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プロローグ

 2年生の3学期の始まり、は9ヶ月ぶりに学校に向かって自転車をこいでいた。


 9ヶ月ぶりにと言うと、単純に9ヶ月前から学校に行っていなかったからである。なぜ学校に行かなかったかと言うと、いじめにあっていたからである。思い出しただけで苦しくなる日々だった。


 1年生の3学期が始まったその日から急にいじめは始まったのである。何でかは今になってもわからない。

 それまでは、他の人にあたっていた奴らが俺のことを急にサンドバッグにして殴ってきた。

 それだけじゃなく、両手両足をロープで縛りプールに落としたり数えたらきりがない。クラスの連中は見ているだけだった。先生らも見て見ぬふりをしていた。相談する両親は中学生の頃に交通事故に遭って死んだ。

 それでも学校に行き続けたのはクラス替えがあるからである。

 しかし結果は最悪でいじめてきた連中は同じクラスだった。そしていじめは続いた。

 2年生になって1週間がたった日から俺は絶対に復讐すると言う決心をし学校に行かなくなった。

 それから9ヶ月の間、自分を限界まで追い込み体を鍛えた。それだけじゃなく学生の本分である勉強も必死でした。

 もともと才能があったのがわからないが結構鍛えれたと思う。


 これならあいつらをボコボコにできる。そう思いながら教室の扉の前に立った。

 ちょっと遅れてきたから全員いるはずだと思って扉を開ける。


 だがそこには誰もいなく地面に大きな魔方陣のようなものが光を発しながら回転してた。


 (なんだ?これは)


 そう思い教室に入ろうとすると回りが明るくなり自分の足元に黒く輝いた魔法陣のようなものが回転していた。


 (え?)


 それに気が付いたころにはもう遅く、周りが真っ白になっていて体を動かすこともできなくなっていた。

 そして次の瞬間、一瞬にして景色が変わった。


(ここは・・・ど、どこだ?)


 そこは地面に複雑な魔法陣のようなものが書かれているだけの何もない部屋だった。そして周りを見渡してみると見たことがあるような奴らが30人ちょっといて全員こっちを見ている。


(こいつらは確か同じクラスだったような・・・・)


 すると部屋の扉が開きドレスを着た美人な女の人が兵士のような人たちを連れて入ってきた。

 その女に人の姿は、金髪で髪にウェーブがかかっていてまさしく外国のお嬢様といった感じだった。

 

 「人間の勇者の皆さまようこそアレス王国へ。このたびは召喚に従ってもらいありがとうございます。私はこの国の第一王女、アリナ・アレスというものです」


 どうやらここはアレス王国という場所でここにいる俺たちは召喚によって呼び出されたということらしい。


 (このアリナとかいうやつはそんな馬鹿なことを信じてもらえるとでも思っているのか?仮に召喚されたということにしても「勇者の皆さまにお願いがあります。魔王を倒してください」とかいう気だろう。そんなのに従うのは物語から出てきた勇者だけだろ。馬鹿なのか?ん?そもそもなぜ俺はここにいるんだ?復讐するために教室に入ろうとして気が付いたら・・・まじか)


 よく思い出してみると本当にそうかもしれないと思って他の奴らの反応も見るために周りを見てみると、何となくボーっとした顔でアリナとかいうやつを見ていた。いじめを行っていた連中も黙ったまま他の奴とおんなじようにしている。

 そしてクラスの連中の一人がハッと何かを思い出したように立った。


 「な、なんで僕たちを召喚したんですか?」


 (は?こいつはあの女の言うことを信じているのか?ふつうは「なんでこんなところにいるんですか!元いた場所に返してください!」とかだろ)


 「それは、私たち人族の天敵である魔人族を滅ぼしてほしいからでございます」


 (でた。どこの異世界転生ものラノベだよそんな頼み事して「任せてください!」とかいう人は現実にいるわけないだろ。そもそもクラスメイトがいじめられてるのを見ていることしかしない連中が初めて会ったやつのゆうことを聞くと思えんし)


 「とりあえず詳しいことを教えてもらっていいですか?」


 「もちろんです。そのつもりでしたから」


 そう言うとアリナとかいう奴は語りだした。

 この世界には魔人族という種族が存在して魔王が治める大陸があるそうだ。そしてその魔王は悪いやつで人間族の大陸をせめて自分たちのものにしようと企てているらしい。人間族の大陸には国が4つあるんだがこの国以外の3つの国はすでに魔人族のものとなってしまっているらしい。


 (胡散臭すぎだろ。今さっき考えましたと言っても納得できるぐらい適当だな。俺には「ほかの国を落としたいから召喚しました~」と聞こえるぞ)


「わかりました。他のみんながいいというなら、お手伝いします」


 周りの奴らも黙ってうなずいている。


 (こいつらマジか・・・今の話を信じれるほど馬鹿なのか?とりあえず一人だけ逆らうのもおかしいから他の奴と同じ反応をしておいてすきを探して逃げるか・・・)


 すると後ろにいた兵士がスマホより少し大きいぐらいの黒い鉄板のようなものを配り始めた。


 「この板は鑑定板というもので皆様のステータスを表示するものです。鑑定板を手にもってステータスと念じてみてください」


 目を閉じてステータスと念じてみる。すると・・・




 ステータス

 浅倉 賢人


種族:人族

 体力:48/48

 魔力:24/24

 筋力:67

敏捷性:29


 スキル

 なし


 ユニークスキル

 崩壊因子 入手可能スキル増加

 魂力吸収率増加 解析


 称号

 異世界人 巻き込まれし者 勇者の敵

 概念を操りし者




 という情報が直接頭の中に流れ込んできた。

 しかし鑑定板を見てみると


 ケント・アサクラ


  人族

 48/48

  24/24

  67

  29


 スキル

 なし

 

 称号

 異世界人 巻き込まれし者 勇者の敵

 

 と書かれていた。



 


 

 


 


 


 


 



 

 

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