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第四話~同盟~

ごめんなさい。第三話でアキトの紹介するのを忘れてしまいました・・・・

なので、第四話で紹介しようと思います。

アキト:金髪のロングヘアでさわやかな笑顔が似合うイケメン。年齢は不明。



第四話〜同盟〜



 「あと30分か。」

僕はあれから裏山を後にして、暇つぶしに新木市一のショッピングセンターに向かった。「どうせなら食材でも買っていくか。」と思い、ショッピングセンター内のスーパーに入ろうとした時に偶然にも花岡さんと会った。何故かしらないが、どうせなら遊ぶ?という流れになったのでショッピングセンター内のゲーセンで遊んだ。僕はゲーセンには全く行かない人種だったことに花岡さんは驚いていた。今思うとこれはデートなのだろうか。いや、向こうはそんなこと考えてないか。

それにしても噂には聞いていたがあそこまで金がなくなるとは。ゲーセンは恐ろしいところである。それでも花岡さんの笑顔がたくさん見れたので良しとしよう。

楽しい時間はすぐ過ぎてしまう。

気がついた時には夕方になっていた。お互いお昼ご飯は食べていなかったので(僕の場合は朝ご飯も食べていないが)最後にショッピングセンターの近くのファミレスで軽く食べることにした。ファミレスも家族以外の人と行くのはこれが初めてで少し嬉しかった。

ファミレスでも少し話し込んだので解散したのは午後6:00だ。

花岡さんも楽しかったのか、満足そうな顔で帰っていった。

まだお腹が空いていた僕は家には帰らず、その辺にあったコンビニで一番安いのり弁とコーラを買ってコンビニの駐車場でかき込むように急いで食べた。

特に急ぐ理由もなかったが、あまり駐車場に長居するのもどうかと思う。

それからはまだ全然早いが、家に帰るのも面倒だったので、中央公園に向かった。



 「一回家に帰ってもよかったかな。」

(公園のベンチでずっと座って待つのも楽ではないだろ。)

公園に着いた時は7:00ぐらいでそれからずっと座っている。

この時間帯の公園にはほとんど人影が見当たらない。

「それにしても、アキトっていう人ちゃんと来るかな。」

(分からん。まだ信用は出来んが、こっちらも手掛かりはない以上、あそこでのっとくに越したことはない。)

僕から見てもあの人はケルベロスについて何かを知っているように見える。

「あ、そうだ、ヘファイストス、神はどれくらいいるんだ?」

気になっていたことを聞いてみる。

(残念ながら、複数いるということしか分からん。神にもいろいろな分野の神がいる。いちいち数えていたらきりがない。)

「ってことは、他にも神の器がいる可能性はあるんだよね。」

(ああ。)

僕はその時、あの人の中にはどんな神がいるのか気になった。


「ごめんね。待ったかな?」

いつの間にか正面にアキトという男が立っていた。

「あ、君の名前何?」

「・・・新庄界です。」

急に聞かれたので少し戸惑ってしまった。

「よろしく。界君。僕のことはアキトでいいよ。」

「じゃあ、アキトさんで。」

アキトさんは手を差し伸べてきたので、僕は握手に応じた。

「界君、ちょっと待っててもらえるかな。お手洗いに行きたいんだけど。」

「分かりました。」

「ごめん、ありがとね。」

そう言うとアキトさんは駆け足でトイレに行った。

「・・・アキトさん、意外といい人かもね。」

(どうかな・・・)

ヘファイストスはまだ信用していないらしい。

(!?)

「どうしたの?」

(この感じは・・・ケルベロスだ!!)

ヘファイストスの声を合図にするかのように巨大な獣が僕の正面にあった木々を薙ぎ倒して現れた。

「これが・・ケルベロス・・・」

ケルベロスはトラックを遥かに超える大きさで頭が三つあった。

(構えろ!界!)

僕の手にはいつの間にか剣が握られており、刃は炎を纏っていた。

「グァァァァァ!!!」

ケルベロスが叫んだ。

(いけ!!)

「くらえぇぇぇ!!」

僕は迷わずケルベロスに突っ込み、剣を振りかざした。

「豪爆炎!!」

瞬時に炎は巨大化し、振り下ろした剣を纏っていた炎はケルベロスを飲み込んだ。

「やったのか!?」

だが、そこにはケルベロスの姿は見当たらない。

「いない!?」

(上だ!!)

「上?」

気付いたときには既に遅く、猛スピードで落下してくるケルベロスから完全に逃げることは出来なかった。

「うわぁっ!!」

直撃は免れたものの、着地した時に生じた風で10メートルほど飛ばされた。

「くっそぉぉ・・・」

(早く立て!来るぞ!!)

ケルベロスは倒れている僕を待ってくれるはずもなく、僕に襲い掛かってきた。



ーもう、ダメだー



僕は目を瞑って死を覚悟した。

「・・・あれ?」

ケルベロスがなかなか襲って来ない。僕が目を開けたとき、目の前にいたねはアキトさんだった。

「待たせたね。界君。」

「・・・ケルベロスは!?」

「あそこで足掻いているよ。」

ケルベロスは着地した地点で倒れていた。

(まさかアキトさんが・・・)

(だろうな。)

「界君はよくやった。次は僕の番だ。」

「でも!!」

「いいから。ここで休んでいてくれ。」

(界、ここはお手並み拝見といこうじゃないか。)

ヘファイストスまで言うので僕は休むことにした。

「グァァァァァ!!!!」

ケルベロスは起き上がり、先ほどより大きく叫んだ。しかし、その叫びはすぐに消えた。今さっきまで僕の目の前にいたアキトさんも消えた。

「何が・・・」

ケルベロスはそこに倒れた。そしてそこにはアキトさんもいた。

「ふう、こんなものかな。」

アキトさんはそう言うと僕の元に戻って来た。

「アキトさんってほんとは凄い強いんじゃないですか?」

「たまたまあいつに隙があっただけだよ。あれ、いなくなってる・・・」

倒れたケルベロスはいなくなっていた。

「まだ生きてたか。僕もまだまだ甘いな。」

アキトさんは苦笑いをしながら言った。

(ヘファイストス、アキトさんどう思う?)

(悪いやつじゃなさそうだが、かなりのやり手のくせにどうして力を隠そうとしてるのかが気になるな・・・)

僕はとくに気にならなかったがヘファイストスは違うみたいだ。

「界君、君は神器同盟に加わる気はないかい?」

「神器同盟?」

「僕は各地で神の器を探しているんだ。もう既に何人か同盟に加わっている。これは悪魔の討伐をするにあたって協力し合うための同盟なんだ。」

「あの、僕なんかでいいんですか?足でまといにしかならないと・・・」

「もちろんだ。君は十分役に立つ存在だよ。」

僕はこの時今まで生きてきた中で一番の幸せを感じた。誰かに必要とされたことなんてあっただろうか。

「是非、お願いします!」

「ありがとう。これで君も神器同盟の仲間だ。」

この時は、僕は幸せしか感じていなかった。





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