アンネローゼの旅日誌1
皇紀311年 土の精霊2の月 1日 光曜日
今日は記念すべき日だ。私はシュワちゃんと旅に出る事になった。窮屈だった皇宮での生活に別れを告げて、冒険の旅に出るのだ。キョウちゃんも一緒だった。セバスとマリーと『聖女の盾』を置いて行くのは寂しかったが仕方がない。
それにしても大臣たちは酷い要求をしてきた。私にシュワちゃんとの友情の証である指輪を外せと言ってきた。私は嫌だった。でも、シュワちゃんはあっさりと指輪を外しても良いなんて言っていた。
シュワちゃんにとって私との約束はそんな簡単に破って良いものなの?少しは嫌な素振りを見せてくれたらいいのに……。でも、お母様のお陰で私はシュワちゃんと一緒に旅をする事が出来るようになった。
今は、シュワちゃんの一番ではないけれど、この旅でシュワちゃんと仲良くなり、私が一番の友達になるのだ。
今日の目的はみんなで旅を楽しむことに決めた。街を見て回り、美味しいものを食べてフカフカのベットで寝るのだ。
しかし、事件が起こった。街を見て回るのは楽しかったが昼食が激マズだった。適当に店を選んだ結果だった。みんなしょぼんとしていた。だから、私は最高のおもてなしをしてくれる宿にみんなを連れて行くことにした。
景色は最高だし、料理も美味しいしベットもフカフカだった。みんな満足してくれてた。メイドたちから仲のいい男女は一緒に寝ると聞いたことがあった。だから、シュワちゃんと仲良くなるために人間の姿で一緒に寝ようと提案したが、シュワちゃんに却下された。理由も教えてくれなかった。
好きって感情に種類があるなんて知らなかった。大人になったら分かるって言われたけどいまいち実感が沸かない。でも、犬の姿なら一緒に寝てくれると言ったので、モフモフのシュワちゃんを抱いて寝る事にした。一緒に寝ていればもっと仲良くなれると思った。
明日はどんな冒険が待っているのか楽しみだ。




