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自殺少年と地獄少女のゴーアライブ物語
あまりにも早すぎる♯だったそうだ。
両親は共働きで帰りも遅いし、兄弟も友達もいない彼に生きる意味など無かったに違いない。
彼は窓を開けて旅立った。まるで自由に生きる鳥のようだった。
彼にとってその瞬間がとても輝いている時間だった。
その後のことは覚えていないと言っていた。
私は考えた。彼に何とか生きる道を示してあげたい。
彼に手を差し伸べる私は偽善者だったかもしれない。
あの閻魔を敵にまわした罪は消えないだろう。
でも私は彼に懸けたい。彼と一緒に生きたいと思ったんだ。