第五話『謎の少年』
最近人生の事を考えるんだよね。それでも、俺は小説を書き続ける。それが俺の指名だ。
就職試験がもうまじか、やばいやばいそう言いながら、就職活動じゃなく。ネットを開いて、書いていた。
ここにも、哀れな主が居たのであった。
俺は六歳になった。
あれから俺は、さらに修行を励んでいた。魔力も上がり、無属性魔術の《魔像限界》が二十分ぐらい伸びた。なかなかの上達だ。
ラクトアは、まだ帰って来ては、いなく行方不明である。
そしてオーダは、今日は居ない。
また魔物の群れとかで、討伐に向かったらしい。
「殺される」
「化け物だ」
「あいつ一人で、《暁狼》倒すとか、やっぱり化け物だ」
「まだ死にたくない死にたくない」
外へ出れば、こんなふうに村人に怯えられる。中には、犬にも嫌われている。人ならともかく、動物にも嫌われてるって、俺・・・本当に剣狼になれるだろうか?あの犬のように、嫌われて、殺されるかのしれないな。それにしても、また俺に怯える人が増えたと思う。
帽子とかで髪を隠したり、マスクで、口を隠し、左目は、包帯で巻いて隠している。
子供の親達も、俺を見て怯えながら、俺に関わらないように子供達に逃げろって言い聞かせている。中には、罵声の声が聞こえてくる。
「早く死ねこの化け物」
「魔物に食われてこい!」
たまにオーダがカバーしてくれるが、それでも村人の抑えが利かない時があるのだ。
今は大丈夫だが、
黒髪は、この世界では、とても少なく珍しい者にしか見てないらしい。だが、赤髪は別だ。この世界では、赤髪と魔眼、忌み嫌われている色。俺の場合、黒髪に少しの赤毛、そして、魔眼だ。
俺という存在自体が、宗教の人間って言われてるみたいだな。
「お兄さん!俺は髪を染めた方が良いでしょうか」
前にオーダに聞いたことがあったな。
俺は、正直に言ってこの少しだけある赤髪を気に入っている。母の髪は赤かったらしい。だから、それを消したくないからだ。それと、自分という存在がここにいることの証明のような……そんな気がするのだ。
だけど、宗教と勘違いされて、斬られたら、死ぬかもしれないから、染めた方がいいかもしれない。
「それは、自分で決めろ、その髪はユウキの者だ。他人が言う必要はない」
問に、オーダはそう答えた
「宗教に似てるだろうが、化け物だろうが、そんなのどうでもいい!お前は、お前だよ」
とても嬉しかった。俺が悩んでいる中・・・オーダはハッキリ言う
自分で決めろか・・・そんなの分かりきっている!
このままの髪で生きていくことを!
ーーー
あの戦いを思い出しながら体を動かしてた。《暁狼》の戦いを。
俺は、オーダの修行で、さらに成長していった。俺は順調に実戦経験を重ねていた。
以前は苦戦した、《暁狼》の群れだったが、今は難なく倒せるようになっていた。
敵の動きをしっかり見る、実戦の立ち回り方も分かってきた。「魔物相手」だから、剣士の戦いでは、また違うだろう。
そういえば、一回だけ、オーダと戦った。
だけど分かってしまう、先に俺の体が震えてしまう。それは敵わない相手だから、体が恐怖で震える。そのせいか、剣を交わう事ができなかった。
それでも、魔力や流派は、上手くなったと思う。
そういいながら、俺は支度をしていた。
修行服に着替え、帽子を被って、マスクをする。そして鏡を見ながら、左目を包帯で巻く。向かう先は、いつもの森だ。
家から出て、森まで、ランニングしながら、村を見る。そしたら村人は焦って、家の中に入る 。
やっぱり嫌われているな。そう思いながら、森に向かって行く。俺の村から森まで、すごい距離がある。
よくオーダと森まで、ランニングをしてた。
始めは、森へ着くまでに息が荒くなっていたものだ。オーダが俺をよく抱き抱えながら、家に向かっていたな。未だに覚えている。
その俺が、息一つ乱さず、森まで到着することができるようになった。自分の成長には驚かされたものだよ。
やはり、努力は裏切らないな!
体の体力と魔力も少しだけ、上がってきている。身長も順調に伸びてきているし、無駄な脂も無い。でも、小さい時に、腹筋割れてるってある意味気持ち悪いな。
だけど、腹筋がこうなるほど、修行してた証だから、なんか嬉しいな。
修行の成果を手応えを感じている間に森に到着してた。
周りに人が居ないか認して、森に足を踏み込れる。
今日も《幻想派》の修行をどうやったら上手くなるか、頭に浮かべながら、森の奥に入っていく。
茂みのなかに、剣やナイフを隠してた。
家から持ってきてもいいが、村人に気づかれたりしたら面倒くさくなるからだ。もしも村人の前で剣を持っていたら、村人が通報して、俺を殺しにくる剣士が来ると思うからだ。
それが嫌で、夜中こっそり家からでて、森に隠した。
これで、まともな修行が出来ることで、とても満足している。
早速ナイフを手に取り木に向けてナイフを投げてた。木は貫通して、後ろの木に刺さる。修行のお陰か、投げる威力も上がってきた。影と一緒にナイフを投げる。木の中心は刺さらなかったが、横に刺さるようになった。修行の成果が改めて、実感する。
「君は、凄いね。あんな村に、まだこんな子が居るなんて、」
誰もいないはずの森の中に、男の子の声が聞こえた。
「今の魔術・・・亜人魔術だよね?人間の君がどうして使えるんだい?」
「誰だ・・・君は?」
ナイフを投げることを止めて、その男の子の方を見る
その男の子の髪は少し長めで、おかっぱ、そして細く整えられた眉毛、髪の色は白く、純粋な白のようだ。肌は透き通るように白く綺麗だ。目は、宝石を連想をさせるような紅眼。
着ている服は、白いTシャツに青いズボン
だ。
「おっと・・悪いね名前を教えないで、聞いてきて。」
その男の子は、慌てて、体制を立て直す。
「僕の名前はミルド、宜しくね・・・君の名前は?」
「俺はユウキだ」
ミルドがニヤニヤしながら言う
「宜しくね・・・ユウキ君」
改めて言うミルド、それはとても嬉しそうだった。
よくよく思い返すと、前世では男とすら絡んでこなかった。こうやって人と正面から目を合わせると、何かゾワゾワするな。
相手は見知らぬ俺に話しかけているっていうのに、情けないな。
早く修業したい・・・
「何で・・・ユウキ君はこの森に来てるんだい?ここは立ち入り禁止って書いているはずだよ?」
ミルドは、何で、俺が森に入ったのかを知りたいのだろ。しかし、立ち入り禁止って、君も変わらないだろう。そう思った。
「なんだい?その顔は、あ・・・なるほどね、立ち入り禁止って言っているけど、僕も森に入っているじゃないかって言いたいんだね・・」
何でこいつも俺の考えが読める!オーダ以外の人に当てれるのは、初めてで、少しだけゾクッてくる。
それを見たミルドは「そうなんだね」って呟いてきた。
「じゃ・・・何で僕が森に入った理由を言うから、その代わり、何でユウキ君が森に入ったのかを教えてもらうからね。じゃないと、成立しないからね。」
ミルドは俺に指を差して、言ってきた。
「僕はこの森に調査しに来たのさ。魔物とか、森に遭難した人達とか居ないかね。中には遺体を見つけて、家族に送り届けることさ。これが僕の役目さ」
思った。多分だが、ミルドは俺と同い年だ。なのに言っていることが、そこらの居る大人よりしっかりしててビックリした。俺が動揺している内に、ミルドは、俺に向けて、手のひらを見せた。
「僕の話を聞いたんだから、次がユウキ君の出番だよ。」
そんなに聞きたいのかよ。ミルドの話を聞いてて、何か話しずらくなった。それでも、取り敢えず話す
「俺が何故この森に入る理由は、強くなるためなんだ、皆を守れるくらい強くなって、認めてもらいたい。その為に、俺は森に入った」
ミルドに言った。ミルドはどんなふうに思っているだろか、俺は少しだけ、汗が流れる。
「なるほど、ユウキ君はそれで、森に入ったんだね。君の目に嘘はついてないようだ。」
どういう事だ?俺が嘘をついてないって
「そういえば、まだ教えてなかったね 」
僕の目は少し特殊でね。嘘をついているか、ついてないかで分かるんだ。」
「それで、俺の話を聞いて、試したのか、」
ミルドにそう言って、頷いた。
「うん!そうだよ・・・もしも嘘なんてついたら。森から出してたよ。」
それを聞いた俺は苦笑いをいた。
「でも、君が守れるぐらいに強くなるって、つまりそれって「最強」になるってことでしょ?」
「あぁ・・・そうだよ俺は「最強」になる為に修行をしている」
ミルドの質問に答える。
「じゃ~僕と同じだね。僕も「最強の剣聖」になるからね。君も剣聖になるのかい?」
ミルドは、さらに質問してくる。俺が剣聖になるって言ったら、ミルドにすぐに嘘を暴かれる。だったら本当に言うか。
「俺は剣聖にならない。俺が目指しているのは、「最強の剣狼」だ」
その瞬間ミルドの反応が、口を開けたまま、呆然してた。そういえば、オーダにも言ったけど、オーダもこんな反応だったな。
「け・・・「剣狼」だって!それは本当に、嘘なんかついてないし、本当なんだな。」
「俺が「剣狼」になるのが、そんなにおかしいのかよ」
「おかしくなんかないよ。人の夢を笑ったりは、絶対にしないもん。逆に応援するよ。」
何かミルドに励まされた気がした。
「これは、お互い面白い事だね。僕は「最強の剣聖」とユウキ君は「最強の剣狼」か。」
「そんなに面白いか?」
「面白いさ。さて、僕は他の事があるから行くよ。また会いに行きたいなら。この森に来ると良いよ。」
そう言って、クルリと背を向ける。
「じゃ~ね、我が親友よ・・・」
そう言って、森の奥にさらに入っていた。
完全に見えなくなってから大きくため息を吐いた。修行中に話かけてくるとはな・・・
待てよ・・・さっきミルドが言った言葉が頭に残った。俺の事を親友って、合って間もないのに、親友にするのは、流石にヤバいなっと思いながら。俺は再びナイフを手に取る。
「始めるか!」
今はミルドの事を考えなくていい。気を取り直して、修行を始めることにした。《魔像限界》を発動する。何故《魔想耐久》じゃないのは、もしも強い敵が出たときに最低限の魔力を意識して戦う為である。
これを慣れれば、意識が飛ぶことは無いだろう。影を出して、ナイフの投げる調整をした。
視線を感じる・・・誰かに、見られてる。
「誰だ!」
「うぉ!」
ナイフを構えながら、勢い良く、視線の方向へ振り返った。
「え・・・・」
視線の先には、あの剣聖が居た。
俺がナイフを持って、振り返ったので、その剣聖は驚いたのだろう。
その剣聖は、オーダだ。
「・・・お兄さん?何で居るんですか?」
「いや~ついでに見ていこうと思ってね。ってユウキ!その影凄いな~お前の影だろう。投げナイフも上達しているし!流石、俺の自慢の弟よ」
「・・・お兄さんはいつも元気ですね」
オーダは笑いながら、俺の肩を軽く叩いてきた。何か落ち着くな。
けど、また修行中に邪魔されたな。俺はそう思いながら、オーダを見た
「あ・・・ユウキすまない、お前の修行を邪魔してしまったな。いつかお詫びするから許してくれよ・・・な」
オーダはまた俺の心を読んだのか、謝ってきた。やっぱり俺って分かりやすいのかな?
「大丈夫ですよ・・・もうそろ素振りやろうとしたので」
なんとかフォローできたかな?そう思いながら、素振りの準備した瞬間。
「いいね~俺も素振りをやるとするか、久々の森で素振りだ。」
急にオーダが混ざってきた。目を輝きながら剣を持ち、俺の横に並んできた。
「よし!ユウキ素振り一万回振らないと帰れないからな、行くぞ!」
森の中で二人ひたすら素振りをした。この時間が一番楽しかった。ずっとやっていたい空間だった。もう一つ気になることがあった・・・何故か魔物は一回も見なかったのだ。オーダが居るお陰なのか、ミルドのお陰なのか。
それとも・・・また他に何かが居るかもしれない・・・
俺は知らなかった。あんなことになるなんて・・・
今回は、新たな登場人物を出してみました。名前は悩みました(30分)
それでも、覚えやすい名前を!
よくあるけど、登場人物が多いと、覚えられないことが多いよね。あれ誰だっけってなりますよね。俺もそうです。ですが、色んなキャラクターの個性が見れて楽しいですよ。俺もやって見ようかと思いましたが、悩み中です。話は変わりますが、今日書いた物は、前世でも友達が居ないことなどで作りました。次は何にしようかな。取り敢えず、考えますので、2019年に会いましょう!これが最後になるかもしれないから一応2019年って言うのさ。リアルで生きている限り俺は書き続ける!おっと気づけば、深夜の2時だし。もう寝る!それでは皆さんじゃーの
作者:どろりん/雪だるまより