第40話 フリルの処女が目の前で奪われる。
「……何を言うのかしら、フリル?」
「え……? え? なんでお母さまがフリルって名前を──うわっ!?」
それはほんの一瞬のことだった。
先ほどまで玉座にいた王妃が一瞬でフリルの目の前に現れ、そして、彼女を脇に抱えてハイジャンプで玉座に戻る。
「王族は強さのみを求められます。私が夫である王様の王妃が出来るのは、この国で最も強い女だったからです。そして、王族には強さ、そして、自分より強い者との結婚が求められます」
それは女の子としてどうだろう?
「あなたには猶予を与えたにも関わらず、全く強くなっていないようですね」
「強くは、なりましたっ!」
あっさり抱えられているこの状況では説得力はないが、確かにフリルは街道で騎士殺しのエライザの名の通り、強力な力を持っているし、それは実際戦ったワインはよく分かっている。
「あなたの年齢なら、それはただの成長期です。手足や筋力の成長とそれなりの成長に過ぎません。あなたの本来の力は、その程度ではありません」
「…………っ!」
そう言われると、何も言い返せない。
フリルは最強の母の子であり、王である父も、最強に特化した血を引いているから強い、まさに徹底した育成環境なのだ。
「あなたに与えた三年を、あなたは無駄に過ごした。ですからあなたには懲罰を与えます」
「え…………?」
聞き返すまもなく、フリルは王妃の膝に乗せられていた。
そして、仲間や、配下たちの前でスカートをめくられ、パンツを下ろされた。
清純派で通してきたフリルちゃんは、他のヨゴレと違い、こういう役回りはこれまでない。
誰がヨゴレや! みんな清いわ!
「反省しなさい!」
ビシィ!
「ギャァァァァァァァッ!」
外まで響きそうな肉を叩く音、そして、フリルの悲鳴。
最強の王妃は、自分の娘でも容赦しない。
ビシィ! ビシィ! ビシィ!
「アァァァァァァァァァァァァッ!」
もはや、王女どころか人間でもなく、ただ、獣のように吠えるだけのフリル。
ちょっとした惨劇である。
しばらくして、やっと王妃が手を下ろす。
既にフリルは声も出さず、ぐったりしている。
「これだけでは済ませられません。あなたにはまだ、叫んでもらいます」
「……もう、許してください……」
尻を露出しているとか、そういう恥ずかしさは、もうない。
そうだ、この人は全く容赦のない折檻をする人だった。
抵抗なんて無意味だ。
ただ、我慢して時が過ぎるのを待つしかない。
「あなたのお友達にも、エルフの方がいらっしゃるようですが、これはエルフの女王様から聞いた話です」
「……ナルケナ様から……?」
「彼女の配下に、強いけれどもとても自由奔放な親衛がいるそうです」
ストライプだ、絶対ストライプだ。
ワインだけじゃなく、フリルもパンもレザーですら、そう思った。
「その親衛の親友にいつもおとなしく声の小さい少女がいたそうです。ですが、親衛は彼女を絶叫させる技を極めたそうです」
ストライプの親友の声の小さい女の子。
彼女を絶叫させる技。
「ちょ、ちょっと待ってくれ! マジで! マジで! マジで!」
フリルはかなり慌てて、言葉が元に戻ってしまっていた。
「そのような、下々の言葉遣いを覚えたのですね。許せませんね」
王妃の容赦ないフィンガーが、フリルの尻穴を貫いた。
「あーーーーーーーーーっ!」
フリルの絶叫が王宮に響いた。
こうして、ずっとストライプから守り続けていたフリルの指処女は、自分の母親に奪われてしまった。
なんだ、指処女って?
※フリルちゃんは昨晩、頑張って特殊な訓練を受けました。
一般の方は決して真似をしないようにお願いします。




