打ち上げ花火
打ち上げ花火のフリをして
己の肉体から
白い花火を打ち上げ
暗い洞窟のような粘膜に
それら流動体を放出し
挙句の果てに
新しい分身なる
新たな身代わりを
政府に差しだし
税金と云う名の
上納金と引き換えに
僅かな居住空間と
またしても
花火を打ち上げる
情動とを与えられる
我ら凡庶民に生まれて来てこの方
ただ一度でも
地球の上
太陽の上
海の一点の上
そこから
吾が人生を振り返れば
まさに
単なる時系列の間繋ぎ人生だと
気付く
次、生まれたら何になりたい?
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