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#2 この世界のこと。

あれから3ヶ月後、ようやく気持ちの整理ができた。どうやら俺はまるでファンタジーの世界のように転生というものをしてしまったらしい。しかもここは地球なんかじゃなく、別の世界、つまり異世界って事だ。


3ヶ月も気持ちの整理がつかなかった理由は異世界に転生した驚愕でもなく、自分が赤ん坊になってしまった事でもない。それは…

(この世界にはボクシングがない!いやないって決めつけるのはよくないが、ここは中世レベルの文明力だ。しかも異世界だしよくよく考えればボクシングがあるわけがないのだ…)


俺はこの事実を発見してしまい、俺は3ヶ月も立ち直れなかった。それほど俺にとってボクシングは大切なものだったのだ。


「ルーク!私買い物行ってくるから!いい子にしてるのよ!」

(この赤髪美人が俺の母親とはまだ到底思えないな…)


この女が俺の母親、ルーナだ。この家庭は俺を含めた3人家族、母のルーナ、父のノエル、息子の俺ことルークだ。


実は3ヶ月と言ってもわかっている情報はこれだけだ。


「ルーナ!俺今から鍛錬に行くから買い物のはちょっと待ってルークの面倒見てくれないか?…頼む!」

(鍛錬!まさかボクシング的なこの世界の格闘技の事か?)

「ルーク?もしかしてパパの鍛錬について行きたいの?」

「た、たやー」

(ボクシングの代わりがあるなら今すぐにやりたい!)

「じゃあパパに着いていきなさい、これでルークの面倒見問題は解決ね!」

「じゃあ、ルーク!俺に着いてこい!」


そして俺はノエルに連れられ初めて外に出た。


(凄いな、ここは前世でいう商店街的な物か…)

「ルーク、バーロンド王国の街並みは綺麗だろ?」

(ほう、ここはバーロンド王国と言うのか、やはりここは異世界で間違えはないな。)

「この大通りには沢山の店が立ち並ぶんだ。魔道具に剣、本はここですべて揃うぞ!」

(魔道具と剣!?ここはRPGみたいな世界観なのか?余計に謎が深まるばかりだ。)

「よし!修行場に着いたぞ!」

(何だここ!サンドバッグも何もねぇただの森じゃねぇか…一体こんな所で親父は何をする気なんだ?)

「よし!ルーク見とけよ…」


ノエルの体に青い霧の様なものがモヤモヤとかかる。


(何だこれ!?)

「ルーク!かっこいいのはこれからだぞ…」

超力(マキシナム)!」


バキッ!バコーーーン!


ノエルの放った一撃はあたり一面の木を薙ぎ倒した。


「た、たやー!?」

(なんて威力のパンチだ!)

「ふぅ…ルーク!これはマナと言ってな、言うならば生命力の結晶の様なものだ!これをマスターすればいずれルークもあんな事ができる様になるさ!」

「あ、あやー、あぅ」

(マナ?この世界はわからない事だらけだな…)


この日は日が暮れるまでノエルの鍛錬を見学していた。


「ルーナただいま〜!」

「おかえり!あなた、ずいぶん遅かったわね。」

「いやルークが余りにも目を光らせて見るもんだから俺も楽しくなっちゃって!」

「ふふ、そうだったのね!」


俺はこの日ずっとマナの事を考えていた。どうしてもそれが気になった俺は、ある計画を思いついた。


(そうだ!確かこの家には書斎があったな…そこに何かわかる事があるかもしれない…)

「じゃあルーク、おやすみなさい…私ももう寝るわ。」

(よし!今しかない!)


俺はベットからハイハイで何とか書斎にたどり着いた。


(歩けないのは流石にきついな…)

(しかし…かなりの量の本があるな。)

(お!あったマナ基礎学の本!)


俺は早速それを手に取り読み始めた。


(マナは自信にある生命力を活性化させできる物か…)

(さらにマナは応用すれば闘術、魔術へと応用できるのか…闘術と魔術はいったい何なんだ?今日は調べる事が山盛りだー…)


―日が登った頃―


(今日はこのくらいにしとくか…かなりの収穫だったな!)


俺は魔術と闘術について一夜漬けで調べた。どうやら魔術はマナの性質を変化させて放出するもの、闘術はマナを纏い、身体能力の強化を促すものだそうだ。


(だがこの世界にはボクシングはないが、魔術や闘術を学ばせると言うことは戦いが頻繁に起こるという事だ。)

(俺はこの世界で最強を目指す。もう2度負けて後悔しない様に…)







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