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獣人  作者: ###私は友愛されました###
5/21

蜘蛛

「まさか君と意外な所で会う事になるとはね……タイラント……」

「そう……私は友達の前じゃない所で会いたかった。

スパイダーボーイこと、ジェーン・アルベルトの兄さん。」

その少年の名前はジェーン・アルベルト、彼もクリーチャーの一人で、表向きはアメリカ生まれの留学生だ。

「しかし……生身でその強さか……。

君とは何度も対立しているけど……一人の人間の為に対立するのは初めてかもね……。」

「そう?」

「そうだよ……そして今、君は僕の食事の邪魔をしようとしている……。

対立するには充分な理由だよ……。

対立するなら……来なよ、本来の姿でさ……人間はそれを人為変態って呼んでるみたいだけど……。

僕はそれを変身っていう方が好きだよ……日曜日っぽいし……。」

「わかった、私は由香を守る……。」

エルフは人為変態を行い、狼の毛皮を顔以外の部員に纏って、人狼のような姿になった。

「さあ……始めようか……今日こそは君の本気を引き出させて見せるよ……」

ジェーンはゆっくりと屈んだ。

そして、蜘蛛の足のような物で地面を叩き、その反動で近くの壁に跳んだ。

飛んでる最中に、ジェーンの手から蜘蛛の巣のような糸が放出されて、それが壁にくっつき一つの蜘蛛の巣が出来てそこにジェーンは立つ。

「壁が多いこの場所……私不利かも?」

流石にこれは地の利がジェーンにあった。

蜘蛛の糸のような物を伝って壁を移動している。

ジェーンはエルフの見えないと思われる位置から飛び付き、蜘蛛の足のような物で突き刺しに来た。

「……えい!!」

彼女がそれを読んでいない訳がなかった、彼女は自らの聴覚でそれを察知、回避した。

「読んでたよ……君が避けるのをね!!」

「!!」

エルフは気付いたら蜘蛛の巣のようなネットに絡まっていた。

「エルフちゃん!?」

思わず由香は声をあげる。

「食材は黙ってて……僕たちクリーチャーの強さは変身中の能力に依存する……

僕の力は蜘蛛……君は忘れてたのかな……糸で捕縛出来ることを……?」

「くっ……」

ジェーンは蜘蛛の足のような物を一本使って、エルフの体を貫いた。

「ううぅっ!!」

エルフは痛みに耐えていた。

「さて……由香と言ったかな?

君を食わせてもらうよ……。」

「嫌ァあああああ!!」

由香は叫び声をあげていた、そしてジェーンが由香の体を掴もうとしたその時。

「!!?」

ジェーンは突然後ろから引っ張られて、付近の壁に叩きつけられた。

エルフを貫いたアームが引っ張られたのだ。

「ぐあっ!!」

「忘れたの?

怪物は生命力が強いって事……。」

「しまったな……僕も忘れてたよ……。」

「そう……。」

エルフの目付きが変わった、エルフは壁に叩きつけられたジェーンに近寄り、顔面を殴った。

一発、二発と次々と殴り付けた。

「うっ……ぐふっ!?」

痛みを感じている声をあげていようと、エルフは止まらない。

「由香を……私の出来たたった一人の人間の友達を食べようとした、これは報復……。」

「参った!!

これ以上その子を傷つけないから……これ以上は止めてくれ……!!」

「嫌だ……。」

エルフはジェーンの顔面を掴み、地面に何度も叩きつけて、それを気絶するまで続けた。

「エルフちゃん……凄い……。」

その後エルフ人為変態を解いては由香に近寄り、抱き締めた。

「ごめんね……。

ずっと黙ってて……。

私は由香が傷付くのが怖かった。」

「私こそ……ごめんなさい。

酷い事言っちゃって。」

彼女達は仲直りが出来た。


一方でこの一件を見ていた人物が居た。

「(ブラボーブラボー。

彼女の強さ、全力のあの子を食べるのも……一興かな?)」

その人物は、何かを抑えながら去っていった。

見ていた人物はロリコンなのか?

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