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色彩学園  作者: 安どぉなつ。
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初投書

意見箱を設置してから数日後、ひとつの封書が入っていた。

「なになに……【吹奏楽部の部費が尽きそうです。何とかしてください】、かぁ……」

「やっほー、リーブちゃん。早速の投書じゃないか。理事長に相談してみたらどうだい?」

「わっ、菜花さん。びっくりした……。うん。理事長に相談してみる!」

菜花がそう言うとリーブは封書を手に理事長室に向かった。


理事長室に着くと扉をノックする。

「失礼します。」

そう言ってリーブは理事長室に入る。

「いらっしゃい〜、翠川リーブさん〜。」

ツインテールに青い髪が1部巻きついたヘアスタイル、白衣、シンプルなワンピースを着た少女。

彼女こそが色彩学園理事長、シアン・ローレライである。

「シアン理事長、吹奏楽部の部費のことなんですけど……」

「話は聞いてますよ〜。部費を増やす方針で検討中です〜」

クスクスと笑うローレライ。

彼女の能力は相手の能力を読み取り模倣し、再現する。

またの名を模倣(コピーザ・インパクト)

まさに最強の能力だ。

「それで〜、生徒会長として来たわけよね〜。大変ね〜。」

ローレライの殺気が増していく感覚がする。

そう、彼女は異常な程人間嫌いなのだ。

いつから学園長として就任しているかも分からない。

リーブは警戒心を解く事無くこう告げる。

「ありがとうございます。では、吹奏楽部には部費を増やしてもらう方針でと伝えておきますね」

「そうしてちょうだい〜。目障りだからさっさと出てってくれないかしら〜?」

「し、失礼しました。では。」

そう言うとリーブは理事長室を後にする

「やっぱりあの理事長苦手だなぁ……」

ぽつりと呟くリーブ。

とりあえず吹奏楽部には部費を増やす方針で検討中、と伝えておいた。

「初任務お疲れ様、リーブちゃん。」

「菜花さん。ありがとう。」

「どういたしまして。また投書が来るといいね」

「うん。そうだね。」

こうして初仕事を終えたはいいが、役員集めには苦戦していた。

候補者は何人か居るが、皆優秀で選抜に困っているのだ。

「この【(ねずみ) (から)】さんを庶務にして、【(あけぼの) (しずみ)】さんを会計にして……」

生徒会室で頭を抱えるリーブ。

残るは副会長だ。

「とりあえずこの2人に連絡して……」

スマホを取り出すと2人に選抜のメールを送信する。

明日から勤務について貰うが、人見知りなリーブにとってはちょっとした試練だ。

「よーし、頑張るぞ〜!」

むんっ、と気合を入れると、リーブは明日から始まる生活に胸を躍らせるのであった。

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