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第55話 出た。

「お風呂に入るにゃ! 今日は汚い古着を来たので変な匂いが移ったにゃ!」


 無理やり服をはぎ取られて全裸にされてこんなことを言われて表情一つ変えないノーは多分、鋼の精神を持っているんじゃないかと思う。

 これが他の子だったらひとしきりキレるか泣くかした後、自分の体臭を気にするだろう。

 ちなみに体臭付きで返されたレザーは、ウィンウインの関係だった。

 あと、ストライプも別に体臭とかどうでもいい派だった。


「レザー、私たちはこれから風呂に行くから、絶対にここを出るなよ?」

「え……?」


 せっかくの約束されたうっかり覗きの芽を潰そうとするフリル。


「出たらレザーとは言えひでえ目に遭わせるからな?」

「ど、どんな目に遭うんですか……?」

「今日は裸で寝てもらうからな?」


 それはそれでなんかわくわくするレザーはちょっと変態入ってる。

 まあ、全裸を美少女集団に見られるという時の胸の高鳴りは否定しない。

 けどな、レザーよ、ちんちんって弱点なんだぞ?


 パンを筆頭とする目を背ける派とか、フリルみたいなこわごわ派はいいとして、興味津々派の中で特にタカ派のストライプもいるんだぞ?

 多分玉の一つは破壊されるぞ?


「出ません」


 レザーはうっかり覗きを諦め、部屋から出ないことにした。


 全員が出て行き、一人取り残されるレザー。

 何もすることがないので、さっきワインが座っていた場所に寝そべって残り香を探したり、ブラックが軽く踊っていた場所に行って汗でも落ちてないか探した。

 まあ、女の子(フリル)の家に行って、まずパンツを探すような奴だから仕方がない。


 この部屋は大商人もしくは王侯貴族が泊まる部屋となっており、奥に主人用の大きなベッドがあり手前にそれよりは簡素なベッドがいくつか並んでいる。

 割り当てをまだ決めていないけど、この手前のがいいな、と思っていた。

 まあ、奥のは豪華すぎて、緊張して眠れないと思ったからだ。


 手前のなら何とか眠れるだろうけど、多分誰かが入って来るんだろうなあ、とちょっとだけ期待していた。

 ほんの八割程度。


 かちゃり


「ん?」


 入り口のドアが開く。

 もう、誰かが帰ってきたのだろうか?

 迎えに行こうと思ったけど、誰もいなかった。


「あれ?」


 レザーは開けられたドアの向こうを見回して、誰もいないのを確認してドアを閉じる。


「何だったんだろう?」


 妖精や幽霊だろうか?

 出来れはそう言うのはみんなが帰ってきてからにして欲しい。

 もしかして、さっきので入ってきてしまったのだろうか?

 気配はない、だけど、そう考えてしまうと、どうしても気になってしまう。


 頭の悪いレザーが、こういう時に考えられる策は一つだけだ。


「……いるのは分かってるんだ。出て来い」


 ほら、あるでしょ? 子供のころ、なんか妙に気配があると思ったところに、そう言って何も出てこないこと。

 それをしたかったんだと思うよ、彼。


「ばれてたかー。さすがは従者だね?」

「…………え?」


 彼の目の前に、小柄な女の子が現れた。


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