孤独な足音
これは140文字小説を手直ししたものです。
色を失った世界で僕は歩き続ける
頭の中で警告アラートが鳴り響く
もっと現実を見ろなんて声がする
大勢の人が僕を追い越していった
僕の視界には誰一人としていない
今日も変わらず一人で歩いていく
砂漠に足をとられながら進んでく
恐らく誰にも会えないままだろう
寂しさに震える自分を抱き締める
何故にこんな世界に生まれたのか
このまま消えたらいいのだろうか
諦め歩みを止めて体の崩壊を待つ
どうしてここまで歩いてきたのか
ただ僕の名前を呼んでもらいたい
心のどこかで諦めきれない願い事
叶えるまで死ねないと立ち上がる
届かないと知ってもなお僕は叫ぶ
僕はここにいると僕を見つけてと
悲痛な叫びは誰にも届かなくとも
まだ見ぬ君と言葉を交わす日まで
どうしようもない世界を進もうか