第100話 お前は役に立たないから。
パンと相談して、ケットシーが三匹以上いた場あーーーーーーーーーっ!
高貴なケットシーの方々がご三方以上いらした場合は、「ケ4」「ケ5」と増やしていき、ケットシー以外の魔物がいた場合は、未確認の「ミ1」「ミ2」「ミ3」で行こうという事になった。
パンのやり方は極めて合理的で規律に基づいていて、納得しやすい。
まあ中にはこんな子供の指示に従うのはどうなのだろう、という子もいるし、ライサナの恐ろしさを知らない子は、たかが一人倒すだけで大ごとだなあ、と思ってはいる。
だけど、なんとなくの一体感があるので、頑張ってやっている。
みんながやってるのに一人でやらないとか、あまりしたくないじゃん。
で、そういう一体感に混じりたくても混じれないのもいた。
「あの……」
「どうしました? 今ちょっと作戦を考えていて忙しいのですが」
「いや、その……俺って何すればいいのかな?」
「……あー……」
何もしなくてもいい。
ただ、そこにいればいい。
みんなお前のために集まてるんだから、後ろで感謝していればいい。
なんだけど、それを本人に伝えるのは残酷すぎる。
「レザーさんには、色々してもらうことがあります」
「どんな事?」
「今考えてますが、重要な事です」
もちろん、何も考えてない。
何もしてもらうこともない。
「それは活躍できることかな?」
「えーっと……レザーさん次第ですね。頑張ってください」
パンは曖昧に笑う事しか出来なかった。
どうしよう、後々適当に誤魔化すしかないのか。
それとも何かどうでもいいことをしてもらおうか?
それは、難問だった。
ライサナを倒すよりも遥かに難しい問題だった。
「どうした?」
「フリルさん!」
「あの、俺が活躍するのはいつかなって聞いてたんだよ」
「レザーが活躍? そんなもんねえだろ」
フリルは一刀両断だった。
「フ、フリルさん、もっとオブラートに包んで……」
「あのな? お前が弱いくせに魔王を倒すとか言うから、これだけついて来てんだろ? だったらお前の役目はみんなの足を引っ張らねえことだろ。みんなを信じて応援しろよ。それがお前の役割だ。分かるな?」
「う、うん……」
レザーは納得したわけでもなさそうだが、フリルにそう言われると言い返すとかそんなこと出来ない。
パンはほっとしたけれど、やっぱりこの二人の関係は特別だな、と思った。
お前らも勉強せんと、レザーみたいになるで。




