K嬢と膝の円卓
午後にはどうか孤独を寄越して
おめもじ叶う事なき私室へ
斯くも懇意なる密会に舶来の品を消耗し
空腹を満たす欲求を止められぬように
一口毎にとめどなく恍惚
何物にも代え難き食学
特に用立てぬ面会に博学の君と謙遜を
何とも軽薄な男性にナルシストを見る
然したるキャビアが為なら舌は随意に味覚を求め、絡むで
退屈などせずに済むのに
陳腐な模造にも下る模倣重視の黒い獣ならば
さあ、今後は隔たって遊ばせ
宵越し濁る叢雲のはぐれ
お食事ならば立膝抱えて
此処に品位なき令嬢のお気に召す場所は冷蔵庫
静謐な夜の晩餐に食前酒もなく
然したるキャビアが為なら君は冥利と母体を求め、泳いで
顰蹙など有って無きもの
猛毒、果ては薬にも為る事のない暗い堅物ならば
ああ、始末するには勝手が良いけど
尤も、現在膝の円卓に相席もなく
孤独に過ごす夜のひととき
その実、口寂しくて、もの哀しくて
然したるベルーガに夢見る此の箱入りを誰が見初めて、如何ように
欲するのだらうと、蔑む
粗悪な安物ならばと手前勝手な悪徳の意と趣向に
ああ、今夜も隔たせて遊ばせ
唯一人。