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プロローグ

世論に大きな影響を与えた事件の一つ、日本皇国の大臣の一人が、敵と通じて、攻撃を加えたということで逮捕された事件の裁判が、いよいよ始まろうとしていた。


拘置所の中で、元財務大臣である鈴谷磐井(すずやいわい)が、弁護士と接見していた。

「さて、君はどうする」

弁護士は、鈴谷に聞く。

今は、個室のような所で、全面アクリルの板で囲まれている。

外からははっきりと見ることができるが、声までは届かないという仕組みだから、何を話していても、外部へ漏えいすることはない。

外では、小銃を構えた武装刑務官が見張りをしているが、部屋の中を見ようとはしない。

「無罪ですよ。何もしていないんですから」

「だが、検察側は君を、外患誘致罪と内乱扇動罪に問うつもりだ。併合罪として扱われないから、各個の罪として裁かれる。外患誘致罪については通常の三審制で、内乱扇動罪については、正確には内乱罪なんだが、刑事訴訟法の規定によって二審制となる。そのため、別個の罪としたんだろうな。ああ、ちなみに、内乱幇助罪というのにも、君は問われる」

なお、外患誘致罪については刑法第81条、内乱罪については首謀者として罪を問うと検察側が言っているため刑法第77条1号、内乱等幇助罪については刑法第79条にそれぞれ書かれている。

「どっちにしろ、最高刑は死刑だ。俺は、どうすればいい」

「なに、大丈夫。裁判はこれからだ」

弁護士はそう言って、今後の戦略について話し始めた。

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