間章過去は血のように燃える(2)
間章過去は血のように燃える(2)
「もう……二年かな」
「うん」
「今年末で就役が終わる?」
「……あと一ヶ月」
「外国籍軍団の法令が公布されてから、君は初めて辺境軍に就役しようとしたやつだ。内地で警務兵をやっていたとしても、ここまで落ちぶれたことはなかっただろう……ホホホホ……そんな風に……」
「はははは……オノト、何を言っているんだ。天主が上にいるから、そんな顔は見られない……私は星の中で、ごちゃごちゃしているんだ。国境軍以外に、二年で星の国籍を手にするものか」
火のそばに腰をおろすと、杜休は声を低くして笑った。 左手には包帯が巻きつけられていて、火のほのかな光が彼の深い目を照らしていた。 オノテは目を閉じ、炎の上に置いて暖めていた手をひっくり返し、またひどく咳をした。
「くそっ、オノット、チフスに感染しないでくれ。おれがお前に感染したら、引きずってでもお前を地獄へ引きずりおろすぞ」
「二年間ここで兵隊になっているのに、本当に天国に行けると思っているのか。私たちが殺したのはエルスター兵だけではないだろう」
オノットは青ざめた顔をしていたが、声はまだ中途半端だった。 彼の言葉を聞いて、杜休は反論するどころか、人生で一番面白いことを聞いたかのように、口を閉じて笑った。
「そういえば、トニスには、冬になると体中に氷の結晶ができて、ガチガチになって、まるで死んだように見える魚がいるのを知っていますか。」
オノットは笑って答えなかった。
「この魚は春になっても死んでしまう。」
その年の冬、エルスターは星に全面的な攻勢をかけた。
歴史によると、巨大な竜が侵入してきた。