第5羽 ゴンゾー
読んで頂き、誠にありがとうございます。
シーナーガのセンリに頼まれて、
拐われた娘のマリの手がかりを求め、この漁村にもある、冒険者ギルドの出張所に足を運んだ。
小さな建物の中には、受付カウンターが1つ。
カウンター横が小さな食堂になっている。
俺は、ツラーっと食堂にある丸テーブルの下に陣取り様子を伺った。
夕飯時、何処からともなく冒険者達が集まり出した。
聞こえてくる話しは、今日の成果や武器、ランクやレベルの話しばかり。
時々、俺に気がつく冒険者が飯をくれる。
俺の夕食は焼売とイカのゲソ揚げになった。
有力が情報が無いまま、腹が満たされ睡魔が忍び寄ってきた。
眠りこける俺。
又、夢を見た。
▽▲▽
向かう者を蹴散らし、天空の覇者になった俺。
仲間内では、天空の王と呼ばれてた。
仲間と言っても俺を含めて、
大地の王 オーガケンタウロス[鬼馬人]
の、 バイオーラ
森林の王 グリーンフェンリル[緑狼王]
の、 ガンフィード
大海の王 サードアイタートル[三目亀]
の、 ダンバンダ(亀じーさん)
この四人しかいねえがな。
俺は猫だから、勝って気儘に相手をしただけだが、奴らは本気だった。
少しマジになって勝負をしたら、奴らムキになって向かってきやがった。
骨のある奴等だ。
まあ俺の楽勝だったがな。
最後には、兄貴だの先輩だの兄弟だの言い出して苦笑したのを覚えている。
他の魔獣や魔物は弱すぎて話にならねえ。
ある大戦の後から、姿を見てねえなあ‥‥
▲▽▲
と、昔の出来事を夢で見ていたら、
一仕事終えた漁師達が、集まり話し声が聞こえてきた。
「‥‥でよ、最近ゴンゾーじーの姿がみえねな?
腕のいい漁師だったがよ、オッカア死んでから少し変わったよな?」
「バカ!ありゃ昔しっからよ。」
「まじか?」
「まじよ!それが元で早死にしたって噂だ。」
「ああ‥幼女趣味って‥」
「しっ!あんまり大声で言わん方がいい。」
しまった。朝だ。
ガッツリ寝てた。
ゴンゾー‥‥漁師‥‥ロリコン‥‥
頂いた。
俺、推理小説は得意じゃなかった。
どちらかと言えばファンタジー系ばかり、転ラスやオーバードーロにはまり、特にオバロの新刊は一昼夜かけて読み耽ったもんだ。
特に好きなシーンは、馬車で主人公のモモヒキが守護者美人統括の頬に、皮膚の無いドクロの口でキスをする場面だ。
あれ‥新刊出るの遅すぎね?
話しがそれた。
誰しもが、頂いたキーワードを聞けば間違いなしと思う。
ロリコンのゴンゾーを追うことにする。
今日でシーナーガ、センリの娘マリの姿が消えて5日が経つ。
急ぐ猫の俺。
生暖かい目で、宜しくお願いします。