表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/15

第13羽 一筋の光

読んで頂き、大変ありがとうございます。

「チャコ~おはよう!今日はキングヒュドラスって言う、とても恐い魔獣を退治しに行くから、チャコはお留守番よ。」

「‥‥ミィ‥‥(知ってる。)」

 

「えっ?何でって?凄く危険で、チャコになにかあったら大変だから、連れていけないのよ。」

「(ズキン!)‥‥ミャ‥‥(‥勝手にしろ。)」


「それじゃ行って来ます!」

「‥ミャー‥(‥好きにしな‥)



朝一番にギルド討伐隊に参加した私マリアは、ここから北に2日移動したところにあるグルーペ村へ向かった。

途中野宿をして、2日目の夕刻に村へ到着した私達一行は、この村で一晩泊り翌朝ここかは半日、森を抜けたキングヒュドラスの出現地に到着した。

キングヒュドラスの火炎弾のせいか、森は焼け辺りは焦げ臭ささで充満している。

今回、リーダーでAクラスの冒険者ユーリさんが、

「全員!そろそろだぞ!打ち合わせ通りに!行くぞ!」


焼けた森を抜けた荒れ地に奴はいた。

馬ほどの大きさの岩が、等間隔に地面から三つ並んでいる。

一見すると岩。ゴツゴツとしたトカゲの頭。

前部の鼻が僅に動いている。

奴だキングヒュドラス!


初手として、私を含めた魔法職がファィアボールと、狙撃手の弓使いが火矢を放った。


その攻撃に起きた奴は、体を地面から出し叫び声を上げた。

「ギャーアアアアスー!!」


とても大きい!2頭匹馬車の5台分はある。


次に投げ槍と投石、怯んだ隙にファィアボールと剣士職の攻撃。

「仲間に当てるなよ!行けえっ!」


キングと名が付くだけあって、全然応えている様子は無い。

魔法による攻撃が効かず、皮膚が硬いため剣での攻撃も効果は薄い。

麻痺や暗視魔法も無意味。

そこで、1人の獣人リールさんが前に出て、

「これでも喰らいな!ゴルゴンの盾!」


左の頭から首にかけて石化に成功!

誰もが、「行ける!!」

そう思った瞬間、石化は解けた口から炎を吐き出した。

その時、薄曇りの空が暗くなり雨が降りだしだ。その雨は徐々に強くなり、どしゃ降りとなった。


足場はぬかるみ、雨が私達の体力を削ぎ落として行く。

口には出さないが、

「無理だ。」

そんな諦めの空気が漂い始めつつ、キングヒュドラスの攻撃は続き益々威力が増して行く。


私も魔力の底が着き始め、杖を使い立っているのがやっとだった。

でも、私は窮地にいても、

「宿屋のおばちゃんに、ご飯貰えてるかな?

チャコ‥‥。」

そんな事を考えたの。


それは突然起きた。

私達とヒュドラスの間の地面から蒼白い熱光線が突き出たの!

けど、それは違った。

空からだ!大きな翼を持つ魔獣が放っていた。

その光線はヒュドラスの前を真っ直ぐ横切り、後には深く抉れた直線の深い溝。

あたかも、これ以上前へ出るな!と言わんばかり。

熱光線に、身の危険を感じたキングヒュドラスは後ろに下がり、空の熱光線の主を目で追っている。

雄大な存在感を放ちながら、翼の魔獣が私達の前、線の向こう側へ降り立ったのよ。


とても悠々強い鷲の翼を広げた獅子。

全身薄茶色の毛に濃い茶色の(たてがみ)

ライオン。

まるで、私達を守るために降臨した魔獣‥‥いや!神が遣わした聖獣様!

「ガオオオオオオオオオオオオー!!!」

空気が震えた。

一瞬、怯んだキングヒュドラス。たが奴もキングの名を持つ物。三つの口から火炎を獅子に放つと、同時に獅子が口から熱光線を真横に放ち、キングヒュドラスの首を三つ共跳ね、更に縦に光線を放ち胴体を真っ二つ。

決着は着いた。

獅子の圧勝。


厚い雲に覆われた空の隙間から、一筋の光りが獅子に降り注いだの。

その光りを浴びた獅子の体が様変わりし、全身白い毛並みに、エメラルドグリーンの鬣。

首には宝石が散りばめられた首輪の様なネックレス。四肢の足首には細工の細かい金の足輪。

尻尾の根本と先にも金の腕輪。

正に聖獣。

何処から途も無く声が響いて、

「諦めるな。人間よ勇敢であれ。」


その声に皆が皆な、涙を流し手を合わせいる。


辺りが明るくなると、茶色のライオンに戻った聖獣様は翼をはためかせると、何処かへ飛んで行ってしまった。



「と言う事があったのよ。凄いでしょう?チャコ。‥‥ちゃんと聞いてるのチャコ?」

「ミャー‥(うっせえな!)」


「又、お眠かな‥?ハゥワァ~~私も寝る‥‥おやすみチャコ‥‥」

「ミィ~‥」


俺も疲れた。

おやすみ    マ リ ア。














生暖かい目で、宜しくお願いします。

よい週末を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ