炎ノ虹1話
皆様の良き暇つぶしになればと考えております。
「おい!小野!お・の!」と先生がクラス中に聞こえるくらい大きな声で怒鳴った。
それに対して僕は「はい?」とのろい声で返したのでクラスのみんなが笑っていた。
授業中、教室に入ってくる心地よい風にウトウトしていた僕は、つい寝てしまった。
しかも、よりによって、昼飯を食った後の大嫌いな日本史だ。やっていられない。
黒板には大きく「織田信長」と書いてあった。
今年18歳になる僕だが、歴史が大嫌いな分、織田信長についてほとんど知らない。
でも、何の恥じらいもなった。というのも...
「おい!こら!また寝ようとしやがって!」再び先生が僕を叱った。
そこで僕は聞いた「こんな500年くらい前の話勉強して何の意味があるんすか?」と聞いた。
すると、「バカモーン」と某アニメのお父さんのように先生は怒鳴った。
「それはなぁ...過去の人がした失敗を俺たちが侵さないようにするためだ。わかりやすく言うなら戦争とかな。戦国時代なんて戦で物事を決めていたんだ。」とこの時ばかりは、いつも怒ってばかりの先生が、優しい人に見えた。
「来週から期末テストだ!みんな勉強してくるように」
今日の授業が終わり下校しようと靴箱に向かうとクラスのマドンナ加藤さんが立っていた。
誰にでも優しく、成績もトップで、超が付くほど美人な彼女に片思いをしていた。
そんなある日だった...加藤さんが行方不明になったという知らせを受けた。
新聞に載り、テレビでも報道されるほどの大ごとだった」
「期末テスト前に成績トップの優等生が?」と疑問に思っていた。
そして、同級生が加藤さんの行きそうな場所を探しているというので僕が家から出ようとすると、「期末テスト前にどこに行く?」と母親に止められた。
そして、無理やり自分の部屋に返された。
机の上には大嫌いな日本史の分厚い教科書が置いてあった。
「こんなことよりも大事なことがあるだろぉ!」と言いながら僕はその教科書を両手で真っ二つに破いた。
すると見たことのない場所に飛ばされていた。
「ここはいったい...」原っぱの上に寝っ転がっていた。明らかにさっきまでいた自宅ではない。
すると刀を差した武士が「信長様ぁ~」と叫んでいた。周りには誰もいない。そして僕の前で止まった。
「探しましたよ!おーい見つかったぞぉー」とその武士は叫んでいた。訳が分からなかった。
訳が分からないまま、城のような場所に連れていかれた。
そして部屋で着替えさせられ、部屋に一人ぽつんといると「奥方様!」と周りの武士たちがひざまずいた。
着物を着た、すごく美しい女性が立っていた。
その美しい女性は「小野?」と聞こえるか聞こえないかくらいの声で言った。
間違いない。この美しい女性こそ行方不明になっていた加藤さんだ!...
どーもーたくみ師匠です!
本日からまた連載をスタートします!
新作、炎ノ虹はいかがだったでしょうか?
薄明光線が完結し、また皆さんに楽しんでもらえるような作品を投稿していければなぁと考えています。
次回もお楽しみにぃ!
バイバーイ!