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「…いえ、失礼致しました。それでは会場までお送り致します」


? 何だったんだろ??


「え、ええ」


シャルに会場となっているダンスホールまで送って貰って…(と言っても。徒歩で二、三分てとこだけどね)


「ありがとう、シャル。ここまでで大丈夫ですわ」


入口では各寮の寮長や監督生らしき生徒達が、新入生をホール内へと案内している姿が見える。


「畏まりました。また後程、こちらにお迎えに上がります、お嬢様」

「わかりましたわ、ありがとう。宜しくね」

「……お嬢様」

「何かしら?」


呼び止められて振り向く。


「お召しになられている水色のドレス、それから…薔薇の花の髪飾りですが、お嬢様にとてもよくお似合いで、とても可愛らしいと思います。……それでは、歓迎パーティーを楽しんでいらして下さい。失礼致します」


薄く笑みを浮かべて、礼をして。シャルは来た道を戻って行った。


……滅多に見られないシャルの笑顔にドキッとしたのは、言うまでもない。


(最近のシャルは、表情が豊かになった気がするなぁ)





ハッ!!


気づけば寮長か監督生かは解らないけど上級生によって会場内に案内されていた。(なので、合いの手を入れた訳じゃないよ!)去り際に怒られたり睨まれたりはしなかったから、上の空とは言え当たり障りなく会話できていたのだろう。凄いね。そして、案内してくれた人…ごめんなさい。


「マリスティア様、ごきげんよう。素敵なドレスをお召しですわね」

「ごきげんよう」

「ごきげんよう」


レモンイエローのドレスにパールのネックレス、赤いハイビスカスのような花の髪飾りを付けた華やかな装いの女生徒を先頭に、カナリアンイエローのドレスの女子、クリームイエローのドレスの女子の三人組が現れた。まるで、黄色の色見本みたいだな。


この色見本のような黄色いドレス三人組のご令嬢方は、マリスティアの取巻きさん達だ。


「ごきげんよう。ふふ、ありがとうございます。お気に入りのうちの一着なので褒めて頂いて嬉しいですわ。皆さまも、素敵なドレスをお召しになられていますわね」


彼女達に挨拶を返していると…


「やあ、マリスティア」


横から聞き覚えのある声に名を呼ばれ、顔を向けると、キラッキラな服装(これがまた厭味ったらしくなく、とてもよく似合っている)のグリストラがカルロスと、クロストを伴って立っていた。


その三人の登場にイエロー三人組が、きゃあっと。小さく歓声を上げた。


「グリストラ様、それにルウェイン様、フォズ様も…ごきげんよう」


三人に挨拶をして(あ、グリストラ達の方ね。何だか三人組ばかりだな…)そのまま、イエロー三人組と別れて。グリストラ達と一緒に行動をする事にした。


ダンスホールではあるけど、今日はダンスをする訳ではなく…まあ、皆で食事したりしながらワイワイ騒いで親交を深めて頂戴よ的なイベントなので、ホール内には沢山の丸いテーブルが設置されており、その上には美味しそうな料理や、綺麗に盛りつけられたフルーツが乗っており、スイーツもある。


あるテーブル上に置かれた、色とりどりのクラッシュゼリー。それは、シャンデリアからの灯りを受けてキラキラと輝いているし、他にも目を引く物があった。


あっ、あれは何だろう!


一口大の小さなシュークリームがタワー状になっている…?


それから、一般的な地球儀位の大きさのパイが見える。でかっ!?中に何が入っているんだろう?気になる!


「どれも、すげー美味そ…失礼。とても美味しそうな物ばかりですね!」


別に言い直さなくても私は一向に気にしないんだけど、言葉を丁寧に直したクロストが、イイ笑顔(裏など無くて、本当に無邪気な良い笑顔だ)で、話しかけてきたので、それに頷いた。


「ええ、本当に。頂くのが楽しみになりますわね」


これは、各寮の料理人の気合いが伝わるというものだ。そして、そんな時に空気を読まずに『すみませーん。厨房貸して下さーい』とか言いに行かなくて良かったわ、うん。


食べるのが勿体な〜い、とか言ってる場合じゃないよね。(どこぞのご令嬢が、どこぞのご子息に可愛こぶりっ子アピールをしているが、そんな事は関係ない)

これは、勉強にもなるし…食べるのも、とても楽しみだね!歓迎パーティー、面倒だなとか密かに思って居たけど来て良かったー!





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