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この世界に戻ってきた時には①
「朝ですよ!起きてください!」
「あの、おばさんうるさいんだよ」
「おはようございます」
ここは天国園。たくさんの人が色々な理由で亡くなって集まる場所。そこにいる人達はみんな透明で、衣食住はいらない。朝になると、お墓で寝ている人を起こしあうのがルーティンになっている。
「今日も一日が始まっちゃったよ」
「疲れたなぁ」
中には意味もなく天国園に来た人もいて、毎日家族のことを恋しがっている人や寂しがっているがたくさんいる。いつものように同じ毎日が続く。そんな時だった、真っ白な空からある封筒が落ちてきた。
〝天国園の人間は来週の一週間、生き返ることができる。ただし、一週間が経ったら天国へと引き戻される。〟
それを読んだ人々は頭が真っ白になってしまう人でいっぱいだった。そんな人の中で特別な思いを抱えるものも多くいた…