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第51話 全裸が帰ってきた

 何とか逃げられたレザーとフリルは、待機部隊のノーとパンとは無事合流出来たが、陽動部隊がいつまでも帰って来なかった。

 探しに行こうとフリルが言うが、下手に動く合流できなくなるとパンが言うので、黙ったその場で待った。


 しばらくしてから。


「退屈ですねえ……」

「そうだね」

「私は時間があれば、頭で計算をして新しい魔法を構築している。みんなもするといい」

「いや、それは普通の人間は出来ねえからな?」


 がさっ


 近くの林から、物音が聞こえた。

 何かいる。


「……どっちだ?」


 フリルは警戒する。

 脱出してから、かなりの時間も経過している。

 当然ライサナが気付いて、追いかけてきてもおかしくはない。


 というか、味方が全滅して、追いかけて来たという方が確率的に一番大きい。


「なんでだにゃっ!」


 飛びついてきたのは、全裸のストライプだった。

 それが、高速でノーに飛びかかる。

 油断していたとはいえ、フリルは完全に虚を突かれ、呆然とした。


 弾け飛ぶ、レザーの鼻血。


「何でお前が服を着てるにゃ! さっさと脱ぐにゃ!」


 無抵抗なノーは全裸のストライプに服を脱がされ、全裸になったがが、一切隠す様子もなかった。


「お、おい、お前、どうしたんだよ……?」

「何でお前はパンツをはいてなにゃ! ノーパンなんて痴女にゃ!」

「理不尽が過ぎる」


 ノーの服を奪って着込んだストライプが怒る。

 隠す様子のないノーに服でも着せたいが、そもそも服が不足しているので、ノー分の服がない。


「何があったんだよ、ストライプ? なんでお前裸なんだよ?」

「ライサナに破られたにゃ! 粉々にされたにゃ!」

「粉々……?」


 フリルはそれだけで、大体何があったのかを理解した。

 彼女の姉は人間を超越している何かなのだ、肉体に一切傷をつけず、服だけを粉々にすることくらい出来てしまうのだろう。

 昔、まだ二人が王宮にいたころ、ライサナが遠くにいるフリルのスカートを風でめくってから、破壊しようとしたことがある。

 あの時はパンツが使用不能になり、スカートもずたずたにされたが、肉体には傷がつかなかった。


 あれから成長したことを考えると、ストライプのような変則的な動きをする子でも全身を裸にすることくらい出来てしまうのだろう。


「他の奴らも全員服を破壊されたにゃ!」


 そう言うとストライプは、森に戻って行った。


「ちょ……やめなさい! ちゃんと伝えてくればいいから!」

「さっさと来るにゃ! 来ないと分からないにゃ!」

「いいから! 行けないのよ! 何か布をもらって──」


「いいからさっさと来るにゃぁぁぁぁっ!」

「あーーーーーーーーーっ!」


 森の奥からワインの叫び声が聞こえる。


「お前もにゃ!」

「ちょ……私は大人しくついていく──あーーーーーーーーーっ!」


 明らかに無駄にブラックも叫んだ。


「レザー! 目を閉じろ!」


 この後の動きを予想したフリルがそうレザーに言う。

 レザーは目を閉じる。


「連れて来たにゃ!」


 ストライプが全裸のワインとブラックを抱えてきた。

 それはもし、レザーが見ていたら大鼻血──。


 ぷっしゃぁ!


 レザーの鼻血が噴き出した。


「てめえ、目を閉じろって言っただろうが!」

「すみません! 薄目開けてしまいました!」


 レザーの青少年なので、女の子の、しかも身近な美少女の裸はみたい。

 それは理解してもいい。


 罰として、レザーはパンツ一丁に剥かれ、来ていた服は、ワインとブラックに提供されることになった。


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