やることのない俺が異世界に転生されたことについて

プロローグ

～プロローグ～

　「ワァァァァァァァ！！！」

歓声が体育館の中で響き渡る。

俺はテーブルの前でラケットを強く握りしめ、唇を強くかみしめた。

　「りゅうや・・・」

後ろで応援をしていたチームの仲間が俺の名前をよんだ。

中学三年生最後の卓球の大会。俺は県大会を間近に負けてしまった。

そしてこの日。俺は卓球部を引退した。

俺だけ高校は入学は決まっていたので、受験勉強なんてものはやらなくていい。

俺はこれから何をやればいいのか、さっぱりわからなかった。