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色彩学園  作者: 安どぉなつ。
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黒井餡子

黒井 餡子は黒井財閥の令嬢だ。

何でも自分の思い通りになっていた。

そんな時1年のライバルである翠川 リーブに生徒会長の座を奪われ苛立っていたのである。

「あぁもう、ホント気に食わないわあの子!ああ言えばこう言うし、味方だって多いし……人望もあるし……ないものがないじゃない!!」

枕を床に叩きつけると、抱き枕を抱きしめてベッドに寝転がる餡子。

怒りに身を任せて決闘を挑んだのに負けてしまった。

その怒りをものにぶつけるしかできなかったのだ。

「どうにかしてあの子を生徒会長の座から引きずり下ろしてやる……!」

ギリ、と爪を噛む餡子。

負け犬の遠吠えと言っても過言では無いだろう。

苛立ちを治めるかのように抱き枕を強く抱きしめる。

自分の思い通りにならないと気が済まない傲慢さはあの悪魔ルシファーにすら勝るだろう。

「餡子様、よろしいでしょうか」

専属メイドの黒曜(こくよう) (にしき)がドアをノックする。

「綉。入っていいわよ」

「失礼します」

深々と頭を垂れる綉は部屋に入ると紅茶を淹れ始める。

綉とは同い年で幼い頃から一緒の仲だ。

姉妹の様と言っても過言では無いだろう。

「お嬢様、苛立ちは最もですが物に当たるのは良くないですよ。」

「うるさいわね。私がどうしようが勝手じゃない」

そうブーたれる餡子に対し、冷静な態度の綉。

「お嬢様、後々バチが当たりますよ」

「う……わかったわ。物に当たるのは控えるわ」

どうやら餡子はオカルト系を信じるタイプらしい。

昔は豪邸である自宅で夜迷子になって泣いていたものだ。

そんな時支えてくれたのも綉だった。

綉の事をかなり大切に思っている餡子は、綉の事になると目の色を変えてまで豹変するようになった。

お互い深い絆で結ばれており、離れることはないだろう。

「お嬢様、お茶が淹りましたよ」

「ありがとう。綉の紅茶は落ち着くわ」

そう言って紅茶を1口。

「……うん、やっぱりこの味に限るわね。」

うんうん、と頷く餡子。

「お褒めに預かり光栄です。お嬢様の為ならなんでもしますよ。」

「……そう?なんでも?」

「はい。なんでも」

「なら……翠川リーブを潰して頂戴」

「畏まりました。直ちに処分に参ります」

そう言って姿を消した綉。

彼女の能力は速さを操ることが出来る。

果たしてこの事件をリーブはどう収めるだろう。

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