第95話 なんかもう、ひどい決着。
「ふにぁぁぁっ！」
「はっ！」
ストライプが攻撃し、フリルが守る。
それが先ほどから続いている。
ストライプの攻撃には緩急があり、かなり困難だが、攻撃の前には必ずかけ声をあげるので分かりやすい。
が、このままではどうにもならない。
攻めている分、ストライプの方が体力を消費しているはずだが、どうにも体力が尽きそうには思えない。
「うにゃゃゃゃっ！」
「うぁっ！」
攻撃を避けていて、一つ、分かったことがある。
ストライプの攻撃のコンビネーションは単調だ。
おそらく誰かに教わったやり方を教わったままにしか使っておらず、自分で戦いの最中にコンビネーションを変化させることが出来ないのだ。
つまり、手数が多いだけで、変幻自在でも何でもない。
しかも、魔法を絡ませるコンビネーションが使えない。
「よし……っ！」
そこまで分かれば後は簡単だ。
コンビネーションを全て覚えればいい。
「うにゃゃゃゃっ！」
「うにゃ」で始まるときは、低空で跳躍して、右手で引っかき、左手でこちらの右手を掴もうとする。
それを避けると、地面を蹴って戻ってて頭突きをしようとするので、右手を避けて、左手を逆につかみ、そのまま腰を抱え──。
「にゃ？ んにゃゃゃゃゃっ！」
頭から落とすのはまずいので、肩から背中を落とす。
のたうち回って暴れるストライプ。
そこにすかさずフリルが乗っかって、マウントを取りに行く。
「にゃっ！？」
「行くぜ！」
が、マウントを取ったはいいが、フリルは基本、剣術の子なので、ここからどうしていいのか分からない。
「…………」
「全部受けてやるにゃ！」
ストライプが完全防御の構えで顔を隠している。
何かしないと。
何かしないと！
「うりゃぁっ！」
「にゃっ！？」
とりあえず、両手で目の前のおっぱいを鷲掴みにした。
「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁっ！」
「うにゃうにゃうにゃうにゃうにゃうにゃぅっ！」
とにかく乱暴に揉みしだいてみた。
ストライプは叫びながら暴れたが、力が抜けるのか、本来の力は出せていない。
「うりゃぁぁぁぁっ！」
「ふにゃぁぁぁぁんっ！」
その叫びを最後に、ストライプが気を失った。
「っしゃぁ！ 俺の勝ちだ！」
フリルは手を上げる。
が、いつまで経ってもワインの勝利者宣言はない。
不審に思ってみると、物凄い引いたような表情でフリルを見ていた。
そして、なんか、物凄く期待するような目のドットとリボンが順番待ちをしていた。
何なのこれ？
