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死人とクチナシ〜死を悼む日と11の詩篇〜

K嬢と膝の円卓

 午後にはどうか孤独を寄越して

 おめもじ叶う事なき私室へ

 斯くも懇意なる密会に舶来の品を消耗し

 空腹を満たす欲求を止められぬように


 一口毎にとめどなく恍惚

 何物にも代え難き食学

 特に用立てぬ面会に博学の君と謙遜を

 何とも軽薄な男性にナルシストを見る


 然したるキャビアが為なら舌は随意に味覚を求め、絡むで

 退屈などせずに済むのに

 陳腐な模造にも(クダ)る模倣重視の黒い(ケダモノ)ならば

 さあ、今後は隔たって遊ばせ


 宵越し濁る叢雲のはぐれ

 お食事ならば立膝抱えて

 此処に品位なき令嬢のお気に召す場所は冷蔵庫

 静謐な夜の晩餐に食前酒もなく


 然したるキャビアが為なら君は冥利と母体を求め、泳いで

 顰蹙など有って無きもの

 猛毒、果ては薬にも為る事のない暗い堅物(カタブツ)ならば

 ああ、始末するには勝手が良いけど


 尤も、現在(イマ)膝の円卓に相席もなく

 孤独に過ごす夜のひととき

 その実、口寂しくて、もの哀しくて


 然したるベルーガに夢見る此の箱入りを誰が見初めて、如何()ように

 欲するのだらうと、蔑む

 粗悪な安物ならばと手前勝手な悪徳の意と趣向に

 ああ、今夜も隔たせて遊ばせ

 唯一人。

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