プロローグ 何の変哲も無い銀行強盗
一話、一話の話を細かく分割して投稿します。
「」が会話、[]が無線、{}が電話と、会話が別れています。
ご注意ください。
ジリジリジリジリ、銀行から非常ベルが鳴っている。
「くそ。」
犯人はそうつぶやき、ベルのスイッチを押した銀行員をショットガン(猟銃)で撃ち殺した。
「ズラかるぞ。」
相棒と思われる男がそう話しかけ、現金の入ったバックを持ち駐車場に二人は向かった。
*
[緊急指令!緊急指令!城山の亜細亜銀行城山支店より非常回線が作動、各移動は至急現場に急行せよ!現場に急行せよ!]
刑事は刑事部屋を飛び出してゆく。玄関を出ると目の前の覆面パトカーに二人ずつ乗り込み、赤色灯を付け全速力で署から飛び出してゆく。警ら課の警官も警察署から飛び出してきて、パトカーに乗ると勢いよく飛び出してゆく。
ジャパンターボでパトロール中だった鹿川と後藤は無線を聞いて急ブレーキを踏み、赤色灯を付けバックスピンターンで方向転換するとすぐに角を曲がり現場へと向かった。
*
銀行から飛び出してきた二人は、駐車場に直行するとS31フェアレディZ2by2に乗り込むと急発進した。だがそこへ、鹿川と後藤のパトカーが現れた。通りを直進するのをあきらめ急ブレーキを踏むみバックギアを入れ少し下がると、ギアをローに入れ直し角を曲がった。
[犯人を発見。現在城山通りを西へ逃走中。ただいま城山病院を通過応援頼みます。ナンバーは品川57 87-16]
鹿川は無線で連絡した。
「おい逃げ切れるのかー?飛ばせよ~。」
と、おどおどした様子で運転しているやつに話しかける。
「たぶんできると思う。ただやつ運転上手いゾ。」
後ろのジャパンを指しながら運転する彼は、真剣な顔をしている「ぜってーパックってやるぞ
後藤は平然とした顔で追跡をしている。
そこへ、430セドリックが交差点で割り込んできた。長山と小野のパトカーだ。430がジャパンに寄ってくると、
[カガさん、こっちがこのまま追うので、回り込んでもらえますか?]
と、助手席の小野が提案すると、了解と言ったようにウィンカーを出し左に曲がった。
ののままセドリック白パトは前のZを煽っていると、横から後藤と鹿川のパトカーが飛び出してきた。
「あっぶねーやばっ」
と、逃走犯はハンドルを切ると目の前にR32のスカイラインGTRをはね飛ばし、倉庫に激突した。
パトカーから降りてきた鹿川と小野は
「あーらら。」
と、口をそろえて言った。当然犯人は病院送り、奪われた金は元に戻り、巻込まれたR32の運転手も軽傷だった。そして、この事件は幕を閉じたと思われたが・・・
更新は不定期です。