔の表情を変える。

考えて見れば、ミルドは俺の髪と目を見たことになるんじゃないか?


だったら大騒ぎになってもおかしい筈なのに、外を見ても、普通の風景だった。

村人は平然な顔をしながら生活している

やっぱり見られて無いのかな?

そう思った。




ーーー



あれから五日が経過した。



今日も森で剣を振って修業をしている。いつまた、《月狼》見たいな生息しない魔物でも、対応できるように、周囲に気を配ることを忘れない。

五日前のあれは、もう二度と繰り返したくない。あれは俺の失態だ。

あそこで、ミルドが居なかったら・・・あそこで、《魔眼》を使ってなかったら、俺はもうここに居なかったかもしれない。《魔眼》の力を思い出すだけで、怖い、また呑み込まれるんじゃないのかと。

だから《魔眼》を頼らないぐらい強くなる。



ミルドに敗北したことも、《月狼》から怪我を負っわされたことも、すべて気の緩みから起こったことだ。俺はさらに修行をして強くなってやる!どんな魔物でも勝てるように!



「・・・ハッ」



「魔想耐久」を発動しながら、剣を振っていた。あの時は影が使えなかった。《月狼》の攻撃を避けるのが自分で精一杯だった。

影を動かすには、意識をしては駄目だ。流れるように影を動かさないと、影の動きがおかしくなるからだ。



イメージする。あの時、六匹の《月狼》。そして、どこで影を出せば良いのか、動きを思い出す。思い出しながら、影と同時に剣を振る。



「はっーー!」



襲いかかってくる三匹を横にステップした瞬間、二匹に斬り付ける!もう一匹がこっちに飛びかかる。それを影で斬り付ける!

さらに三匹が、死体を踏み越えて、走ってくる!同時に襲いかかってくる《月狼》を躱す。


殺すのに的確な魔力量で剣を振る。

《魔眼》を使った時は、破裂したからな、それぐらい魔力が膨大してたってことか、


剣を構える!ただ剣を構えるんじゃなく、正眼、八相、上段、下段の構えをする。イメージをしながら《月狼》を斬り殺していく。



オーダの修行のお陰でもあるが、俺は剣の腕が上達した。

俺が大樹を切り刻む時に剣速や威力、流行や魔力が上昇していった。だけど、それだけじゃ、オーダには届かないし、《最強》にもなれない。

《最強》になれないってことは、《剣狼》にすらなれないってことだ。



ひたすら剣を振る。いつかオーダを越える為に修行をやり続ける。



そして、俺はナイフを持つ。前世の槍投げの知識を上達するために俺は利用する

槍じゃなくナイフだけど・・・


《月狼》をイメージしながらナイフを投げる・・・目、足、体、頭を的確に狙って投げる!さらに、ナイフをさらに三本にしてナイフを投げる・・・イメージした《月狼》はナイフで串刺しにして殺していく。



こんなもんなかな、俺はナイフを練習して、三本まで行けるようになった。敵を的確に狙うようになってからは、当たるようになり、投げた前に、ナイフがどんなふうに刺さるのかをイメージして投げる。

問題は、影だ、影もナイフを投げるけど、あんまり当たらない。俺が正面にナイフを投げるけど、影は、敵の背後に立って、後ろを狙わないといけないのに、俺と同じ動きをするせいか・・・影がナイフを後ろに投げてしまう。感覚が難しいな。



まぁ・・・魔物の動き次第では、当たらないかもしれないが・・・



もう一つ問題がある。

それは、《魔眼》をどうやって使うのか。早めに《魔眼》を使い慣れないと、オーダが説明した通り、《魔眼》に呑み込まれるからだ。



不思議に思った、《月狼》の時は無意識で使ったが、使うと思うと、どうやったら使うんだろう?

左目を包帯の上で擦ったり、軽く叩いたりもしたが、反応が無い、逆に目が痛くなっただけだった。



「自分の目を叩いて、なにやってるんだい?」

俺が目を叩いていると、木の上からミルドがやって来た。



「まあいいや・・・それよりもまた試合やるんでしょ?」

いつもどおりに試合の誘いだ。ミルドのお陰で強くなったこともあるしな。

もはや恒例になっているやり取りだな。


「今度は絶対に負けねーぞ」

「今度も勝つよ」



《月狼》の戦いで、さらに強くなった。ミルドも同じで、何回も戦っているが、いつもギリギリで俺が勝つぐらいだ。

ミルドは悔しがるが、負ける感覚を覚え、戦うほどに相手の動きが分かってくる。

ミルドには、見るのが得意なんだろう。



だがミルドは、《月狼》で俺の左目と髪を見たと思うけど、もしかして見ていないのか?

ミルドが見ていないことを祈るだけだ。



「ユウキ君始めるよ!余所見したら、死ぬかもね」


考えていると、ミルドに死亡宣言された。


「ああ・・・いいぜ」



お互い剣を構える。

風が吹いて、森が揺れる。ガサガサと音がなる。

すぐに、模擬戦が始まった。


先に来たのは、ミルドだ!

距離を縮ませる。そして、ミルドは剣を振る。俺はそれを受け流すが、ミルドの剣が速くなってやがる。受け流すが精一杯だ。だが、俺はミルドの剣を飛ばす。



ミルドは剣を飛ばされたに冷静さ保ち、俺から、下がる!

距離を取ったか!だが、逃がしはしない。

俺はミルドに向かって、駆ける!



だが、ミルドは俺が向かってくる事は分かっていた。



「《火炎雷》」



魔術を放ってきた。だが、その魔術は見切った。走りながら、俺は一刀で炎と雷を両断する。



「おらぁーー!」



ミルドは少し驚いたけど、顔の表情をすぐ変えた。もう少しでミルドにたどり着く瞬間!ミルドの口が動いているのが気付く!詠唱をしているんだと。



「ーーー燃えよ《業火天雷》」



その瞬間上から赤い雷が俺に落ちる!

早く気付いたお陰か、対応することが出来た。だが・・・もう一つの赤い雷が落ちる。



「ーーーここだ!」


ここで自分の影を出して、俺を掴んで飛ばす!赤い雷の的から出た先にミルドが居る。


飛んだことに焦るミルドは何も対応ができなく。

そのままミルドの首に剣を突き立てる。



まさか赤い雷が一つの増えているとは、ミルドも腕を上げたな。影を使わなかったらどうなっていたか。

もう少し警戒をした方がいいな。

誘って、魔術で当てて剣を拾うとしたが、見事にミルドの魔術を避けて、その勢いで、刃を突き付け、試合終了だ。



「今回は、僕の完敗だ!」

ミルドはすぐに敗北を認めて、目を瞑って、頭の中でイメージをしている。

《月狼》の一件以来、俺も成長したが、ミルドはさらに成長してた。

ミルドが使った魔術は《業火天雷》は、動かすことと、一回だけ落とすことが出来る魔術だ。



だけど、《業火天雷》は俺に二回落とした。という事は、ミルドは魔術を二重詠唱したってことだ。

二重詠唱をする奴は、少ないと言われている。それを出来るミルドは一体・・

そして、この試合で分かったことは《火炎雷》を連続で放ってくるようになった。さらに威力を増している。

前の試合の経験で、《火炎雷》を斬らないと、後ろに吹っ飛ぶことは分かっている。

それを、連続で放ってくる。

ミルドが言った死亡宣言はこう言うことだったのか。

この短期間で、ここまで成長するなんてな。

流石《最強の剣聖》を目指すミルドは違うな。


ずっと言っていっているが、本当にミルドは、なに者何だ。



この前のミルドの試合で調べて見た。

二属性魔術のことだ。

他の属性魔術より難易度が凄く高く、十年以上でも身に付くようなものではないらしい。

二属性魔術は詠唱破棄、詠唱二重は無理に近いと言われている。そして、初級魔術と中級魔術は二属性の魔力のコントロールに工夫がいるため、かなりの特訓と集中力が必要なのだとか。


そして、ミルドが言ってた魔術・・・《火炎雷》と《業火天雷》だ。あれは、二属性魔術の中でも、初級と中級らしい。

属性魔術を例えると中級と上級だと言われている。

ミルドが家で、何をしているのかは分からないけど、ミルドの手を見れば分かる。

凄いほど、練習や修行をしているってことだ。



「いや~まさかね、ユウキ君が影を使うなんて、予想外だよ!勝ったと思ったのにな~」


「いやいや、ミルドは凄く強くなったよ、あそこで影を使わなかったら負けてた、剣も早くなったしね。」


「それでもだ、僕はユウキ君に負けた、だから今度は負けないように修行をしているのさ!」


「でもビックリしたな、まさか二重詠唱をするなんてな、」

「あぁ・・・正直僕も驚いたよ、練習では、上手くいかなかったのにな」



あのミルドでも驚いているらしい・・・やっぱり二重詠唱は難しいんだな。



ミルドがどんな修行をしているのが凄く気になる。教育でも受けているのだろうか?それとも、匠を雇っているのかな?



「やっぱり剣が難しくてな、剣に魔力を込めるのに、二属性を同時に込めないといけないから、難しくてね」


「やっぱり剣にも二属性を込めるのか、二属性って便利に見えて、不便も多いんだな。」


答えて、ミルドの表情がその通りだって顔をしていた。

それにしても、目が赤くて綺麗だな。髪は白くて、全体から見たら、天使見たいな存在だな。



「何を見てるんだい?」


ミルドを見すぎたせいか、聞いてきた。

考えろ俺、変なことを言わないように、


「髪が白くて綺麗だな~って思っただけだよ」

答えた後、俺は気付いた。今の答え方、気持ち悪いかもしれない。

綺麗な髪って、ただの変態じゃないか。

俺はそう思っていた瞬間ミルドは話した。



「そうかい?そんなに僕の髪が綺麗なのか・・・」

「う・・・うん」

早く森の茂みに隠れたい。自分がコミュニケーションが無いこと忘れてた。

「ユウキ君は面白いね~君が僕の親友で良かったよ!」



ミルドは何故か笑っていた。俺は笑えない状況だった。



「僕、もっともっと剣を学びたい!ユウキ君と沢山試合をして、剣をもっと学ぶんだ。だから、これからも宜しく頼むよ」


ミルドは真っ直ぐな目をしていた。これが《最強》を目指す男の姿だろう。自分を見ているようで、嬉しかった。



「一応言うけど、俺だって剣が凄く上手いわけじゃないぞ!流派だって、全然出来てないし、剣技だってまともにできないし」



「分かっているよ・・・だから君に頼んでいるのさ!剣をずっと握って振っていることも知っている。君が目指す《最強の剣狼》になるためにやっているんでしょ」



ミルドの言葉で心がグッとくる。俺を見てくれていることがとても嬉しかったのだ。

前世では、こんな気持ちになったことは無かったのにな。


「ユウキ君?泣いてるのかい」

「え・・・」

気付けば、俺の目から涙が落ちてた。嬉しかったのだ。


「何か・・・僕、変なことを言ったかい?」

「大丈夫だ・・・ミルドの意気込みで感動しただけだ。」



涙が止まった後に俺はミルドに言う


「・・・分かった。だけど、俺だって剣は完璧では無いから。教えることは限られているからな。」

「分かっているさ」



俺達は、さらに強くなるために、ひたすら試合をした。そして俺はさらにミルドに剣と体力の作り方を教える。



ーーー



それから数日が経過した。



森の中で・・・二人修行をしていた。

ミルドに剣をひたすら教えた。もっと打ち込みを速くする方法や強く踏み込みのやり方とか教えていた。


そして、俺は驚いた。



剣に魔力を上手く込め方を教えたら、ミルドは剣に魔力を込めることが出来るようになったのだ。

ミルドの握っている剣は、刃が赤く光、外側では、ビリビリってなっている。


二属性同時に魔力を込めた剣は初めて見た。二属性だとこうなるんだ。

だけど、ミルドには、無属性魔術が使えなかった。

無属性の適正がなかった。

それでも、剣の振りはとても速かった。


俺って必要かな?そう思ってきた。

ミルドの剣を振るが、間違うところか、完璧過ぎて、何も言えなかった。

だけど、一つ問題があった。

力と連続攻撃が弱いことだ。


「力が弱い、もっと握れ、魔物の首すら斬れないぞ、カウンターされて、殺されるだけだぞ」



人に教えるって、なかなか難しいな。前世の先生の大変さが、分かった気がする。

悪い部分はその二つだが。力が弱いと、ここにある大樹も斬れない。



ちゃんと教えて言えるのか。その直し方が上手く言葉で伝えているのか、それだけが不安だった。

何とか言葉を探して、お手本を見せているのだが、自分の剣でもちゃんと出来ているのか、不安だった。



ミルドの悪いところを指摘しているうちに、自分の悪い所を見つけたのだ。

それは、俺が速く斬り込もうとする一瞬だけ、速く剣を振り終わった時に隙ができてしまう。

全然良くない・・・



だから、俺は考えた。速く斬った後に止まらず、次の攻撃を行うことを!極端なほど強く意識して、斬り込みを行っていた。


ミルドとさらに修行と模擬戦をして、ダメな所を直してきた。


「今度こそ勝つよ」

「俺は負けないぞ」




ミルドに剣を教えたら後に、いつものように木刀で模擬戦を始めている。



ミルドは見たことが無い剣の構えをしていた。

左手で、地面に着いて、剣を握っている右手は俺に向けて構える。

ミルドの構えかたを見た俺は、獲物を狙う猫のようだった。



その瞬間、ミルドが凄いスピードで来る。剣を振るんじゃなく、突いてきた。

俺は何とか、ミルドの剣を止めた。

止められたミルドはさらに、剣を振る。高くジャンプして、上から剣を力強く振る。



それを、避けて、ミルドに剣を横に振るが、ミルドの早い対応でガードする。俺の剣をガードした、ミルドは俺の顎下にしゃがみ、剣を上に振る。



ミルドの剣を頭を上に上げて避ける。影を出して、同時に剣を振る。ミルドは、俺の剣は対応できたが、影の攻撃を食らって吹っ飛ぶ。



すぐに体制を直すミルド。

教えたら通りにやっている。剣の振る速さ、次に繋がる連続攻撃、そして、隙がない攻撃だ。


だが、やっぱり力が足りない、力が足りないと連続攻撃の意味がない。筋力をもっと付ければそれなりに戦えそうだが。



「《業火天雷》」

「な・・・・」



俺の影には厳しいと思ったのかミルドは魔術を使う。

自分の剣に《業火天雷》を纏わせる。

今でもこの森が燃えるんじゃないのか、ぐらいに赤い雷がバチバチとしている。



「はぁーーー!」



剣に赤い雷を纏わせた効果か、ミルドが剣を振ると、赤い雷が波斬のように飛んでくる!


「ーーーーッ」


速い、避けるのが精一杯だ。それでも、ミルドは、俺に向けて飛ばす!

飛ばした、波斬はビリビリしながら、向かってくる。

《魔想耐久》や《魔像限界》で武器に纏わせれないから、二属性魔術を使って纏わせる。

なるほど、魔術でも、カバーが出来るのか。

だったら・・・


ミルドの周りを俺の影を伸ばして暗くする。


ミルドは焦って下がるが、俺の影は容易く追い付く。

そして、俺は暗い空間に構えて。



「勝負ありだな・・・」



剣に影を纏わし、ミルドの首に剣を突き立てる。

ミルドは何も分からず止まっていた。影がだんだん小さくなり俺の足元に戻る。

晴れた瞬間ミルドはやっと気付く。

負けた・・・と


反省会が始まった。



「前に言ったけど、力が弱すぎる。筋力を鍛えるのも大事だけど、魔力を少し込めれば、多少は、力が強くなる。」

「なるほどね・・・」

「筋力が足りていないから、まず素振りとかして筋力は鍛えないと駄目だからね。ついでに体力も鍛えた方が魔力の為になると思うからやっといて損はないよ」

「分かったよ」



ミルドの悪い所を指摘すると、ミルドはすぐに納得してくれる・・・こんなに勉強熱心とは、思わなかったな。

前世では、俺と他の皆が槍投げをしてた時だった。一人が自慢気に槍を投げたら、先生に怒られたらしい。



危ない投げ方をしたから、怒られているのに、その生徒は、激怒しながら部下を辞めた奴が居たな。



それを比べると、ミルドは優秀な子なのかもしれない。



「にしても、まさか《業火天雷》を纏わすなんてな。」

「ユウキ君の剣を見て、やってみたんだ。それがまさかね、逆に利用されるなんて僕は驚いたね」

「ミルドのお陰だよ。じゃないと思い付かなかったよ」



修行を付けてから、模擬戦をして、色々な事をさらに学び。反省会が終えると、ミルドは帰る準備をしている。



ミルドは少し暗い顔をしていた。何か合ったのだろうか?俺は問いかける。


「ミルドはどうして、そんな暗い顔しているんだ?」

ミルドの口が震わせていた。何か不味いこと聞いたかな。そう思いつつあった。

意を決したようにミルドは口を開く。



「やることが多過ぎてね、筋力のトレーニングを想像してたのさ。」

俺は思った・・・なにかを隠しているんだと。

「ミルド・・・正直に言ってくれ、俺は分かるんだぞ!」

俺が言うとミルドはピクリと体が震えた。

「流石、僕の親友だ。本当のこと言うよ。四日後に討伐隊がやってくる日って知っているだろ?僕はそれに参加するのさ」


「そうなのか!ミルドが討伐隊と参加するのか」


「うん・・・また誰かが死ぬのが嫌なんだ。だから討伐なんて行きたくなかった」


それで暗い顔をしていたのか。俺も少し分かる気がした。大切な人達が死ぬのは怖いだけど、それは自分が弱いから守れない守れない。でもミルドは違う。

俺はミルドに言う


「ミルドは強くなったよ。人を守れるぐらいに強くなった。俺がちゃんと教えた剣だって、そこらじゅうの子供より強くなった。それでも、不安か?」



ミルドに問いかける。



「そうだね・・・君の言うとおりだよ!僕は君のお陰で強くなった。この剣の使い方を教えてくれたのもユウキ君のお陰だ」

「あ・・・ああ」

「ありがとう、君のお陰で不安が無くなったよ。皆を絶対に守って見せるからね。」



そう言って、俺に手を振って森を出た。

そして一人になった俺は左目を覆っていた包帯を外し、《魔眼》の使い方を見つけるために修行をする。

俺は空見上げる



「今日の月は綺麗だな」


そう言って、再び《魔眼》の使い方を探していた。







俺は絶望する・・・・




五日後、討伐隊の全滅の知らせが来たのであった。

お疲れ様です。長かったですか?私は長いと思いました。だから、もう少しだけ短く書いてみようと思います。あと主のライフは0なので、2019年に回復して帰ってきます。それではじゃ~の




作者:どろりん/雪だるまより

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ